「役に立った」というよりは、「将来的に役に立ちそう」な本で、実際に今読み進めているのですが、こういったものでも構わないですかね。
というわけで。
『書くことについて』(スティーヴン・キング 著、小学館文庫)
小説を書くことについて、色々とざっくばらんに書かれてある一冊です。
とは言っても、最初は自叙伝に始まっており、執筆のハウツー的な部分は後半辺りからになっているのですが、両者ともに本当に読んで面白いものだな、と思います。
この本について、書きたいことは色々とあるのですけれども、まず以下の一文が白眉なので、引用しておきます。
「三流が二流になることはできないし、一流が超一流になることもできないが、懸命に努力し、研鑽を積み、しかるべきときにしかるべき助力を得られたら、二流が一流になることは可能だ」
ちなみに、この人はプロットをあまり重要視しておらず、むしろストーリー性を重視しており、「小説はストーリーに始まりテーマに終わる」「ストーリーを書くのは化石を発掘する作業のようだ」というようなことも書いています。
そういうところからして、非常に好みの分かれそうな本ではありますが、創作に必要な心構えや言葉の遣い方などについても書かれているので、特に本気で小説を書きたい人(例えば僕のような・苦笑)には、ぜひとも読む価値のある一冊だと思います。