カントー新聞 20XX年8月25日版より
ポケモン2種 揺れる和名表記 「女性差別」との抗議受け
日本ポケモン学会は24日、「日常における女性差別を考える会」ら3団体から、「ポケモン全国図鑑」に登録されているポケモンのうち「ハハコモリ」「ママンボウ」の2種について標準和名の変更を求められた件について「今のところ変更の予定はない」と回答した。
3団体は23日に「子供の世話をしたり、怪我や病気の介抱をするのは母親の役目である、という古いジェンダー観を植え付けるような印象を与える和名はよくないのではないか」「ハハコモリもママンボウも雌雄で子育てや介抱行動における役割の区別があるのかどうかはわかっておらず、メスのみが子育てや介抱行動を行うものと誤解させる名前は教育上混乱を与える」として日本ポケモン学会に抗議。名称の変更を求めていた。
日本ポケモン学会(サクラ ヨウイチ会長)はこれを受けて「一度名付けられ、定着してしまった名前を再度変更することは難しい」とし、「ハハコモリもママンボウもその行動と雌雄の関係についてはまだわかっていない点が多く、現時点で安易に和名を変更する事はかえって混乱を与える」と変更の意がないことを強調した。一方で学会は全国のポケモン研究所や博物館等に和名変更についてのアンケートを取る案を発表し、今後の生態調査とアンケートの結果によっては和名の変更も検討に入れる、との見解を示した。
3団体から提案された変更案はそれぞれ「ハコモリ(葉に子守りの意)」と「アロモーラ(イッシュ地方での呼称を取り入れたもの)」。
一口メモ ポケモンの標準和名について
ポケモンの標準和名は図鑑、公的文書等で使われるそのポケモンの公式の和名である。一種につき一つに定められており、また、日本語表記で6文字以内(2014年の規定変更より前は5文字以内)となるよう定められている。他の命名上の規定については「あからさまな身体的または歴史的差別用語を含む命名の禁止」等のルールがあるが、今回のケースがルールに抵触するかどうかは議論の余地がある。
これまで表記ゆれの訂正を除いて和名が変更されたケースは一度もないが、分類名についてはポリゴンの「シージーポケモン」が「バーチャルポケモン」に変更された例がある。
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調べても日本ポケモン学会の会長名が分からなかったので適当に名づけました。もし公式に発表されていたらすみません…