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  [No.594] SpecialEpisode-8(4) 投稿者:あゆみ   投稿日:2011/07/24(Sun) 11:15:21   84clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

SpecialEpisode-8「セイリョウ山!伝説のトレーナー現る!!」

(4)

セイリョウ山で修行していた伝説のトレーナー・シオリ。ルリカは彼女を相手にポケモンバトルを挑んでいた。ルールは暫定的ながら――シオリが無言のままバトルを進めるため必ずしもこう言うルールではないとも考えられるが――1匹ポケモンが倒されるごとに交代というもので、3回のうち2回勝った方が勝利というものになると見られていた。
ルリカは最初にリーフィアを、シオリはジバコイルを出したが、リーフィアの着実なバトルが功を奏してジバコイルを下していた。だが続く2匹目、シオリの出したバタフリーにルリカのトロピウスは対処しきれず、トロピウスが倒されていた。そして恐らく最後の1匹と言うことになるのだろう、シオリは長年のパートナーであるガルーラを繰り出していた。対するルリカも一番のパートナーであるメガニウムを繰り出して勝負に挑むことになった。
「メガニウム、はっぱカッター!」
メガニウムが先制攻撃とばかりにはっぱカッターを放つ。はっぱカッターは勢いよくガルーラに命中したが、さすがはシオリのガルーラ、まだまだこの程度でへこたれるわけがない。
そしてガルーラも反撃とばかりに強烈なふぶきを放ってきた。くさタイプのメガニウムにとってこおりタイプのふぶきは効果抜群。しかも雪が降っていることから、ふぶきの命中率は格段に上がっていた(※)。
「メガニウム、エナジーボール!」
メガニウムもエナジーボールを放って迎え撃つ。エナジーボールとふぶきが激しくぶつかり合い、大爆発が生じた。
爆発が収まらないうちからガルーラはさらに強力な力をこぶしにためる。恐らくきあいパンチだろう。
「(あれはきあいパンチね。集中力を高めて一気に技を繰り出すつもりね。)メガニウム、つるのムチよ!」
メガニウムもつるのムチを放って応戦する。つるのムチは勢いよくガルーラの足に巻き付いたが、ガルーラはムチを引っ張ってじりじりとメガニウムをたぐり寄せていく。
「(メガニウムが引っ張られていくわ!)メガニウム、エナジーボールでガルーラを振りほどいて!」
メガニウムがエナジーボールを放つ。だが集中力が極限まで高まったガルーラはそのまま一気にきあいパンチを放った。きあいパンチはエナジーボールを打ち砕いたばかりか、そのままメガニウムに命中してしまったのである。
「メガニウム、しっかりして!」
メガニウムはそのまま高く吹っ飛ばされたが、まだ戦えそうだ。
「うん!メガニウム、もう一度エナジーボールよ!」
メガニウムが再びエナジーボールを放った。エナジーボールはガルーラにクリーンヒットしたが、ガルーラもまだやれると言った表情を浮かべている。
「メガニウム、続いてげんしのちから!」
メガニウムがげんしのちからを放つ。だがガルーラは身を翻すと、いきなりずつきでげんしのちからを打ち砕いたではないか。そしてそのままガルーラがメガニウムに突っ込んできた。
「メガニウム、もう一度つるのムチ!」
メガニウムもつるのムチをガルーラの頭に巻き付ける。メガニウムに突っ込もうとするガルーラとそれを受け止めるメガニウムとの間で力比べが続いていたが、ガルーラはつるのムチを勢いよく振りほどき、そのままピンクと黄色の光をまとって突撃していったのである。ギガインパクトだ。
「(ギガインパクトだわ。さすがはシオリさんのガルーラね。あれをまともに受けたら大ダメージは免れないわ。だったら私たちだって!)行くわよ!メガニウム、ハードプラント!」
メガニウムもハードプラントを放って迎え撃った。ハードプラントとギガインパクトはそのまま勢いよくぶつかり合い、降り積もる雪をも吹き飛ばす衝撃となって跳ね返っていった。
衝撃と爆発が収まると、メガニウムとガルーラは辛うじて立ち上がっていたが、もはや立っているのもやっとと言う状況となっていた。・・・そして1匹のポケモンがゆっくりと崩れ落ち、戦闘不能となった。ガルーラだった。
「・・・。」
シオリは無言のままガルーラをモンスターボールに戻した。
「シオリさん、あなたは本当に素晴らしい実力の持ち主ね。でも、どうしてこの山で修行してるの?」
ルリカはシオリに尋ねる。だがシオリは無言のまま、何も語ろうとしない。
「シオリさん・・・?」
すると、シオリは別のモンスターボールを投げた。ボールからはピジョットが出てきた。
「待って、シオリさん!」
シオリはルリカに向かってにこやかな笑顔を浮かべた。そしてピジョットにまたがると、雪がちらつく中を空高く飛び上がっていき、そのまま消えていった。
(シオリさん。その実力、確かに私が認めたわ。またいつか、バトルしましょうね・・・。)
ルリカはシオリとピジョットが飛び去っていった方向を見つめながら思っていた。

「そうか。セイリョウ山で修行してたのはシオリさんだったんだね。」
ポケギアを通じてヒデアキが答える。
「シオリさん、以前カントーリーグを制したときと同じ、立派なトレーナーだったわ。」
「そうか。今度のことはルリカさんにとっても、有意義な経験だったと思うよ。もうすぐワタルさんとのチャンピオン防衛戦だし、その意味では自分の実力を改めて知るのにいい機会だったかもしれないね。」
「はい。」
「ルリカさんは、ポケモンを回復させたらいよいよグリーンフィールドに向かうんだったね。」
「そうなるわ。ワタルさんは手強いし、前回はほとんど歯が立たなかったけど、今度は負けないわ!」
「ルリカさんならきっとワタルさんに勝てると思うよ。くさタイプの四天王としての実力、ワタルさんを相手に存分に披露して欲しい!」
「はい!」
そう言うとヒデアキは通信を切った。――通信を切ると、ルリカはポケモン達に語りかけた。
「みんな、もうすぐワタルさんとのチャンピオン防衛戦ね。ワタルさんはドラゴンタイプの使い手、その実力は以前バトルしたときに経験して知ってると思うけど、生半可なレベルではかなう相手ではないわ。最後までしっかり特訓しましょう!」
ルリカのポケモン達も大きく声を上げた。リーフィア、トロピウス、ロズレイド、モジャンボに加えて、ワタルが使うドラゴンタイプのポケモンに有効なこおりタイプを兼ね備えたユキノオー、そして一番のパートナーでもあるメガニウム。ルリカはこの6匹を使ってワタルに挑むことになるのだった。

セイリョウ山で出会った伝説のトレーナー・シオリ。彼女の実力は今もなお衰えていないと言うことを、ルリカは改めて実感することができた。
そして次にルリカが向かうのは、ジョウトリーグ・エキシビジョンマッチが行われるグリーンフィールド。そこで行われるチャンピオン防衛戦に挑むためである。そしてルリカの前に立ちはだかるのは、エキシビジョンマッチを勝ち抜いたトレーナー、そしてジョウト地方のチャンピオンにしてドラゴンポケモンの使い手、ポケモンGメンのワタル。
果たして、ルリカはどう言ったバトルを繰り広げるのだろうか。

(※)「雪が降っているときのふぶきの命中率について」
現在のところ、天候を変える技はにほんばれ・あまごい・すなあらし・あられ・ダークウェザー(XDにおけるダークポケモンが使用していた技)の5つであり、天候を雪にする技は現段階では存在しませんが、ポケダンシリーズでは(少なくとも探検隊においては)天候が雪になることがあることから、ここでは雪の天候も存在することにします。また、ふぶきの命中率についてはあられ状態の効果がそのまま雪でも反映されるものとします。

SpecialEpisode-8、完。


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