戻る
------------


36 少年の快挙 キトラ


PDFバージョン  フォルクローレに採用されると見開きの片側に絵がつきます。



 ルネシティの少年快挙!
 マサラタウンにあるオーキド研究所は、歴史に残る快挙と発表した。
 今までヒンバスとミロカロスは別の個体のポケモンだと考えられていたのだが、ルネシティに住む中学生のミクリさんによってその常識は覆された。
 幼い頃からポケモンの師の元でヒンバスを大事に育ててきた彼は、ヒンバスなんて進化しないし弱いんだといろんな人から逃がしてしまえと言われてきたという。それでもヒンバスを大切に育てて来た。「みすぼらしいとイジメられていたので、綺麗になるようにポロックをあげてたら、艶が出てきたように見えてそれが嬉しかった」ミクリさんは嬉しそうに語った。
 ヒンバスは主にホウエン地方やシンオウ地方の川に生息するポケモンだ。しかし、攻撃力は弱く、技も強くない。誰もが育てようとせず、ほとんどが逃がされていた。たまにレベルを上げて本当は進化するのではないかと試した人も中にはたくさんいたが、ミロカロスに進化させたのはミクリさんが初めてだ。
 同じようなポケモンにコイキングがいるが、こちらも長いことギャラドスとは別のポケモンだと思われていた。
 まだヒンバスがどうやってミロカロスになるのか解明されてはいないが、ヒンバスが進化した姿がミロカロスだということを証明したのは、ポケモン界に大きな衝撃を与えた。
 ミクリさんは「将来はジムリーダーになって、みんなにミロカロスの美しさを広めたい」と語る。野生で見るミロカロスよりもウロコが輝いて見えた。
 そんなミクリさんに、どうやってミロカロスに進化させたのか聞いたところ「いつものようにアダン先生に稽古をつけてもらっていたら進化した」と答えた。別段、変わったところが何もなかったのに、ある日突然進化したという。
 ミロカロスへの進化の条件は、まだ謎が多い。海で飼う、強いポケモンと戦うなど、ミクリさんと同じような条件を試してはいるが、今だ進化の報告は聞かない。
 進化の謎が解明されれば、全く違う形をしたポケモンの謎も少しずつ解明されていくだろう。今後の動きに注目したい。