【006】まんまるふくろう、タマネギを待つ。 作:スズメ ☆=26 ☆☆=10 ☆☆☆=2 合計=52 ☆(匿名) ☆(小樽ミオ) ☆(匿名) ☆(朱雀) ☆(匿名) ☆(久方小風夜) ☆(匿名) ☆(SB) ☆(きとかげ) ☆ 答えは……「今」だッ! 当たってますか? 人間の体感時間は、一歳から十九歳までで折り返し地点であるとも聞きますが、時間の感覚は人それぞれ、趣味の時間ほど長く感じるという人もいらっしゃいますが、私は好きなことをしているときほど時間が過ぎるのが早く、労働時間はだいぶ長いように感じます。冒頭の忙しいやつとは彼のことでしょうか。 時間を司り森を守るタマネギと、変わり者のふくろうが祭りの夜に待ち合わせをするだけのワンシーン。 一時間の区切りは人間が定めたものかと思っていましたが、ふくろうのぽーぽー癖を見るに、もしかしたら彼らのほうをヒントに区切られたものであるのかもしれません。 文の数カ所に繋がりがあやふやなところや、読みづらいところはありますが、セレビィをタマネギと呼び続けるふくろうの友情にはとても共感しました。私もこの前不意打ちで、古い友人からツイッター越しに感想を頂いたんですが、思わず「なに読んでんだばかやろう!」みたいな返事をしてしまいました。ふぁぼったけどな。 セレビィの登場シーン、せっかく夜の森にほこらが輝いてるんだから森の木々がぱっと照らし出されるような描写とかしたらいいのに! なんて! すみません蛇足です! 時間にテーマを置いているのを色濃く感じましたが、ワンシーンのためストーリーは平坦に思いました。二人の過ごす時間には大きな差があり、それでもずっと友人だなんてロマンスがあるわけですから、そこらへんをもっとさりげなく感じさせるような……ふつうにしゃべっているのにすれ違ってしまうような、そんなせつないのを盛り込んだら、ラストの夜間飛行ももっと映えるかもしれない、なんてことをちらほらとしつつ、夜の森、祭りって俺得すぎるなあと思いました。 (CoCo) ☆ クイズの答えは何だったんだ!! など、作中の登場人物だちばっかり楽しんでて読者はおあずけを食らってるように感じてしまう作品。二匹は楽しそうに会話してるし、祭の雰囲気も楽しんでるのだと分かるのだが、あまり多くを描写しないため、説明が欲しいと感じてしまう会話が多かった。それ何?どゆこと?って聞きたいのに聞けない感じ。仲間はずれにされてるような。 特に時渡りの設定が曖昧にされているのは致命的。 「オレにとっては、ついさっきお前に会ったばっかりだったのにさ。 ここに来るたび何もかもが変わっていやがる」 ついさっきってことは、一年前から現在に飛んできたということだろうか。一瞬で飛べるなら何もかも変わるなんて感じるのは不自然じゃないか。いくらでも自分で確かめに行くことができる。それに森は人間の寿命よりも遥かに長くて成長がゆっくりなんだから、たった数年くらいで何もかも変わるほど目に見えた大きな変化はないはず。それともそんな事件があったのだろうか。だとすればそれもちゃんと描写するべきだ。ただ小規模にぼんぐりとられて森が弱るはずもないし、いあいぎりの木ということは道をふさぐ数本だろうから、それでも森は弱るように思えない。背景が不足しているのにセレビィが時渡りの能力を持っている、という既存の設定に頼りすぎているため薄っぺらい内容になっているように感じた。 それと最後に、 「時間に振り回されてばっかで自分の事は気づけないキミも、変な癖だらけのボクだって、お祭りの今日ぐらい、時計の時間はしまっておいて、僕らの作った時間の区切りで遊ぼうよ。」 これはタマネギのセリフではないのか。 時間に振り回されるのはどう考えても、時間の流れに沿ってしか生きていけないホーホーの方で、時計の時間が当てはまるのも間違いなくホーホーの方だ。僕らの作ったという装飾からは二人でいる間、という意図が感じられるが、時間の区切りを作るのはタマネギの方であり、ホーホーではない。いい場面なのだろうけれど、疑問が残る。そのうえ、「ボク、今いいこと言ったよね?」と、幼い設定なのだろうが、よく理解できない文のあとに持ってくると興醒めしてしまう。 雰囲気は良いのだが、粗が多く、直すべき箇所も多い作品だった。 (鶏) ☆ グッと来た文【知っているのに、知っているはずのものが一瞬で変わっていくのはどんな気持ち?】 ホーホーとセレビィのやり取りが可愛らしかったです。(ドキドキ) 確かにセレビィはタマネギにも見えますよね。(笑) ホーホーに前面同意です。 そして、時渡りができるセレビィにとっては一年はあっという間かもしれないけど、ホーホーとっては長い一年なんだろうなぁ……と思うと、タイトルの『待つ』という言葉にはホーホーの色々な想いが詰まっているのかなぁ、と思いました。 後、セレビィに再会して待ちきれなかったと言わんばかりのホーホーの活き活きとした姿(個人的にはそう見えました)も印象的でした。 (巳佑) ☆ タイトルが面白かったです。……実は、二回目に読み返すまで「タマネギを持つ」だと間違えていたのはヒミツの話……。 なんだかんだ言いながらも律儀に友人を待ち続けるホーホーが愛らしかったし、彼と“緑のスペシャルタマネギ”の軽口のやりとりも微笑ましくて好きです。 ただ、全体的な文章に色々と引っかかる節がありました。ホーホーの思考があちこち飛んだり、一人称の語りと独り言の差が曖昧で、どこまで口に出してしまっているのかが分り辛かったり。【ウバメの森の木々が影を濃くしだした】【ボクの乗っかっていた枝も少しぬくまってきてしまったので】【空から見ているとさらにはっきりと聞こえてくるお祭りの音】といった何ともいえない表現も目に付きました。 ポケスト板の指摘にもありましたが、削る・纏めるでもっと良くなると思います。 (ラクダ) ☆ ホーホー視点でストーリーを展開させ、時を厳守する(振り回されてる感もあるけど)セレビィに対し時を忘れて遊ぼうぜ!!という真逆の思いを贈る…。送/贈という視点で見るとこれまたほっこりする物語ですな!一瞬タマネギってなんだ…?と思いましたがセレビィでしたマジごめんタマネギ。 (tac-ティス) ☆ 読んでいくうちに、登場キャラはホーホーとセレビィで、森の中の話なのか――というのはわかったのですが、最初の数行では場面が想像し辛く読みにくかったです。けれど、それは書き続けていれば、いずれなんとかなってくるものです。なので、たくさん話を書いて小説を書くこと、表現することに慣れていってください。 (穂風奏) ☆ >「今年は祭りに間に合ったね、タマネギさん。」 鉤括弧閉じの前に句点が置いてあります >祭りがある日にくるのは分かっても、何時に来るのかは分からないからいつだって待ちぼうけだ。 くる は他の箇所では 来る と漢字になってますので統一した方が良いかと思われます >だから、キミのニックネームはタマネギ。 改行の際の空白がありません >「……さて、今年は何か変わったこと、あったか?」 台詞の場合は改行の際の空白は必要ありません >話しているうちにリズムに乗ってくちばしに体、尻尾までぴょこんと揺れるのはご愛嬌。 改行の際の空白が2マス分になっています >話しているうちにリズムに乗ってくちばしに体、尻尾までぴょこんと揺れるのはご愛嬌。 >うれしくてもそうじゃなくても思わずゆれちゃうんだ、癖って本当にいやだね。 揺れる と ゆれる が統一されていません >次の年に仕返しをしてやろうと待っていて驚かれたあの日は、キミにとってのどれぐらい昔なのだろう? キミにとっての → キミにとっては もしくは キミにとって >「お金」あっても、人間つきのポケモンじゃないと攻撃されるって聞いたし・・・・・・。 「お金」あっても → 「お金」があっても 聞いたし・・・・・・ → 聞いたし…… 三点リーダーを用いましょう >「ちぎれる、ちぎれる?! 引っ張るなこのフクロウ! 」 >「いだだだだ、飛ぶから、自分で飛ぶから離せ! 」 鉤括弧閉じの前に空白が置いてあります (門森 輝) ☆ 少し惜しいなぁという気がします。 話を引っ張っていくキーになるものが一つでもあれば、話として綺麗にまとまる気がするのですが。文章も雰囲気も結構好みだっただけに、どうしても要求してしまいたくなる作品でした。 (クロトカゲ) ☆ 一人称。やまというか、ここが見せ所なんだよ! と言う場所が分かりにくい。全体的につらつら続いている感じです。ふくろうの思考があっちこっち行ってて、定まっていない……のかな (teko) ☆ 時間にまつわるエトセトラ。 時間を渡れると言うことは、遅れるも何もないのではないかと思います。正確にその時間に来ればいいのですから。未来にしか飛べない訳ではないでしょうし。なのでタマネギさんはわざと遅れてきたということになりますが、この文章を読む限りその動機を見出すことは出来ませんでした。強いて言うなら、まんまるふくろうを試したとか? 大した動機も無く、できることをやってない。それは共感しづらいものがありますよ。 「過ぎると来るもの、なーんだ?」の問いかけについて、後半全く触れられていないのは何故でしょう。 多分作者はこれのシチュをやりたかったのかなぁと思いますが、繋がりが見えないので、いっそ省いた方が全体として読みやすいと思いますよ。 (乃響じゅん。) ☆少々文章がわかりにくく、読みづらい。(サトチ) ☆ ごめんなさい。正直冒頭の「広くなったり、狭くなったり、伸びて縮んで忙しい奴。」がよくわかりせんでした。待ちあわせの時間間隔のことを指しているのでしょうか?いまひとつはっきりしなかったです。 また、タマネギ登場シーンで、途中風へのあいさつや「今」に関する考察が入ってワンクッション置かれるせいか、タマネギの登場が大げさだと感じられませんでした。 ですが、設定の雰囲気はすごく好きです。 (レイニー) ☆ セレビィとホーホーのお話を描いたほのぼのとしたお話。つれづれとした特別な日の1ページを切り取ったようなお話ですが、起承転結の『転』の部分で物語が終わってしまったような。そんな尻すぼみな印象を受けました。 何か事件を起こすのは話の性質を考えれば無茶な要求なだとは分かっていても、何かの変化を伴った話にできればよかったと思います。 (リング) ☆ 「広くなったり、狭くなったり、伸びて縮んで忙しい奴。」「過ぎると来るの、なーんだ?」 結局この答えは何だったんだろう? たぶん「時間」だと思うのだけど(違ったらごめん)、作中で示されていないのはつらいというか不親切だと思う。読者が置いてきぼりになってしまう。せめて、タマネギをくわえて飛び立つシーン直前かラストに入れるべきじゃないかな。 思考の垂れ流しと人が読んでわかる文章は違う。とにかく全体的にわかりずらい。まず読んでわかる文章を書くこと。文章が理解されなければ感動も感想も生まれない。クイズの答えがあっただけでだいぶ難解さとイライラが解消されたと思う。 タマネギの触覚を引っ張るところは最高。 【タグ】ウバメの森、ホーホー、セレビィ、待つ 【お題解釈】同じ時間を過ごす(送る)。 (No.017) ☆ 一文の中で同じ同士を繰り返していたり、単純な誤字があったりと拙いテキスト。内容にも特段見るべきところはない。 ホーホーの語りが一本調子で、もっと抑揚を付けないと、年に一度の再会や祭りなどのモチーフが活きない。 がんばりましょう:☆ (渡邉健太) ☆ タマネギってなんだろう? というところが気になって読み進めていたのですがああそういうことかと納得しました。 あれは確かに青タマネギですよね。ラッキョも捨てがたいですが。タマネギと呼び続けるフクロウが可愛い。そして種族の距離を意識しているところがちょっぴり切ない。 タマネギは自分のイメージとは全然違う性格だったので見ていてなんだか楽しかったです。これからという時に話が終わってしまったのが少し残念でした。 (レイコ) ☆ 最初の感想「タマネギを持つ!?」どうも似てる漢字には弱い。 ホーホーの持つ感覚を書き出しにしているのがいいが、なぜか脱力して読む気が失せる。 おそらく、感覚をただ書き出しているから、その正体が何なのか解らないまま文章が進行しているからである。 こんなに時間の感覚の違いや話を何行も使うと、ポケスコでなければその場で画面を閉じている話。 そしてどんどん描かれて行くのはホーホーとセレビィの友情であるけれど、ひたすら進んで行くだけ。 この物語のメインはどこなのか全く解らない。 やおいという言葉がある。元の意味はやまなし おちなし いみなし である。 まさに元の意味のやおいが、この話を読んで出て来た言葉だった。 短編というくくりで、話を展開する場合には適さないと思う。 (きとら) ☆ 日々を送る、をテーマにしては想定外です。実はこれ017さんが言うまで気付きませんでした。 こういう穏やかな雰囲気もいいですね。キャラクターも味があります。 序盤の死にネタラッシュでようやく一息つけた感じがします。 時間の話をするのはいいんですが、段々弱る木々の憂いを伝えるには二匹ともキャラクターが軽すぎて十分に伝えれていません。ギャップではなくミスマッチだと思います。 話の主題もしっかり一本にして欲しかったです。 まあ言うまでもないけど無駄な情報多いですよね。 (でりでり) ☆☆(逆行) ☆☆(リナ) ☆☆(アポロ11) ☆☆(匿名) ☆☆(西条流月) ☆☆(匿名) ☆☆ ・作者はもっと物を読んでそれをコピーして書くといいと思う。好きな小説(出版されている奴)の真似をして書いていくといいよ。 まず言いたいことは「読みづらい」です。 そのことをどう解決するかを考えてみました。以下の通りです。 ・ホーホーの一人称のスタイルをとっています、このこと自体には問題がないです。 ただし、一人称スタイルの鉄則に近い法則を無視しているので読みづらいのです。 その法則は「できる限り思考を枝分かれ・後戻りさせないこと」です。 おそらく、その部分を削ったらだいぶ、読みやすくなるのではないでしょうか。 ・さらに、情報はできる限りまとめて出すといいと思います。 祠だったら「祭りの主役が現れる場所」「ぼんやり光っている」「森の奥にある」など、さまざまな祠に関する情報があちこちに飛んでいます。 これも、読みづらさを加速させる一因だと考えています。 ・改行の使い方も、少し考えてみるとよいのではないかと思います。 ちょっとだけ書き直してみました。嫌だったらごめんなさい。 (出だし) 広くなったり、狭くなったり。 普通はこのことを、「長くなったり短くなったり」と表現するんだと、きょうの待ち合わせ相手は力説していた。 ボクと、キミと、あとほかの誰かの言い方とか見方が違っても、いいと思うんだ。 それを聞いた待ち合わせ相手のタマネギさんは、「めんどくさいから統一しようよ」ってむくれてた。 次第に夜の帳も降りてきて、森の木々が、影なのか木なのかわからなくなってきた。 この深い森の中に、今日のお祭りの主役のタマネギさんが現れる予定の、仄かに光る祠がある。 祭囃子が街の方から聞こえてきた。お祭りが始まる合図だ。なんだかわくわくする。 あっ。 「ぽー ぽー ぽー ぽー ぽー ぽー ぽー」 森中のホーホーたちが一斉に七度鳴いた。もうこんな時間だ。今年のタマネギさんは遅い。 せっかく一年に一度の遊べる日だから、太陽が出てるときから待ってたのに。早く来てよ。 止まっている枝が暖まってきた。夏のこの時期の暖かい枝は気持ち悪いので、僕はぴょんと別の枝に飛び移る。 ちょっとずり落ちそうになる。眠いから。横目で祠を見ていたせいかもしれない。 (りえ) ☆☆ ・セレビィを玉ねぎ呼ばわりしたらメガフレアが飛ぶよ ・このセレビィはどういう時間感覚であっち飛んだりこっち飛んだりしてるんだろう ・ほほえましい ・しかしそれだけ ・おもしろか、と問われたら、なんか普通 (音色) ☆☆ 「広くなったり、狭くなったり、伸びて縮んで忙しい奴。」という表現がなんか好きです。 ホーホーもかわいい。 (砂糖水) ☆☆ 独特の思考と思慮深さを持つまんまるなフクロウと、せかせかしつつも御人好しな時の神様の物語。……個人的に、今回寄せられた作品の中で、最も好きなお話です。 しかし哀しいかな……いざ評価する側の目で嬲り上げてみると、どうしても文章としては荒が目立つ(涙) ストーリーと言い雰囲気と言い掛け値無しに好きなのに、評価自体は下げざるを得なかったのは残念な事です。 その文章に関して最も致命的に思えた点は、全体的に冗長且つ起伏に乏しく、平坦な印象があまりにも強すぎた事。口語調で語られるそれは散文詩としては面白かったかも知れませんが、ある程度の長さを持った小説と言う形式を取っている限り、どうしても不利は免れません。 こうした表現やお話が好きな人には問題無いのですが、格段好きでも無い方が読めば、どうしても飽きる。自分は無論前者でしたが、批評をすると言う立場上、どうしてもその辺は指摘せざるを得ません。 また、独特の雰囲気や調子を崩さずに維持しようとするあまり、少々回りくどい表現や描写を使っていると感じられた場所もちらほら。『送る』と言う単語についても、「ここで使うか?」と言う疑問を伴う個所が、何箇所かありました。 ……しかしそんな事を言いながらも、やっぱり自分はこの作品が大好きです(笑) ちょっと意地っ張りなとこがある口の悪いセレビィも、思った通りに行動して飾らないホーホーも、読んでて思わず口元が綻んでしまうほどにツボでした。 ここまでの作品が一部の例外を除いて殆ど重め・シリアス路線だった事もあり、この作品に満ちている柔らかな雰囲気は、とても貴重な憩いの一時を齎してくれました。 最後にもう一度だけ……! 素敵な作品をありがとうございます! (クーウィ) ☆☆☆ セレビィたんマジタマネギ( (海星) ☆☆☆ かわいい!かわいいぞタマネギーー!! 題名を見て、多分ホーホーと…ん?タマネギ?もしや…と思ったら当たってた。最初に予想が付いてしまいましたが、内容が良かったので満足です。表現としては少々安直な(私が言えた事ではありませんが…)物が多いようにも感じましたが、ホーホー目線としてすごく合っていたと思います。絵本の中のような幻想的な、ほんわかとしたものを感じました。というかポケモンの世界にこんな絵本ありそう。☆☆☆です! (銀波オルカ) |