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  [No.3735] Subject notes もどき 投稿者:ピッチ   投稿日:2015/04/29(Wed) 20:28:24   91clap [■この記事に拍手する] [Tweet]
タグ:書いてみた

Subject ID:
123221

Subject Name:
心の鏡

Registration Date:
2010-11-29

Precaution Level:
Level 2

Handling Instructions:
確保個体は管理局保有の対有異常性形態獣用の専用モンスターボールに収容し、本案件の担当となるタマムシシティ西部のバイオリサーチセンターに移送した上で、静止状態にて管理してください。
当該個体からのヒアリングのための実体化を行う場合は、半径200m以内に担当者以外の局員および携帯獣を立ち入らせず、必ず単独でヒアリングを行うようにしてください。
個体#123221は他のオブジェクトの調査のため有用と思われる性質を持ちますが、異常性事案の防止のため個体#123221を使用して調査を行うことは原則として禁止されています。個体#123221を使用した実験を行う場合、形式F-116980に則った完全な計画書を提出した上で、3名以上の高レベル責任者から承認を得る必要があります。

個体#123221の関与の疑いのある事象が確認された場合、対レベル3バイオハザードスーツを着用した局員を急行させ、同時に当該地域の警察機関等と連携し、個体の確認されたエリア一帯への立ち入り禁止措置を取ってください。
個体#123221自体には強い攻撃性を持つ個体は確認されておらず、標準的な携帯獣の捕獲手順に従ってモンスターボールに収容することは容易です。また、個体群は総じて高い知能と社交性を持つため、彼らが意志の疎通が可能な形態を取った場合は会話による説得も可能であり、既に複数の個体が説得により管理局へ収容されています。

Subject details:
案件#123221は、特異な性質を持つメタモンの個体群に掛かる一連の案件です。特異な性質を持たない通常のメタモンは、この案件の取扱い範囲外です。

特異個体#123221が初めて確認されたのは2010年の9月半ばです。
セキチクシティに位置する警察機関および管理局緊急チャンネルへ「異常な生物がいる」という通報が殺到するという事案が発生しました。すべての通報において一貫して多種多数の人間及び携帯獣の身体の一部より成り立つ異常な生命体のことが伝えられており、何らかの異常事案の発生が憂慮されたため、最寄り拠点であるセキチクシティ第十拠点より複数の局員が出動し、関係各局と連携の上事態の収拾に当たりました。
局員が通報を元に探索を行っていたところ、セキチクシティ東部に向かっていた局員が通報と一致する異常な生命体を発見しました。携帯獣の身体的部分を有することから携帯獣と同等の性質を持つと推測した局員が特異個体#123221を捕獲することに成功し、その後個体#123221はタマムシシティ西部のバイオリサーチセンターへ移送され、その性質についての詳細なテストが行われました。

テストの結果、個体#123221はおよそ半径200mほどの範囲内における有知性生物の精神が思い描いた姿を取ることが判明しました。この範囲内に複数の有知性生物が存在する場合、個体#123221は有知性生物の総数に応じた複数の特徴を持つ形態に変身します。この範囲内に他の有知性生物が存在しない場合、個体#123221はいかなる場合であっても変身を行いません。
また、範囲内に有知性生物が存在する場合であっても、個体#123221が自己の意志に従って変身を行うことはなく、その姿形は常に周囲の有知性生物の想像の通りになります。
これまでに十数体の個体#123221が確保されていますが、各個体からのヒアリングの結果、彼らは一貫して自己のこの形質について、また他者の望みを叶えることそのものについて肯定的であるということが判明しています。しかし彼らの特異性の起源については話が一定せず、彼らは必ずヒアリングに当たった局員が最も強く信じる仮説に沿って自らの由来を語ります。
こうした精神に干渉する性質はエスパータイプの携帯獣に多く見られますが、いかなる携帯獣識別用デバイスを用いても個体#123221は通常のメタモンとして判定されます。

Supplementary Items:
本案件に付帯するアイテムはありません。

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586さん「Subject notes.」シリーズの「書いてみた」となります。本家でメタモンらしき話が出てきたのに刺激されまして。