マサラのポケモン図書館 カフェラウンジ2F(長めの作品用)
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  [No.1212] Section-24 投稿者:あゆみ   投稿日:2014/10/11(Sat) 17:43:50   30clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

アルセウスの放ったはかいこうせんで草体は粉々に破壊された。破壊されると同時に爆発と黒煙が舞い上がり、風に乗って黒く焼け焦げた草体の破片があちこちに降ってきた。
「これって、あの草体の・・・?」
チヒロが手のひらに落ちてきた草体の破片を見ながらアスカに聞く。――アスカはその声に無言でうなずいた。
アルセウスは高々と雄たけびを上げる。シンオウ地方の伝説に語られるポケモンは、コトブキシティを襲った前代未聞の脅威を、1発のはかいこうせんで消し飛ばしたのである。
と、そのときだった。
「チヒロ、何か聞こえない?」
アスカがふと声を上げる。
「えっ?・・・何も聞こえないわ、お姉ちゃん。」
チヒロは首を横に振った。――だが、それは確かに起きていたのだった。
アルセウスの足元から、何体、何十体と言う、あの地下鉄構内に潜んでいた、ポケモンなのかそうでないのかも判別できない生物が、無数に現れたのである。アスカ達がキャプチャしただけではなかったのだ。まだ地下鉄構内には、あの生物が何体も息を潜めていたのだ。
その生物はアルセウスに近づくと、二重、三重にアルセウスにまとわりつき始めた。そして、何かしらの技を放ってアルセウスを攻撃し始めたのだ。
「何!?アルセウスが・・・!」
チヒロはその様子を見ながら思わず声を上げる。――だがアスカは、あることを考えていたのだ。
「あの生物・・・、いや、あれはキャプチャ・スタイラーが通ったからポケモンだと言ってもいいと思うわ。あのポケモンは、考えられないほどの大勢で群れを成しているわ。」
生物――いや、アスカの言葉を借りれば未知のポケモンと言って差し支えないだろう。未知のポケモンにまとわりつかれたアルセウスは、徐々にではあるが着実に体力を消耗している。そして、まるで麻痺や混乱でも受けたかのごとき行動をとっており、まっすぐに進むことができなくなっている。
アルセウスは未知のポケモンに攻撃を受け続け、右に左にと大きく進路を曲げられてしまう。その度ごとに、アルセウスがぶつかったビルの看板やネオンが、衝撃を受けて崩れていく。
「その名を何と言うか。群れを成すポケモンに向かって問いかけると、そのポケモンは答えた。『我が名はレグタス。私たちは、大勢であるが故に。』と・・・。」
アスカは、アルセウスを攻撃しているポケモンを見ながらつぶやいた。
「群れを成すポケモン、レグタス・・・?」
チヒロがそう言ってアスカの方を向いた。――アスカは、チヒロの言葉を聞いて大きくうなずいた。


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