色違いであるポケモンはステータス画面で姿を確認したり戦闘に出したりした際に光るエフェクトが出るため、「光るポケモン」とも呼ばれる事がある。
ゲームでは第二世代から出現。
アニメでは無印編第21話から出現。
よく勘違いされるが、データ上では全てのポケモンに色違いが設定されている。
ただし配布ポケモンなど、野生で存在せず、卵を生まないポケモンの場合ステータスなどの値が固定されている場合があり、事実上色違いが入手不可能なポケモンもいる(例:セレビィ、アルセウス等)。
また、第五世代には色違いブロックルーチンによって色違いの入手が意図的に不可能にされているものもある。
色違いは、野生ポケモン以外にも卵から生まれたポケモン、かせきから復活させたポケモンでも出現する。
御三家の3匹や伝説のポケモンも例外ではない。色違いポケモンは進化しても色違いポケモンのままで、進化する事で色違いになったり、色違いで無くなったりする事は無く、これはメガシンカやゲンシカイキの場合も同様。
ゲーム中NPCが色違いポケモンを使用する事はほとんど無いが、トレーナータワーの一部トレーナーが使用する。また、バトルファクトリー等でレンタルするポケモンが色違いである事もある。
色違いである事自体は遺伝しないが、第二世代のみ親のどちらかが色違いの場合、色違いの判定に個体値を用いている関係から、1/64(1.5625%)という高確率でそのタマゴから孵るポケモンが色違いになる。
<色違いの概要。ポケモンWikiより抜粋>
+オッドアイは色違いになるか+
「そのウインディ、貴女の手持ち?」
ハニーブラウンのボサッとした長髪と、反対にしわ一つないパリっとした白衣。
首元の聴診器を見て、彼女がすぐに医者だとわかった。
「……そうだけど。」
「そう。綺麗な目ね。オッドアイか……珍しい。」
これも色違いのうちに入るのかしら、などと呟きながら、突然現れた女医者は、ウインディの顔をジロジロと見る。
これが金銭目的の連中や、単に見栄やら名誉やらで欲しがる輩だったら、ゴーリキーのばくれつパンチを問答無用で叩き込んでやったのだが、彼女にはただただ純粋に、子どものように興味を持ち、見つめるだけ。
久々に良心のある人物に出会ったと思いながら、横においてあった杖を手にとって、それを支えに立ち上がる。
横にいたゴーリキーが片腕で支えようと腕を伸ばしたのを手で制して、ゆっくりと彼女に近付いた。
「あなた、名前は?」
「え?私?クルミ。そこの医療センターで働いてんの。」
「ヘェ。医者なの、おねーさん。」
「おねーさんって……年変わんないでしょ?」
「これでもまだ21才なもんでしてね。私のこと、何才くらいだと思いました?」
くすくすと笑いながら、身分証明代わりにトレーナーカードを差し出した。
クルミと名乗った女医者は驚いた顔をして、失礼したわ、と素直に謝る。
気にしてませんよ、と返しながら、近づいてきたウインディの首元を撫であげた。
色違い。わかりやすく言えばアルビノ。
一部の人間には「光るポケモン」と言われる稀有な存在で、遭遇率はほぼ0に等しい
けれど、それより珍しいのが、このウインディ。
通常色のウインディと、色違いのウインディの間に生まれた女の子。
ジョウト地方のポケモンは、親のどちらかが色違いだと、子どもにも色違いが遺伝しやすいというデータがあり、実際にそのデータは常識化しつつある。
だけどこの子は"特殊"だった。
この子の両親のうち、母親の方のウインディが色違いで、体の色もさることながら、目の色も綺麗な金色だ。
そしてそんな母親と通常の父親との間に生まれたこの子。
タマゴから孵ってすぐに、母親の方のトレーナーさんが気づいた。
「体は通常色、一般的だ。でも目が左右で違う。」と。
そしてそれは、この子が孵ってすぐ、世間様に注目されて大ニュースになりかけた。
そして母親側のトレーナーさんは、疲れかけのこの子や親が大事に至る前に、オッドアイとして生まれたこの子を私に預けてきた
「"色違い"としても"通常"としても中途半端なこの子を"普通に育てられるトレーナー"は、きっとあなただけよ。」
と、大見得切って言われた日は、1人の人間として惚れかけた。
恋愛的な意味ではなく、懐の深さ的な意味で、だ。
そんなことがあり、私の元にやってきたこのウインディ。
オッドアイと大きな体躯を除けばとても女の子らしいむじゃきな子だ。
足を悪くする前は、よくこの子といろんな場所を駆け回って遊び、足を悪くしてからはその背中に乗っていろんな場所を旅してる。
そしてそのたびに、このオッドアイを珍しがられている。
今はアサギシティで落ち着いて生活をしているが、また少ししたら、旅に出てもいいかもしれない
「綺麗な色ね。ジョウト生まれ?」
「はい、この子の母親は色違いですよ。」
「そう、遺伝なの。しかも特殊中の特殊じゃない。」
今、目の前にいる彼女もまた、この子の目を珍しがっていた。
そして医者だといったその人は、慣れた手つきでこの子が一番、喜ぶところをすぐに見抜いて撫でつつほのおタイプならではのその暖かさを噛み締めている。
「あなたのその目は親譲りの大切でとても綺麗で、そして素敵な目よ。
大事に大事にしなさい。ね?ウィンディ。」
「さすがドクター。この子が喜ぶ場所をすぐ当てるなんてね。」
「あら、ありがとう。そっちのゴーリキーもなかなか強そうね。
片腕なのが惜しいわ。義手でもつける?」
「あぁ……こいつはそのままでいいんですよ。
何度言っても聞きやしないんで。
それより仕事はいいんですか?」
「え?……あぁっ!?」
だいぶここでゆっくりし過ぎたのか、彼女は慌ててなにやら名刺を差し出した。
彼女の名前と連絡先のようだ。
何かあったらここに連絡してということだろうか
それじゃあまたね!と言い残し、クルミと名乗った女医は大慌てで去って行った。
こっそり抜け出していたらしいマニューラが、やれやれとでも言っているのか、ため息をついているようにも見えた。
「なんというか……突風みたいな人だな………。」
突然来たと思ったら、突然いなくなっちゃったね。
その一言に、ウィンディとゴーリキーも、それぞれらしい反応を示すだけで、それ以上特に何もなかった。
「ノアー、宅配頼むわー。」
「あ、はーい。」
店長に呼ばれて店の奥へ入る。
店長は荷物をゴーリキーに渡して、届け先のメモを私に渡してきた。場所はエンジュシティ。
場所を確認して、店先で待っていたウインディの背中に腰を下ろした。
「エンジュまで、ゆっくりお願いね。」
「ガウ!」
元気よく返事をして、ウインディは歩き出す。
ゴーリキーが荷物を抱えながら着いて来るのを確認しながら空を見上げた。
アサギの空は、今日も快晴です。
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