肖像権……と言うと何だかややこしいが、簡単に言えば『顔を晒すこと』への問題点だ。
たとえば、トレーナーがポケモンと一緒に写真を撮り、それをポケッターに載せるとする。それは全世界に向けて配信されている物と同じで、当然億単位の人がそれを目撃することになる。
近年、トレーナーが顔写真を載せたことで、全く見知らぬ人から話しかけられて驚いた、または恐怖を感じたという話が出てきている。また、『これから○○に行くよ』などという呟きと共に写真をツイートすると、当然見た人間は『この人、○○に行っているんだな』と認識することになる。
以前、とある有志の実験で『ポケッターのアイコンに顔写真を載せている人を探してみた』という物があった。彼らはそのアイコンと、当の本人の呟きを元に、その本人を見つけるということをしていた。
結果は上々。五人ほどやったのだが、一人を除く四人を見つけることができた。
このように、いざ探そうと思えば、簡単に見つけてしまえるのだ。
さて、もう一つ。
トレーナーの肖像以外にも、問題になっている物がある。
それは、ポケモンだ。
自分のポケモンの写真を載せたことで、それが全世界に知れ渡ってしまい、密漁団に奪われてしまった……という恐ろしい話がある。
『うちのウィンディ!エースポケモンで、すごく強いよ!』という呟きと写真を載せた次の日、異常なポケモンコレクターがいきなりやって来て、ポケモンを譲って欲しいと言われたという。もちろん断ったが、同じような人間が続々と現れ、しまいにはボールごと奪われそうになったらしい。
このようなことから、ポケッターにおける肖像権はトレーナーだけでなく、ポケモンにも適用されるのではないか、という意見もある。
様々な情報が飛び交い、自分も発信者になれる便利なSNSだが、その使い方を今一度考えてみる必要がありそうだ。