マサラのポケモン図書館 カフェラウンジ2F(長めの作品用)
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  [No.1207] Section-23 投稿者:あゆみ   投稿日:2014/10/04(Sat) 14:42:24   44clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

マサゴタウンの南の沖合いに現れたアルセウスは、そのまま一直線にコトブキシティを目指して飛んでいった。――その様子は、フタバタウンでヒカリの母・アヤコ、そしてマサゴタウンでナナカマド博士も目撃していた。
アルセウスが降り立ったのは、コトブキシティの中心街にあるアーケード街だった。草体が出現したバンギラスデパートをほぼ真正面に見通せる場所である。
「アルセウス・・・!?」
降り立ったアルセウスを見てアスカが思わずつぶやく。
「シンオウ地方の伝説に語られている、この世界を生み出したとされているポケモン・・・?」
チヒロも声に出していた。ポケモンレンジャーとして各地でミッションをこなしてきたアスカとチヒロだったが、アルセウスの姿をこの目で見るのはもちろん初めてだった。
アルセウスは特徴的な鳴き声を挙げた。その視線はまっすぐにあの草体を見つめている。草体はまがまがしいまでの花を咲かせており、花からは酸素が噴出している。いつ爆発してもおかしくないほどになっている。
と、アルセウスは大きく力をため始めた。あの草体を攻撃しようと言うのだろう。
「アルセウス、攻撃態勢!総員、可能な限り防御体制をとってください!」
セイゾウが周りにいたポケモンレンジャーや機動隊に呼びかける。アスカやチヒロも頭を手で覆って攻撃に備えた。
次の瞬間、アルセウスの口から強力な炎が放たれた。かえんほうしゃだ。草体から噴出されている酸素の影響で威力がかなり高くなっている。
かえんほうしゃは草体に命中した。――だが、草体は花びらの一部が破壊されただけで、まがまがしいまでの姿ははっきりと見て取れていた。そして、花びらの真ん中にある種子ははっきりとその姿を残している。花びらが破壊されてもこの種子を破壊しなければ大爆発は防ぐことはできない。
それを見たのか、アルセウスはおもむろにバンギラスデパートを目指して進み始めた。
「アルセウスが草体を破壊しに向かっているわ!」
アスカはデパートに向かうアルセウスを見ながら言った。
「でも、どうやって草体を攻撃するのかしら。かえんほうしゃの直撃を受けてもあれだけ残っているみたいだし・・・。」
そう言ってチヒロは息を飲んだ。
「まさか、デパートごと!?」
その通りだった。アルセウスはデパートの建物を前足2本で破壊し始めたのである。建物を壊して瓦礫をかき分けて行く格好で草体の元までたどり着いたのである。
そして、アルセウスは草体に4本の足をかけると、一気に持ち上げて行った。と同時に、町の中に張り巡らされていた草体の根っこが姿を現したのである。
「きゃっ!」
ちょうどチヒロが立っていた真下にも根っこが張っていたのだ。
「チヒロ、危ない!」
アスカがチヒロの手を引っ張ってその場を逃れる。
アルセウスは草体を引きずり倒した。だが、草体の出現とアルセウスが草体を引きずり倒した関係でバンギラスデパートは崩れ落ちてしまったのが見て取れた。
そして再びアルセウスは力をためる。と思う間もなく、口から強力なビームが放たれた。はかいこうせんだった。
次の瞬間、コトブキシティの中心街に大きな爆発と黒煙が立ち上った。爆発とともに草体は粉々に粉砕されたのだった・・・。


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