せいたかのっぽの ヒトモシさん
まっくらやみで おとしもの
いったい なにを おとしたの?
のっぽのヒトモシさんが、まっくらやみの中で落としものをしました。
それはとても大切なもの、そんな気がしました。
ですが、のっぽのヒトモシさんの灯りは高い高いところにあったので、
足元が見えません。
のっぽのヒトモシさんは落としものを見つけようと、
灯りを強く強く輝かせました。
だんだんと足元が明るくなってきました。
けれども落としものは見つかりません。
とうとう足元がまぶしいくらいになりました。
それでも落としものは見つかりません。
それもそのはずです。
強い灯りが自分のおめめを溶かしていたのですから。
せいたかのっぽの ヒトモシさん
うっかりやさんの ヒトモシさん
さがしものは やみのなか
いったい なにを おとしたの?