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99 紋章の話  No.017(HP


PDFバージョン  フォルクローレに採用されると見開きの片側に絵がつきます。


 紋章とは、個人や家系、公的機関、結社、軍隊、企業などの組織や団体などを識別・特定する意匠の事を言う。そのデザインは欧州においては盾に様々な装飾的意匠――例えば武器、植物、ポケモンなどを配置する場合が多い。例えば革命以前のカロス王国の国章には中心に二つの盾があり、その上にゼルネアスを思わせる甲冑が乗り、イベルタルの翼を思わせるベールがかかっている。そのベールの下で盾二つを護るようにサーナイトとエルレイドが立っているというものである。また、カロスの海を挟んだ隣国でかつてグレートブリテンなどと呼ばれていた地方の紋章は四つの画面に分割された盾がカエンジシとギャロップに挟まれている。
 もちろん、中世欧州の貴族達の間でもこの紋章は使われていた。ただ、紋章には階級によって様々な制限がかけられていたという。例えばカロス王国の場合、フェアリータイプのポケモンは王家に連なる家系や直属の組織でないと用いる事が許されなかった。ただ、当時はまだタイプの区分けの研究が進んでおらず曖昧な部分も多かった為、ちゃっかりそうでない家にも採用されている例が見られる。たとえばカロス貴族のネール家では本家の紋章がイーブイで、その分家等はイーブイの進化系である。その中にはきちんとニンフィアも入っているのだ。