マサラのポケモン図書館 カフェラウンジ2F(長めの作品用)
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  [No.563] Section-15 投稿者:あゆみ   投稿日:2011/07/03(Sun) 17:53:23   44clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

ナナカマド博士の助手・コレキヨから謎の花とポケモンの共生関係が述べられる。だが、その後の展開はその場にいる誰もが凍り付くものだった。
「あの花が開花すると、やがては周囲の高まった酸素に呼応して、あのポケモンたちの、いわば種子とも言うべきものを宇宙に向かって打ち上げるのだろう。そうならないうちにあのポケモンを退治しなければならない。・・・あのポケモンは私たち人類と共生することは不可能だ。」
「そうかもしれないですね。・・・ですがコレキヨさん、そのポケモンの種子を宇宙に打ち上げると、どうなるのです?」
「・・・あの種子を打ち上げるのはただではすまない。種子を打ち上げるとき、周囲の高まった酸素が大爆発を起こす。その威力はこの星に生息するポケモンが引き起こすだいばくはつの比ではないだろう。」
高濃度の酸素が大爆発を起こす。しかもポケモンの技としてのだいばくはつとは威力が比較にならないと推測される。その言葉が発せられた瞬間、その場にいた誰もが凍り付いた。
「これからあの花が今後どうなるか、シミュレートを行いたい。」
そう言うとコレキヨはプログラムを立ち上げた。――バンギラスデパートに発生した巨大な花のつぼみが、やがて花を開き、種子を打ち上げる。そのとき想像を絶する規模の大爆発が起きるのだという。
「爆発が起きると、その威力はたちまちこの一帯を飲み込む。メタグロスやギガイアスが放つだいばくはつなど、とても比較できない規模になるだろう。」
そしてシミュレートが種子打ち上げのときの大爆発の様子を映し出した。どこまでの範囲が被害を受けるかを示すため、タウンマップとCGによるコトブキシティ周辺の映像の2つが映された。だが、その被害はその場にいた研究員たちの想像を遥かに上回るものだった。
タウンマップとCGの画面に赤く塗りつぶされた円が引かれ、CGの画面では爆発が天をつくばかりに高く上空まで広がっていくのが見受けられる。その被害はたちまちのうちにコトブキシティ中心街ばかりか、テレビコトブキやポケモントレーナーズスクール、ポケッチカンパニー本社など、コトブキシティの主だった施設を次々に破壊していき、やがてコトブキシティのほぼ全域が見るも無惨なクレーターと化してしまった。
「・・・この通り、コトブキシティ中心部8キロ四方の範囲は間違いなく壊滅する。今後、あのつぼみが花を咲かせたら、それは種子発射のため花が活性化を始めた証拠だ。何としても種子発射とそれに伴う大爆発だけは避けなければならない。」
「だが、それにはどうすれば・・・?」
コレキヨがディスプレイを操作すると、画面に地下鉄の線路が映し出された。あの花の根がびっしりと張り巡らされており、それを破壊するのは容易ではなさそうである。だが・・・。
「この根っこを破壊すれば、花の活性化は幾分か抑えることができるのではと考えられている。」
「しかし、それにはどうすれば・・・?」
「ポケモンレンジャーを派遣して根っこを破壊することになるだろう。ただし、あのむしポケモンをどう対処するかにもよるだろう。報告では地下鉄に残っていた乗客を救出したとき、あのポケモンをキャプチャできたという。現在、このポケモンをコトブキ大学に送っており、調査が進められている。果たしてどこまで対処できるか・・・。」
この星の人間やポケモンが文字通り危機に瀕している。そればかりか、草体に手をこまねいていてはコトブキシティが全滅してしまうのだという。果たして、この危機を食い止めることはできるのだろうか。

<このお話の履歴>
全編書き下ろし。


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