レクイエムだった。
・・え。
ええ。
えええええええ。
「すいません間違えました」
「お客様、何をお間違えになりましたか?」
目の前にはヨノワールのコスプレ(?)をした店主が立っている。
うん、間違いない。紅い文字でドアノブにかかっている看板はかの有名な『cafe requiem』のものだ。
・・。なして俺はこんなところにいるのだ?
だって俺は、冷蔵庫のドアを開けたはずなんだぞ?
さっきまでの行動を振りかえろう。
俺は自分の部屋でベッドでゴロゴロしながらDSでブラックをだらだらとプレイしていたはずだ。
「ちょ、急所ないだろ!」とか「暴風当たりすぎなんだよはずれろぉぉ!」とか叫びつつ、のどが渇いたなーと一旦閉じてリビングの冷蔵庫にお茶を取りに行ったんだ。
そして冷蔵庫の扉に手をかけた。
開けた。
・・だからどうして俺はこんなカフェに入ることになったのかまったく意味が分からないんだが。
大体格好が部屋着だよ。Tシャツに半ズボンだよ。おまけに財布なんか持ってるはずがないよ。
もちろん、裸足。だって、部屋のなかを靴で歩きまわるってここはアメリカではない。日本だ、俺の住んでるところは!
だもんで、パニック。どうしようマジでどうしよう。
いつの間にかカウンターに座ってるし目の前にはサービスで出された珈琲もあるし。
これはあれか。
飲めってか。
・・・飲めってことだよなぁ。
「あ、私のことはマスターとお呼びください」
ならばマスター。頼むから疑問に思ってくれ。
こんなわけのわからない人間を速いところ投げ出してくれ。
つづけ
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余談 何処かで見たことあるノリだと気付いた貴方はうふふですよ。
【久方様、ごめんなさいお借ります】
【続いて欲しかったら拍手ちょうだ(殴】←冗談です