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  [No.152] SpecialEpisode-7(4) 投稿者:あゆみ   投稿日:2010/12/29(Wed) 23:14:10   50clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

SpecialEpisode-7「ロケット団!ナナシマに賭けた野望!!」

(4)

6のしまの南部に、遺跡の谷と呼ばれている峡谷がある。点の穴はこの地に眠る遺跡の名前だった。
ミカサとコイチロウに命じられたミッション。それは、この遺跡に眠っている特別なサファイアを見つけ出し、サカキ様のもとに届けることだった。
私は2人を送り出した後、本部にこもってネイス神殿の伝説についてさらに調べることにした。
「ケイ様、まだ調べものですか?」
「ああ。ナナシマに眠ると言うネイス神殿だよ。」
私はそう言って、部下にネイス神殿の書物を指し示した。
「この神殿・・・ですか?」
「そうだ。この神殿はナナシマの古くからの言い伝えにある神殿だ。私達ロケット団が蘇らせることができれば、すなわち世界征服の原動力となる。そうだと思わないか?」
「世界征服・・・?」
「すまん。私としたことが壮大な理想を述べてしまったな。もちろん、超古代文明の中に語られるネイス神殿がいかほどの力を秘めているのか、それは私にも分かったものではない。だが、その謎を解き明かすのもロケット団の役割ではないのだろうか?」
私は部下に対して、本音ともとれる発言をこのときすでにしていたのだろう。
だが、ロケット団のネイス神殿をめぐる行動は、この後、思いもかけない方向に向かって進み出していくのだった。それも、またしてもミカサとコイチロウのためだった。

数日後、ミカサとコイチロウは本部に戻ってきた。だが明らかに様子がおかしい。まさか、この前の小僧がまた・・・。
報告に現れた2人の顔色には、その事がはっきりと浮き出ていた。
「申し訳ありませんでした、ケイ様・・・。」
「後一歩のところだったのですが、思わぬ邪魔が入ってしまいまして・・・。」
申し訳なさそうな表情で2人は報告に現れた。
「しょうがない。この俺が直々に足を運ばねばならぬようだな。サファイアはどうでもよい。ナナシマに眠る超古代文明、それを甦らせるのに、あのダイヤモンドとパールが必要なのだからな。はっはっはっ・・・。」
私はそう言っていたが、内心は落ち着かなかった。
と言うのも、ミカサとコイチロウが点の穴に到着したとき、実はあの小僧がいたのだと言う。そして、報告で伝えられたのは、小僧にも仲間がいたと言うことだった。

2人は点の穴到着後、物陰に身を潜めていたと言う。だが、遺跡の入り口にあの小僧が現れたとき、彼は単独行動ではなかったのだ。小僧と同じ年頃の、エルレイドを連れた小娘。そして小僧や小娘よりも年上の男が同行していたと言う。
「あのガキ、確かイザベ島でラルトスを取ろうとしたときに現れた小僧ね。しかもあのラルトス、小僧のポケモンになって、しかもサーナイトになってるじゃない。」
「あの遺跡の中には、確か特別なサファイアが眠ってるって聞いたことがある。あれはゲットする以外に道はない。行くぞ!」
だが気になるのは小僧の取り巻きの小娘と兄貴分の男。この2人が加わっていることから、多勢に無勢となるかもしれない。だが、そう言った不安を抱えながらも2人は遺跡の中に足を踏み入れて行ったのである。
遺跡の中の構造は私が調べていた通り、点字で示された方向をたどっていくと言うものだった。そして小僧達がサファイアを手に入れるところを仕留める。そう言う手はずだった。
そして案の定小僧達はサファイアを見つけ出した。
「きれいね・・・。ルビーのときもそうだったけど、美しいって言うより、神秘的で神々しいって言う表現がふさわしいと思うわ。」
「早くこれをニシキ博士のところに持って行ってあげよう!」
「ああ!」
小僧達はサファイアに夢中になっている。今が奪い取るチャンスだ。
「行くわよ、コイチロウ!」
「ああ!」
そして2人は小僧達の前に現れた。
「そこまでだ!サファイアは渡さん!」
「あたし達ロケット団が、このサファイアをいただいていくよ!」
だが小僧達とのやり取りから、衝撃的な事実が知らされたのだった。何と、小僧達はサファイアと対になるルビーを手に入れてしまっていたのだ。
「何だと!?それならサファイアだけでもいただいていく!」
コイチロウの判断は正しかったと言えよう。サファイアを見つけ出した後、小僧達がどこかに隠したであろうルビーも手に入れるのだ。
そして2人は小僧達からサファイアを奪い取り、帰還しようとした。ところが、そこに思わぬ邪魔者が現れたのだと言う。
およそポケモントレーナー離れした、肩むき出しの真っ赤なイブニングドレスに身を包んだ女。小僧の仲間だった。そいつはむげんポケモンと言われるラティオスにまたがり、でんじほうを放つエーフィと共に現れたのだと言う。
その女のエーフィが放ったでんじほうが飛行機のメカを破壊。2人はやむ無く小僧達を相手に変則ダブルバトルに挑んだのだが、小僧達のポケモンにあっけなく吹っ飛ばされ、サファイアはもちろん小僧達の手に渡ってしまったのだと言う・・・。

だがそれもこれまでだ。
私が本部の文献を読みあさって調べ上げた、特別なダイヤモンドとパールが眠る島、へそのいわ。
私はあの小僧がへそのいわに上陸したのを見計らい、潜水艦を飛行艇モードにして島の頂上に降り立ったのだ。
「素晴らしい!ネイス神殿を蘇らせる特別なダイヤモンド。伝承の通りだ!」
頂上に眠っていたのは、普段見かけるダイヤモンドとは全く違う、まさに神々しい代物だった。
「見える!見えるぞ!まさしくネイス神殿に導くダイヤモンドだ!」
そうだ。まさしくネイス神殿の伝説に伝えられているダイヤモンドだ。この力があればネイス神殿は蘇る。そのとき私はそうだと思っていたのだった。
だが、そこに・・・。

(5)に続く。


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