マサラのポケモン図書館 カフェラウンジ2F(長めの作品用)
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  [No.599] プロローグ 投稿者:   投稿日:2011/07/26(Tue) 02:20:38   37clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

 ここは、マサラタウン。
 この街で、三つの物語が始まろうとしていた―――――
 
 「ごめんな。ナオキ、ユーカ。二人の出発遅らせちまって。」
 「いいのよ。ユーヤは気にしなくて。」
 「三人一緒って、前から決めてたじゃないか。」
 
 ここは、オーキド研究所。ポケモン研究の世界的権威、オーキド ユキナリ博士が日夜、ポケモン研究に 励んでいる『あの』研究所だ。
 そして今日は、3月19日。とある少年の誕生日で、三人のトレーナーが旅立つ、記念すべき日だ。
 
 
 「君たち、ほかの子たちに随分遅れをとっとるが、だいじょうぶかの?」
 「心配すんなって、博士。俺がちゃちゃーっとチャンピオンになって、皆を驚かせてやるぜ!」
 「は!?チャンピオンになるのはあたしよ!」

 「俺だ!」 「あたしよ!」
 睨み合っている二人を尻目に、オーキドは会話に参加していないナオキに目をやる。
 彼の瞳からは、確かな決意が見えた。

 「そんなことで睨み合ってないで、こっちに来なさい。」
 「なにそれ?ポケモン?」  すかさずユーカがたずねる。
 「そうじゃ。ここに三つのモンスターボールがある。それぞれ、ピカチュウ、イーブイ、ポッポが入っておる。」 そういって、ボールからポケモンをだす。

 「イーブイか・・・・よく残ってたな。」 ナオキの指摘。それに対してオーキドは、
 「ま、まあ良いじゃないか。偶然じゃろ。偶然」 明らかに何か隠している様子。
 「残しておいてくれたんだろ?」 と、またナオキの鋭い指摘。 「うっ・・・そうじゃよ。」

 そんな話など聞いてないユーカは、「いっせーのーせできめましょ。」と提案。

   「いいぜ」 「ああ」 「本当にそんなのでいいのかの?」 

 「いっせーのぉーでっ!!」  三人が、それぞれポケモンを指さす。


 ユーヤは、ピカチュウを。 ナオキは、イーブイを。 ユーカは、ポッポを。選んだ。


 なんと、三人が選んだポケモンは、被らなかったのだ。オーキドはそのことに驚きながらも、

 「そのポケモンで、良いんじゃな?」  「「「はいっ!!」」」

 ここは、マサラタウン。 今日は、3月19日。 物語が、始まる。
   


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