【023】Doppelganger! 作:てこ ☆8 ☆☆20 ☆☆☆2 =54 ☆☆☆ お題:鏡(鏡の向こうの世界) このゴースト好き率の高いマサポケにおいて、ジュペッタを主人公にしたというあたりに作者のずるさを感じつつ(笑)しかし、そのずるさを差し引いても凄く好きな作品。主人公がジュペッタでなければ、この話はできませんし、鏡というテーマの折り込み方も美しい。そしてジュペッタのゆりちゃんへの想い。読みながらものすごくジュペッタに感情移入してしまいました。そして終わり方が凄く心にきます。きっとゆりちゃんは、変わり果てた姿になっててもちゃんと愛してくれるような、そんな気がするのです。凄く綺麗な終わり方。最後に。やっぱり言わせてくれ!ジュペッタ可愛いよジュペッタ!! レイニー ☆☆ グッと来た文【全力で君に見せつけよう――。これが、今の、僕です――!】 ジュペッタさんが由梨ちゃんのことを愛しているというのがダイレクトに伝わってきました。(汗)その愛ゆえに自分自身を苦しめてしまって、葛藤する中でようやく答えを見つけ、吹っ切れた様子のジュペッタさんも印象的でした。そして、最後も由梨ちゃんに会って、ではなく、ジュペッタさんの力強い意志表示で終わらせたのも個人的に大好きです。折角、動けるようになったのだから、由梨ちゃんとの触れあいに恐れないで……今のキミなら由梨ちゃんに届くはずです!それと……ムシャーナさんの言葉がゆっくりと流れていくような感じなのに、鋭くて、ゾクっときましたです。(汗) 巳佑 ☆ >いくら恨めど時は既に遅く、嘆いた処でもう手遅れさぁ……歌ってごらん!( カレー屋さん ☆☆☆ テーマは鏡と思われる。誤字脱字誤用及び話の流れに不自然な点は見当たらなかった(5/17時点)。また、鏡はジュペッタの決心を促すという重要な小道具だった。以上の点から☆☆☆とした。これは評価と関係ないが、主人公がジュペッタということもあり、何となくではあるが作者が予想できる気がする。 あつあつおでん ☆☆ ムシャーナは何故助言をくれたのか、そもそも何故助言をしに来たのか。謎が残る部分もありましたが、それらは些末な問題です。童話のような雰囲気で、心情の変化を描いたストーリーには好感が持てました。 鶏 ☆☆ 最後、かっこいいですね。ゆりちゃんと対面するところまでいかないのに読み応えたっぷりでした。ゆりちゃんのためを思ってあれこれするエピソードが楽しいです。 ☆ 一人で悩んでうじうじしてないで、いざ、勇気を出して行動を。最後の言葉は力強かったなぁ。読者側としては、ムシャーナの来た理由はどうでもよくなんかないです。何でこの子は現れたのか。不思議。「コピーに負けたオリジナル……負け犬……残念ね」っていきなりそんなハードな世界にしかないようなセリフをΣここらへんで世界観が迷子になったような気がします。ドッペルゲンガーというタイトルはもうちょっとやりようがあったように思います。ゲンガー出るかと思っちゃいますし。 乃響じゅん。 (自由感想) ・ニックネーム「ドッペ」 ・トイ・ストーリー ・「今ならゆりちゃんと旅に出られます」があったらよかったのに! りえ大統領 ☆ 「トイ・ストーリー」を想起させる作品。可もなく不可もない。 日本には付喪神という伝承があり、ジュッペッタの成立が日本人ならではで面白い。が、それ以上には何とも言えない。たぶんジュッペッタの姿を見た由梨の反応を、読者に丸投げしてしまったからだろう。ここで引いてCMだとか、次回予告だとか、そういう消化不良だ。 渡邉健太 ☆ <作品情報> テーマ種別 →鏡 作品タグ →【観念的な鏡】【ジュペッタ】【オリジナルとコピー】 ポケットモンスターシリーズの二次創作としての意義 →問題ない。ジュペッタのキャラクターが活かされている。 テーマの消化度合い →鏡、というキーワードが物語中で活かされている。 <講評> 前半はジュペッタの焦りの感情が全面に出ている形で、それ自体は彼(彼女?)の焦燥感を表現する上で成功していると思いますが、本来段落を分けたほうが望ましい文章が一段落に詰め込まれている箇所が散見され、若干の息苦しさを感じます。意図したものの可能性もありますが、気になった箇所として挙げておきます。 鏡写しのぬいぐるみに嫉妬するジュペッタのくだりは、理解はできますが若干唐突感がありました。参考までに、もし私が同様のシーンを書く場合――最初はぬいぐるみと由梨ちゃんが戯れる様子を見て安心する、けれどもそこから徐々に徐々にぬいぐるみに対して嫉妬を募らせていく――という構成にします(あくまで一例ですが)。安堵感から嫉妬への変貌がいささか早く、もう少し間を持たせても良いのではないかと考えたからです。 以上の箇所を踏まえて、物語全体の構成を見直せば、よりよい物語に仕上がるかと思います。今後の更なるご活躍に期待しております。 586 ☆☆ 一読目:ジュぺッタ君が健気だなこれ。なるほどー、上手いなこの作品。それにしてもラストを考えるとどこぞの恋愛小説だよ、とも突っ込みたくなるけども(爆 二読目:とにもかくにもジュぺッタから溢れるゆりちゃんへの愛。ところでムシャーナさんマジでどこから来ました?(爆)にしても、ぬいぐるみに魂が宿るなんてありがちと言えばそうだけど、彼が見られたくない嫌われたくないと願う気持ちはよく分かるよ!本当に。 三から八読目:なんかこれ書いてる人はジュぺッタ大好きなんじゃないかなぁとか思った。 九から十読目:とりあえず個人的にごちそうさまでした。しかし☆3つとまではいかないというべきか。どうもね、いい話なんだけど、ムシャーナさんが何しに来たのかよく分からない気もするんだよね、これ。コピーの負けたオリジナル、なんてミュウツーの逆襲じゃあるまいし。 音色 ☆☆ うおお! 憎いところで終わりやがる……! とても面白いし良い話です。ジュペッタ困ったらうちに来てください。 ただ、どーしても気に入らないのがあのムシャーナ。 ムシャーナ一体どこから出てきたの? ムシャーナの存在があまりにもご都合過ぎたのが気になりました。(とはいえムシャーナがいないといないでアレなんですが) あとタイトルにあるんですがどこがドッペルゲンガーかも気になります。むしろポルターガイスト。 そして鏡の向こう側の僕という解釈はやや強引かと……。 とかかんとか言いましたがわたしはこの作品大好きです。 でりでり ☆☆ 泣いたり笑ったり焦ったりホっとしたり。ととにかくくるくると表情の変わるジュペッタのキャラクター作りは非常に魅力的である。表の感情があって裏の感情を知る。表しか無いぬいぐるみはまだ不完全。魂があるものとしては私はこれがある意味完成型なのかなって思った。そのあたりの描写は秀逸だった。 そしてムシャーナのキャラがいいよね。ムシャーナが押入れに入ってる様を想像するとシュールでしょうがない。窮屈そうで(笑)。お前いつからそこにいたんだよ! つうかどこから入ってきたんだよ!(笑) でもムシャーナだからしょうがない気もする(笑)。何をたくらんでるのかわからない。煙のごとくつかみどころが無い感じ。 残念だったのは、ぬいぐるみが出現したあとに、何の前触れもなく、説明もなくいきなり鏡の描写が出てきてしまって、あれれ? おしいれのスキマから見てるの? それとも鏡の向こうを見てるの? あれ? どういう状況なの? となってしまったことか。つまり状況を客観的に説明する前に作者の脳内で完結してしまっているのだ。説明して! というか、この話鏡いらないよね? 変な小細工なしに押入れのスキマから覗いていればそれで十分だよね。無理くり鏡を入れちゃったせいでかえって分かりにくくなってしまったなぁ、と感じた。 本物はボクじゃオラー! って、ユリちゃんのいない間にぬぐるみ切り裂いた途端に夢からさめて、「さ、ユリちゃんに会っておいで」で、キレイに終われた気がするんだ。今後はもう少し読者に状況をわかりやすく伝えられるようにがんばって欲しい。 お題:鏡 タグ:一人称、ぬいぐるみ、ジュペッタ、ムシャーナ 地方:不明 死亡;なし No.017 ☆☆ ジュペッタな作品。 この企画内でも、ぬいぐるみポケモンの起用は二つ目。 個人的な感覚では、彼もまた、ポケモン二次創作では上位にランクインする人気者ですね。 句読点の打ち方が独特でした。 文章のリズムを整えると言うよりは、使われている語句によって使用箇所を決めている節があり、読み進む際には少しだけ違和感が付き纏います。恐らく本来の目的であったろう、『言葉そのものの強調』には成功していると思いますが、如何せんそれによって文章そのもののリズムやテンポは犠牲になってしまっており、其処がちょっと勿体無かった。……まぁでも、内容は面白かったからいいか(苦笑) その内容については、主人公であるジュペッタの苦悩もさる事ながら、彼に対するムシャーナさんの問い掛けが、非常に印象的でした。 叱咤激励する一方で、巧みにジュペッタの心の核心を掴み出して見せ、彼の煩悶の正体を諭し掛ける様は、果たして何処から出て来た御仁であれ、得難き賢者であった事に疑いは無いでしょう。 ……まぁ、やっぱりどう言う存在なのかは気になるんだけどね!(苦笑)後、ムシャーナが消えた時にジュペッタが段ボール箱を凹ませたり、零れた涙に思いを馳せたりした時の自省や反応も、なかなか芸が細かくて感心しました。 作者の方は、このポケモンに愛着のあられる方でしょうかね……? クーウィ ☆☆ 切ない。ジュペッタになってしまった悲しみ、そしてすぐそばにいるのに出て行けない苦しみ。そしてそれを招いたのは自分自身であるという葛藤。そんなジュペッタの心の揺れ動きが良い。単なるお助けキャラで終わっていないムシャーナの描き方もなかなか。ラスト、あえてここで切って、読者にその後を想像させるのはこれはこれでありか。 サトチ |