こんばんは、拝読いたしました!
> 現代では根絶されたとの見方が強まっています
ああーそうなのかーもう根絶されてるのかーと思って読み進めると、これが最後に不気味さを余韻として残しているんだなあと感じました。
発症区域が旧ウツフシタウンに限られるという以外、原因も分かっていない、なぜウツフシタウンに限った一種の風土病の様相を呈しているのかも分からない。根絶されたらしいとは言うけれども、原因が分からないなら将来的に蘇るかもしれない…………と思うと、「不幸な結果になったけどすべて解決しました!」よりも不気味な印象が胸に残りました。
> Handling Instructions
局員への「取扱方」指示の体裁を取っていますが、これを冒頭に提示することで読者にまず物語のフレームを与える役割があるな、と感じます。読者はフレームに沿って次節の Detail を読み込んでいく。フレームが提示された上で読みこんでいくので、“イメージがパッと湧かずするする読めない……”ということもない。公的書類の体裁としての様式美と、読者が読むうえでの実用面、ふたつを兼ね備えているのがこの案件シリーズの骨格なんだなあと、今日改めて感じました。一読して面白いのに、勉強のつもりで解体していくとまた面白い、そういうわけで、ごはさんがタダで身に着けた技術ではないとは分かっていながら「羨ましい」と率直に思ってしまいます(笑
これからもたくさんの流出、楽しみにしています!(