草上で食前酒 -Le Aperitif sur l’herbe
Chapitre2-1. 芽月のメイスイタウン
3月下旬 メイスイタウン
遠くまで、早春の丘は背の低い葡萄の木に覆われている。
芽が出る前に剪定作業が済まされ、数本残されただけの黒い枝は刺々しく、葡萄畑は荒涼とした荒れ地のようになっていた。
その中で背伸びをして抜け目なく周囲を睨みまわしているミルホッグは、葡萄畑を野生のポケモンから守る役目を担う農家のポケモンだ。フウジョの畑と同じだった。
春の気配はある。
野には真紅のアネモネの花畑が一面に広がり、花にしがみついた小さな野生のフラベベがふわふわと漂い始めている。
新緑の森の地面には黄水仙が群れ咲き、道端には淡い色のチューリップが花開く。
メイスイタウンの街角は華やかな黄金色のミモザの花に飾られていた。微かな芳香に誘われ、早くも雄のミツハニーが街中を飛びまわっている。とはいえ、まだ3月のメイスイは昼間も気温が10℃を超えることはない。寒さを苦手とするミツハニーが凍え死にしないことを願うばかりだ。
澄んだ河面。
淡い空色のコアルヒーや純白のスワンナが数羽、ぬるむ水に遊んでいる。
その傍を、いくつか白いボートが行き交う。
河畔に立ち並ぶ糸杉は、天を支える氷柱のよう。
昼下がりである。曇り空の下、その河岸には昼休憩中の学生だろうか、若者たちがたむろし昼食のバゲットサンドイッチや赤ワインのボトルを手に手に語り合っている。
そんな透明水彩画のようなのどかなメイスイの風景を、リズとセラの2人は河岸を歩きながら眺めていた。
「……メイスイって、河の印象しかねぇな……」
シシコを肩に担いでぼやくリズの手の中には、柔らかな色彩溢れる花束が生まれている。野で春の花を見つけるたびに片端から花切鋏で摘んでいたら、いつの間にかこうなっていた。
「実際、今のメイスイは運河クルーズの中核都市として有名だからな」
ニャスパーを抱きかかえたセラが微笑んで相槌を打つ。
リズはふうんと鼻を鳴らした。
「……クルーズか。楽しいのか?」
「嫌だなリズ、去年も一緒に川下りを楽しんだだろう?」
「……マジかよ。俺とアンタで?」
「そうだよ。お前と私で、立派なクルーズ船に乗ってだ」
セラの銀紫色の瞳は、リズとは反対側、右手の大河に向けられている。その水面には糸杉の影がいくつも連なって映っていた。
リズは気まずく肩をすくめる。記憶にないのだから仕方ないが、さすがにセラに対して申し訳ない。
「……悪かったな、覚えてなくて」
「いいんだよ。ただ、楽しかったな」
「……俺らって一緒に観光するぐらい、仲良かったんだな……」
「厳密には観光ではなかったな。営業活動だ」
一言ぼそりと呟くと、セラはリズを振り返った。にっこりと笑みを浮かべる。
リズは思わず半身を引いた。
「…………な、なんすか、ムッシュー……?」
「思い出したか?」
セラはただそれだけ、笑顔でリズに尋ねた。
リズは渋面を作り、手元に作った美しい色とりどりの花束に視線を落とす。
「…………思い出さねえぞ。俺は先月のフウジョで既に学んだ。アンタは俺に、フレア団時代の思い出の土地を巡らせてんだろ、そうだろ?」
「さすがだな。その通りだ」
「…………だとすると、アンタの誘導に従って思い出していっても、ロクな記憶が戻らねえだろう?」
実際、先月セラに連れてこられたフウジョタウンでリズが取り戻した記憶といえば、野生のウリムーやイノムーを大量虐殺した上、その群れを守っていたマンムーを必要以上に痛めつけて生贄用に捕獲する――という胸糞悪いことこの上ないものだった。
一度思い出した記憶は、昨日のことのようにまざまざと瞼の裏に蘇る。
一面の白雪に、手にした早春のミモザの花に、セラがその手で操るヒトツキに、リズが連れていたフラベベに、こびりついた赤錆色。
唾を飲み込み、リズはさらに一歩退くと、微笑んでいる元同僚を睨みつけた。
「俺らが悪人だってことはもう分かった」
「いや、お前は分かっていない。何一つ大事なことを思い出せていないよ、お前は」
「これ以上のことを俺らはしでかしたってのか。そんなことを俺に思い出させてどうなる? そのうち…………お前のことも、嫌いになるぞ」
「私のことを心配してくれるのか、リズ? その気持ちは有り難く受け取っておくが、あいにく私はお前に嫌われることなどとっくに覚悟の上だ。大事なことはそれではない」
セラは背筋を伸ばしたままリズをまっすぐ見つめ返し、微笑を浮かべたまま、けして揺れることのない声音でそう言い放った。
やはりリズがこのような反応を示すのも、セラの想定通りだったということだ。
ただ、セラがぶれないという事実に対して、少なからず安堵している部分もリズにはあった。リズは自分の失われた記憶に関心がないわけではない。セラがそれを妨げないのはむしろ好都合だった。
――そうはいっても。
リズはかぶりを振る。セラの向こう側に横たわる、大河に映る糸杉の影を見つめる。
「セラ…………アンタにとっての、アンタの言う、『大事なこと』ってのは何なんだ?」
「何度も言っているだろう、リズが私のことを思い出してくれることだ。その結果お前が私を愛そうが憎もうが、私は一向に構わない。すべてを思い出した上でお前がけじめをつけてくれることだけを、私は望んでいる」
「……俺はアンタと、何か約束でもしたのか?」
「さて、どうだろう? ただ、去年のこの時期、お前が私と運河クルーズを楽しんだことは間違いがない。――行こうリズ、行けばきっと思い出すさ」
そう笑いかけて、ニャスパーを抱えたセラはさっさと歩き出してしまった。
リズは釈然としないながらも、ぶうぶうと鳴いていたシシコを肩に担ぎ直すと、セラの斜め後ろをついていく。
はぐらかされている、という感じはしなかった。
セラの目的ははっきりしているし、それはリズ自身の目的とも合致している。結局は自分が思い出さなければ、過去のセラのことも、そして現在のセラのことも何一つ分からないのだ。
***
それから時間を合わせて、河岸へと2人は向かう。
メイスイタウンから船で河を西に下っていくと、ハクダンの森を抜け、どこまでも広がる葡萄畑や花畑を見渡し、そしてショボンヌ城やパルファム宮殿、バトルシャトーをはじめとする美しい古城の数々を目にすることができる。カロスらしさの濃縮された風景を心行くまで堪能できる、超人気観光プログラムである。
今は3月、森や野に早春の花は咲き始めているものの、まだまだ強烈な寒さだ。ところがその観光客の少ない時分を見計らって観光クルーズを楽しむ者も、必ず一定数はいる。
それに含まれるのがリズとセラ、――ではない。
セラが観光会社の人間と何やら話をしている後ろで、リズは腕の中のシシコと共に、河畔からぼんやりと船溜まりを眺めていた。
「船、でけえな」
シシコが毛づくろいの動きを止め、ぶむうと鳴いて相槌を打つ。
それは想像していたような、ボートのような小さな舟ではない。
ホエルオーほどもありそうな、白い巨大なクルーズ船が停泊していた。船内に立派な寝室もレストランも備え付けられているものだ。海でも渡れそうだ。
「どうだリズ、この船のクルーズ代金は一回数十万円もするらしいぞ。それにタダで乗れるだなんて私たちはラッキーだな」
いつの間にか観光会社との話を終えていたセラが、リズの右隣りに並び立つ。2人の腕の中のシシコとニャスパーがみいみいにいにいと船を見つめながら鳴き交わし始める。
リズは溜息をついてみせた。やはりこれは見せかけだけでない、本物の豪華客船のようだった。
「……ペアチケットが抽選で当たった、ってわけでもないんだろ?」
「そう。ところで運河クルーズというのはこの通り、沢山のお金を貰う代わりに最高のサービスを提供するビジネスだ。だから顧客の安全というのは死守すべきポイントになる」
「…………――俺らは、獣払いってとこか」
「相変わらず察しが良くて助かる、腐っても天才学者オリュザ・メランクトーン様だな」
セラに茶化されても、リズは溜息をつくばかりだった。
セラは首を傾げる。
「なんだ、せっかく人が褒めてるのに」
「うるせえな、俺は腐っても天才学者オリュザ・メランクトーン様だぞ。……この時期のセントラルカロスからコーストカロスにかけての川沿いに生息するポケモン、考えただけで眩暈がするわ」
「ほう、参考までに聞かせてもらおうか。何が懸案事項だ?」
「…………これから春にかけて多くのポケモンが繁殖期に入り気性が荒くなる……シザリガーやギャラドスに船底を破られる可能性もあるだろうよ……あと目の血走ったゴルダックに念力で船体丸ごと持ち上げられるとか、スワンナの群れに空襲されるとか……河口付近じゃ、ドラミドロが最大の難敵だ…………」
「なるほど、そりゃ大変だ。頑張ろうな、リズ」
セラは緩く笑っていた。
リズは片手で額を押さえた。
「………………いや、マジで無理だって、アローラ地方のハギギシリとかいないと無理だって………………」
「ちなみに、船の護衛を務めるトレーナーが私たち2人だけとは、私は一言も言っていない」
「畜生この野郎」
そしてメイスイタウンからショウヨウシティまで、一ヶ月かけて大河を下るクルーズの旅が始まった。
***
クルーズの開始は正午だった。
メイスイの船溜まりを離れ、土色の大河を、純白の豪華客船が突き進む。
セラとリズはその甲板の縁にもたれかかり、のんびりと周辺ののどかな田園風景を眺めていた。
河岸にはポプラやオーク、ニレ、ハシバミ、カラマツなどから成る混合林。
メェークルやミルタンク、ポニータの群れがのんびりと春草を食む牧場。
ヒナゲシやアネモネの真紅の絨毯、やわらかな緑にうずもれる純白の雛菊、青紫の矢車草、黄色のキンポウゲ、淡青のリネンの花畑。川沿いの村にはアーモンドや林檎、梨、杏、桃、ミモザが花盛りだ。
リズはお気に入りの花切鋏でそれら美しい花々を摘みに行きたくてたまらないのだが、次から次へと現れる花畑にこれは摘み切れないと諦め、おとなしくセラと2人で広い甲板での見張りを務めている。
進化したばかりであろう野生のバタフリーや花園の模様のビビヨンが広々とした花畑にひらひらと舞い遊び、2人と同じく甲板に出ていた観光客が盛んに写真を撮っている。
時折森の向こうに、おとぎ話に登場するような美しい古城が現れる。
夕方ごろには、ハクダンの森を抜けていく。
銀灰色の幹を持つ春のブナは上方でぱらぱらと若葉をつける。また、この地方に産するワインやコニャックの熟成に欠かせない樽の材料となるナラの大木がいくつもそびえ立っている。それらの枝葉の間を、野生のピカチュウの黄色、バオップの朱色、ヒヤップの薄青が時折かすめる。新緑色のヤナップを森の中に見つけられる者は稀だ。
薄紫のヒヤシンス、黄水仙、純白の鈴蘭などの花畑が木漏れ日の下でそよ風に揺れる。
森は新緑に満ちている。
ハクダンの森を抜ければ、どこまでも広がる丘陵地帯に一面に葡萄畑が広がっていた。ハクダンシティの周辺はワインの一大生産地だ。
その夜は船はハクダンシティに停泊する。
河はハクダンの西側で西へと屈曲し、そのまま西へコボクタウンを通り抜け、7番道路“リビエールライン”に沿って流れ、ショウヨウシティの北で西の大海に流れ込むことになる。
***
日没は20時ごろで、その頃に船内のレストランで夕食となった。
船内の豪華なレストランで、純白のテーブルクロスの敷かれたテーブルにリズとセラは向かい合って座っていた。
レストランには豪奢なシャンデリアがまばゆい光を放つ。
卓上にはリズを呆けさせる美しい早春の花々が飾られている。
燦然と輝くワイングラスやら銀器やらは規則正しく並べられている。
2人がボールから出して連れ歩いていたシシコとニャスパーは特別待遇を受け、背の高い椅子に座らされて2人と同じテーブルについていた。
セラは気取る様子も気後れする様子もなく、真白のナプキンをジーンズの膝の上に広げる。そして正面の席のリズに美しく微笑みかけた。
「緊張するか、リズ」
「……いや、そうでもねえけど」
「だろうな。お前のことだ、学界だとかフラダリ様の紹介だとかで、パーティーなんて日常茶飯事だったろうさ」
「……覚えてねえがな」
「ところで、もしかして私たちは周囲からはゲイカップルに見えてやしないだろうか?」
「…………気にしたら負けだ」
周囲のテーブルを見ても、このような洒落た運河クルーズに参加しているのはたいてい夫婦や恋人同士という男女のカップルだった。国外からの観光客ならまだ家族連れや同性の友達同士も多かったのだろうが、季節が季節だけに、カップルで休暇を取ってきた国内観光客が多かったのである。
食前酒と前菜が運ばれてくる。ハクダン産赤ワインと、ハムとパセリのゼリー寄せだった。
乾杯してから、おもむろに食事を開始する。
「ちなみにリズは、ポケモン肉は平気か?」
「……多分、大丈夫だっただろうな。あんな事を平然としでかす人間だったんだもんな、俺は」
「そうだな。私も、今も昔もポケモン肉に抵抗はない。あまりこういう公共の場では大きな声では話せないが、秋の狩猟解禁でとれたジビエなんかは好きだね」
「……カモネギとかケンホロウとかホルビーとかメブキジカとかイノムーとかな……」
「コウジンの名産になっているコダックのフォアグラは、さすがにあの肥育は少し可哀想だとは思うけど、美味いものは美味いから仕方がない。ノエルのメイン料理の定番になっているし。果ては世界三大珍味と持ち上げられちゃ、国としても引きようがないだろう」
前菜に使われているハムは、バネブーだった。
他のテーブルを見れば、肉や魚を拒否し野菜だけで作られた前菜を口にしている者たちも少なくはない。そうした者たちは肉を口にする人々を見ないふりして、一流シェフの手によるカロス料理を堪能していた。
リズの中に眠っていた知識が、はらりと紐解かれる。
「…………ポケモン畜産法がポケモン愛護法に優先することについて、法学会では長年激しい論戦が交わされてきた」
「らしいね。しょっちゅう訴訟にもなるし、よく聞く話だ」
セラは優雅に赤ワインのグラスを傾ける。
リズは香草と共にゼリー寄せにされたバネブーの肉を切り刻みながら、知識を辿る。
「……カロス地方は人権発祥の地だ。ポケモンの知能の高さが科学的に立証されるにつれ、ポケモンの権利を主張するポケモン愛護派の思想が台頭するのは当然の流れだった」
「そうだな」
「……だが、同様にカロス地方においては古代からポケモンを家畜として飼育しその血肉を利用する伝統が根付いている。ポケモン愛護派の主張は携帯獣愛護法となってカロスの法体系にも組み入れられたが、一方でカロスにおけるポケモン畜産業は聖域とされた。いやカロスだけじゃない、どの国だってそうだ」
「で、オリュザ先生のご見解は?」
「許容されるべきだ。なぜなら、一つには国内世論の動向、ポケモン畜産を許容する市民が今なお大多数を占めており、現実問題として現在の愛護法改正に至ることはないだろう。二つめに、ポケモン畜産業を制限することはカロス経済に計り知れない打撃を与えることになるからだ。三つめには、経済のみでなく、ポケモンの畜産を行うことによってカロスの生態系が保たれているという点も看過できない。また四つめには、仮に畜産を制限するにしても、その線引きの難しさが挙げられる、ミルタンクを殖やして乳を搾るだけ搾り取るのはなぜ許されるかという問題だ。さらに五つめ、国外からのポケモン肉の輸出入を制限するとなれば諸外国との軋轢は必至。次いで六つめ――」
「あ、うん、もういいぞリズ、声が大きくなりかかってるからな」
リズとしてはまだ自分の主張の根拠はあと十ほどは挙げられたのだが、セラに止められてすぐに口を噤むほどの理性はあった。
なかなかきわどい話題を口にしていたのだが、僅かに顔を顰めていたのは給仕係のみだった。幸い周囲の観光客はそれぞれのおしゃべりに夢中で、リズの話のせいで興を殺がれた様子は見られない。
落ち着き払って静かにナイフとフォークを皿の上に置き、リズはまたもや溜息をついた。
「あー…………俺は自分が怖い…………」
「私は好きだけどな」
「……あのねセラ。俺は、ポケモンは好きだ。死ぬためだけに生かされるポケモンが可哀想だとも思う。でも、俺はどうやら、ポケモンと人間の間に一線を引いているようだ……」
「私に言わせれば、お前は常にポケモン一般と人間一般というものを観念しているように思われるな」
セラもまた食器を置く。
「お前は自分の好みでものを語ることをしない。それはそうだ、自分の趣味を主張するのは学問ではないからだ。お前は普遍なる真理を探求しようとする根っからの学者だというだけだ」
「……アンタの言う通りだろうよ。俺はこの世界の意味不明さ、気に食わなさ、理不尽さが憎い。暴き立てて指弾して糾弾して全部ぶっ壊したいんだ」
「へえ。お前は、そういう……」
「ポケモンがいなくなれば、誰もポケモンを食わなくなるだろう? 俺も、食わなくて済むだろう? せっかく俺のために死んだ命だからだなんて訳の分からない理屈を自分の中でこねて自己矛盾に苦しまなくても済むだろう?」
リズはそう言って笑った。
自分がフレア団に加担した理由が、一部だけ分かった気がする。
セラは笑顔で頷いた。
「そうだな。お前が割と感情的な人間だということが分かって、私は新鮮な気分だ」
「……アンタ、俺の話聞いてた?」
「聞いていたよ。大丈夫さ」
リズ自身には何が大丈夫なのかよく分からなかった。
「じゃあ、アンタはポケモン食についてはどう考えてんだよ」
「私はポケモン肉は大歓迎だもの、今のままでいいさ。――なあリズ、肉にされるポケモンを少しでも減らしたいなら、お前は哀れなバネブーの命を無駄にしないようにするんじゃなくて、あちらのベジタリアンと同じに肉を拒否すべきじゃないのか。需要を減少させろよ。神の見えざる手によると、価格が下がって供給も減るんだろう?」
「……おいこの理系野郎、経済学勉強しろや」
「そうさせてもらうとするかな。お前がわかりやすい教科書を紹介してくれるのなら」
セラは楽しげだった。
ところが、2人が品のない話題により担当の給仕係の機嫌を損ねたため、その日の夕食はいやに冷めていた。
Chapitre2-1. 芽月のメイスイタウン END