遠い昔のことです。
神に仕える幼い巫女と、傍らには仲の良いイーブイがおりました。
幼巫女はいつまでも清浄でいられるように、イーブイと過ごす日々がとこしえに変わらず続くように、森の奥の苔の生えていない神聖な岩に祈っておりました。
ある日のこと、岩に触れたイーブイの姿が変わってしまいました。
森の色を映したような鮮やかな緑色をしておりました。
幼巫女はその姿を見て、世の無常を悟りました。
それ以来、神聖な岩には苔が生えるようになりました。
幼巫女と姿を変えたイーブイの悲しみの涙から生じたものと言われております。
今よりもずっと自然の流れの中にあった頃のお話です。
------------
『万葉集』(二二)を材料に。
進化キャンセルの技術はすごいと思います。
BBBB!