[掲示板へもどる]
一括表示

  [No.149] 太陽の化身 投稿者:激烈天狗茸   投稿日:2010/12/29(Wed) 18:53:51   38clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

はじめまして、書かせていただきます。激烈天狗茸です。

この小説は連載式で、太陽の化身『ウルガモス』を追うダイスケの物語です。

キャラ紹介

名前:ダイスケ
年齢:21歳
ポケモン:ザングース、キリキザン、オノノクス、エンぺルト
性格:何事にも動じない、冷静に対処する性格。
性別:男

名前:マリー
年齢:19歳
ポケモン:ダグトリオ、ユレイドル、二ドクイン
性格:お化けが苦手、臆病だが時には頼りになる
性別:女

毎週土曜日、連載予定。

オリジナル小説です。


  [No.150] 第1話:追う者たち 投稿者:激烈天狗茸   投稿日:2010/12/29(Wed) 19:21:54   37clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

それは、はるか昔の物語。

それはイッシュ地方に日が差し込まなくなったとき、蝶の姿をしたポケモン、『ウルガモス』が空高く舞い、イッシュの大地に太陽の代わりとなった。
その後、ウルガモスは太陽の化身としてまつられ、同じくイッシュの大地に光が差し込まなくなったときには、必ず空高く舞い、太陽の代わりとして、イッシュを支えた。

その後の消息は不明。

唯一つ分かることは、ウルガモスは今でも存在すると……。

ダイスケ「……………」
ダイスケは読んでいた本を閉じ、次の目的地に向かおうとしたが…。
女性「きゃ…!」
突然、女性にぶつかってしまった。
ダイスケ「大丈夫か?」
女性「え……ええ」
ダイスケが道路のほうを見ると、一冊の本が落ちてあった。ダイスケはその本を見ると『ウルガモス』と書かれた本だった。
ダイスケ「……ウルガモスか」
女性「え……?」
ダイスケ「おれはこいつを追っているんだ」
女性「そ…それは本当のことで!?」
ダイスケ「ん?まぁ、そうだが」
女性「実は、私も追っているんです。ウルガモスの消息を」
ダイスケは彼女が持っていた本を返した。そしたら、いきなり名前を聞かされた。ダイスケが仕方がなく、自己紹介を始める。
ダイスケ「俺の名前はダイスケ、ポケモン博士だ」
ダイスケはポケモン博士であると証明する免許を出す。
女性「私の名前はマリーです。もしかして、ポケモン博士ってことは…」
ダイスケは少し笑顔を出し、こう答えた。
ダイスケ「まぁ、ポケモン博士とは言ったってまだ駆け出しさ。この免許は去年取得したものなのさ」
マリー「そ…そうなんですか?」
ダイスケ「この免許は特別だ。前にも言った通り、俺はウルガモスを追っている。急いでるからじゃあ、また」
ダイスケが次の場所に行こうとした瞬間、マリーに突然腕を掴まれた。
マリー「実は、私もそれを追っているんです!」
ダイスケはいきなり驚いた。初耳だったのだろうか、硬直している。ダイスケにとってウルガモスを探している人は自分ひとりだと思っていたのだ。
マリー「あ……、あの……、どうかしましたか?」
ダイスケ「ん?あ…ああ!あんたもウルガモスを探してるのかと思って(汗」
マリー「汗だくだくですよ……」

その後、ダイスケは「また会おう」と言って別れた。この出会いが、予想もしないことが起こることをまだ知らなかったのである。

続く


  [No.153] 第2話:シロナ 投稿者:激烈天狗茸   投稿日:2010/12/30(Thu) 18:50:09   39clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

ダイスケ「ここか……」
ダイスケが来た場所はサザナミタウン。波はいつも穏やかなためか、家は海岸近くにある。イッシュ一のリゾートスポットになっており、あたりに別荘が目立つ。
ダイスケはポケモンセンターに近い家を訪ねることにした。

コンコン(ノック)

???「はい、どうぞ」
ダイスケ「ダイスケです。おじゃまします」
ダイスケは扉を開けて入った。家の構造はシンプルだが、広大なスペースがある。キッチンとリビングは一緒である。
ダイスケ「シロナさん、お久しぶりです」
シロナ「ダイスケくん、いらっしゃい。お話があるって?」
ダイスケ「ええ、実は……」
ダイスケはこれまでのいきさつを話した。シロナは真剣に聞いていた。シロナも興味があったのかもしれない。
シロナ「へぇ、ウルガモスを探しにここイッシュに?」
ダイスケ「ええ……。そこでシロナさんが何か知っているのかと思いまして」
シロナはテーブルの上に置いてあったコーヒーを飲んだ後、ダイスケにこう言った。
シロナ「相変わらず、結構もの好きなのね。だけど、私が知っているのはその伝説。居場所は知らないの」
ダイスケ「そうですか……。なにか、手掛かりがあるのかと思って……」
シロナ「別にいいのよ。そういえば、ある古代研究家がリゾートデザートにある古代の城でポケモンの卵が見つかったのよ。それで卵が孵ったらこのポケモンだったの。メラルバ、出ておいで」
メラルバ「グゥゥ?」
ソファに寝ていたポケモンが目を覚ました。それがメラルバらしい。
シロナ「一部のポケモン研究家は『ウルガモスは滅亡した』って言ってるけど、あなたはそういうのは信じてないよね?」
ダイスケは無言でそう、うなずいた。
シロナ「やっぱりね。私もそう信じているの。私はこのメラルバが何かきっかけがあるかもしれないと思ってね」
ダイスケ「そうですか。ウルガモスはきっとどこかで生きてると思いますよ。絶対に」
シロナは少し感心したのか、クリアファイルから地図を取り出した。
シロナ「これは、リゾートデザートの地図なの。×印が書いてあるところが古代の城なの」
シロナはそう言いながら説明する。ふと、ダイスケはこう思った。なぜだか知らないけど、ここにウルガモスがいる可能性が高いかもしれない、と。
シロナ「リゾートデザートはいつも砂嵐が吹いているからゴーグルは必須。4番どうろもそうよ」
ダイスケ「あの、ちょっと質問よろしいでしょうか?」
シロナは話をやめた。その質問に答えようとするためだったのだろう。
ダイスケ「古代の城って、どんな所なんですか?」
シロナはさっきの話は中断し、またコーヒーを飲んでから古代の城についての話を始めた。
シロナ「古代の城は昔、イッシュに王国があったという証拠になった場所なの。昔はとてもでかい城だったに違いないけど、実は本当は近づいてはいけない場所なの。」
ダイスケはそのことを聞いて驚いた。何か呪われてるのか?と感じたのだろう。
シロナ「発見されてからすぐのことで、数多くの古代研究家がその調査に乗り込んだの。ところが帰ってきた人数は古代の城にはいりこんだ人数の半分だったの。話によるとありじごくみたいなクレーターにのみこまれた。っていうの。生還率が50%とあまりにも危険なありじごくによって、ポケモン協会は古代の城を進入禁止区とされたの」
ダイスケ「進入禁止区って、じゃあ、入ってはいけないってことじゃないですか!」
シロナ「ポケモン研究家や私のような古代研究家以外はね。でも、そうとは言われたって、入っちゃう人たちがいるの。リゾートデザートでの行方不明者の数は年間1500人。ポケモン研究家は『ありじごくにのまれたあとデスカーンの餌食になる』という話なの」
ダイスケはそのままシロナに質問をせず、真剣に話を聞くことにした。


  [No.197] 第3話:ワンダーブリッジの幽霊 投稿者:激烈天狗茸   投稿日:2011/02/14(Mon) 16:27:49   39clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

シロナ「言っておきたいことがもう一つ、最深部にいるウルガモスは強いから気をつけてね」
ダイスケ「情報提供、感謝します」
シロナ「どういたしまして」
ダイスケがコーヒー一杯一気飲みした後、シロナが引き出しから一枚の紙を取り出し、ダイスケに渡した。
シロナ「ちょっと面白い話があるけど、聞く?」
ダイスケ「ええ、いいですよ」

ワンダーブリッジ

一方、マリーはワンダーブリッジから海を眺めていた。
マリー「いい景色…。こんなスポットがあったなんて」
じっくり見つめた後、エレベーターに乗ろうとしたがエレベーターは来ない。10分、20分待っても来なかった。
マリー「おかしいな〜、ちゃんとスイッチ押したのに」
その時、マリーの耳元にこんな言葉が…

???「いくら待ってもエレベーターは来ないよ。だって、エレベーターのシステムは私が掌握したから」

マリー「…誰!?」

???「私を一人にしないで。あなたがここに来た理由は私に会いに来たのでしょう?」

マリー「ち…違う……私は」

???「お願い。私を一人にしないで」

サザナミタウン

シロナ「つい最近、新しくできたワンダーブリッジ。あそこでは奇妙なうわさがあるの」
ダイスケ「うわさ?」
彼は耳を疑った。どんなうわさなのか知る気満々だった。
シロナ「あそこでは、夕頃になるとエレベータのシステムが機能しなくなっちゃうの。整備員によると『ただのシステムトラブルだ』っていうけれど、実際は『幽霊がいるのじゃないか?』という話があるの」
ダイスケ「あのワンダーブリッジに、何か悲しい出来事があったのですか?」
シロナ「……ええ。だけど、それを表に出してはいけないから」
ダイスケは考えた。もしかしたら、予期せぬ事故でも起きたのか。と
ダイスケ「すいません、もうそろそろ行かなければならないので」
シロナ「ワンダーブリッジのほうは通らないほうが身のためよ」
そう言われるとダイスケは頷き、感謝の言葉を述べた後、別荘から出て行った。
シロナ「…さて、あの人、無事であるといいけど」

続く