【034】赤い月 作:クーウィ
☆=5 ☆☆=16 ☆☆☆=17 合計=88

☆(匿名)
☆(朱雀)


 筆力はあるようなのだけれども、雑。
 漢字の遣い方も効果的でない。身体と体の混在、束の間の間、此方等、読み辛いだけで、テキストに違和感はあっても表現としての個性は感じない。
 あとちょっと:☆
(渡邉健太)


歴史ものみたいだった。
一時的にでも不戦でいたザングースとハブネークのシーンから、最後は戦争への足音として語られていた。
けどなんか読んだところ、他にも二つの群がいた?
最初の湯治のシーンからつながってるのか?
その辺りちょっとじっくり読まなければならず、軽くはなかったので、☆ひとつ
(きとら)

☆☆(ラクダ)
☆☆(アポロ11)
☆☆(リナ)
☆☆(匿名)
☆☆(クロトカゲ)
☆☆(穂風奏)

☆☆
大河ドラマ的でザングースの生き様をばっしり描いていて、間違いなく好きに入る作品。……ですが、村を襲った陣営にザングースとハブネークたちが挑む場面が殆どないのが……その場面書いてあったら間違いなく☆☆☆なのに! と作者さんの力量に期待できるのがまた辛い。本当、どっかで読めないでしょうか……?
(きとかげ)

☆☆
 ぬああああああ一万字じゃぜんっぜん足りないいいい!
 体を捻ってうぎぎうぎぎと唸ってます。
 いやあ、これほんと完全版読みたい。28と同じくらいもっと読みたい。
 これ一万字じゃなくて全部読めたらたぶん間違いなく☆☆☆にしただろうなあ。やはり欲しいところが削られてるなと思います。
 相容れぬ二つの種族。その様が生き生きと描かれていました。文体と内容がマッチしていて、良い雰囲気のまま読ませてもらえました。
 共存して欲しかったよおぉぬぐぅ。途中でハブネークが共存を誘ったときのザングースの受け答えには思わずうぎぎと唸ってました。ってうぎぎうるさいな自分。
 ぎっしり濃厚な内容と、決して綻びの無いピンと張った糸のような描写力、お見事。
 いやあやっぱこうして感想がすらすら書けるのは良い作品なんだからでしょうね。とても面白かったです。
 この作品を読めただけで非常に満足しています。ありがとうございました。
(でりでり)

☆☆
敵の敵は味方というべきか、呉越同舟というべきか。歩み寄れるかに見えた二つの陣営が、結局殺しあうしかなくなったという結末。
戦争に善悪はなく、ただ破壊のみがあるだけとはよく言ったものですが、本能のままに戦い合っていったい何を得るのでしょうかね。
モデルになった動物がわざわざ戦わない平和主義で何よりだと思うお話でした。
(リング)

☆☆
始終辞書をひかなければ読めない漢字が多くて、残念です。せっかくの勢いを殺しているような気分でした。
(匿名)

☆☆
硬派な文章だった。なんてわかりやすい作者当て。
英単語の fate と destiny は両方とも宿命って意味なのだけど、fateのほうには逃れられない怖ろしい運命みたいな意味があると昔どっかの英和辞典で読んだ気がする。(destinyは知らん)なんか本作にはそういう業っていうか、fate的なものを感じた。
一応バッドエンドなのかなぁ……はじめてこういう小説読むとショック受けちゃう子もいそうだけど、世の中って往々にしてこういうことに溢れているよね。年取ればとる程にこういう展開には思い当たる節がある。
宿敵と書いて「とも」と読む。ツッコミはとくにない。
【タグ】ザングース、ハブネーク、ホウエン地方
【お題解釈】あの世へ送る
(No.017)

☆☆
昔話。ザングースとハブネークと人間が一緒に暮らした数カ月。そして、人間への恩返し。
芯のしっかりしたお話だと思いました。漢字を多用した文体と内容のハードさがマッチしています。しっかり噛んで味わう作品でした。
チビ達が可愛かったです。敵対している筈のザングースとハブネークが一緒に遊ぶシーンにはニヤニヤが止まりませんでした。
後半部分、具体的には秋祭りのくだりから、非常に文章にのめり込みにくく感じました。展開の好き嫌いという問題ではないと思うので、その理由を考えてみました。
1:今までダイジェストチックにテンポよく話が進んでいたのに、描写が細かくなって、シーンがゆっくりになっていることに気付かなかった(タイミングが秋祭りからであるせいで尚更)。
2:登場勢力の多さの割に固有名詞が少ないせいで、混乱する。
秋祭りの描写をもっと省いてもいいのではないでしょうか。
人間の集落を襲う勢力は別に一つでもいいのではないかと思いました。折角、人間への恩返しのためにザングースとハブネークが力を合わせるという構図なのですから、敵は一つの方がしっくりきませんか。
あと、前半の流れからすると、若い世代にいがみ合う歴史を残さないために自分たちがまずいなくならなければ、という結論が来るのではないかと思いました。最後の戦いはそう言う意味を含んでいるのかもしれませんが、それを話の軸に持って来なかった理由はあるのでしょうか。僕にはこれが問題のすり替えに見えます。
(乃響じゅん。)

☆☆
まるで劇場で映画を見ているかのような迫力がありました。ポケモンのチョイスも重厚な文章にマッチしていると思います。
主人公は単なる粗暴なヤツかと思いきやこれがなかなか本質を見抜く力に長けているではありませんか。こういう野郎は好きですねえ。
次は何をしでかしてくるのかと見ていて飽きないので。そしてこういう種族間のドラマは熱い。序でほろっと虚しくなります。
(レイコ)

☆☆
・文章うまい。でもなんだろう、やっぱり諄い印象が否めないはなんでだろうと思ったら、一文が長い。
・一文を短くする癖をつけるともっと魅力的になると思う。
・あとなんか読みづらいと思ったら漢字が多いんす。
(りえ)

☆☆
 グッときた文【「こんな穏やかな日々が、何時までも続いて欲しい。……今は心から、そう思えます」傾き始めた日の光を浴び、長く伸びた影を互いに交差させて遊ぶチビ共。何れも異なる三つの種族の子供達を眺めながら、何処か寂しそうな表情で、彼女はそう呟いた。】
 独特で古風な雰囲気が漂う作品……戦闘描写も心理描写もなんだか鋭いもの――まるでザングースの赤い爪に当たっているような感じがしまして、胸が高鳴りしました。
 そして、ザングースとハブネークと人間達が共に日々を暮らしているシーンも印象的でした。こんな平和的な日々が続けばいいのですがね……やはり産まれつき備わった(ザングースとハブネークの)本能の前には難しい問題ですよね……。(汗)
 ザングースの生き様、しかとこの目に焼きつかせてもらいました。
(巳佑)

☆☆
すごく硬質な作品で読むのに苦労したが、ストーリー自体はおもしろかった。難解な単語や堅い文章もストーリーにマッチしていて雰囲気は出ている。
作り込まれた世界観にザングースとハブネークを絡めてきたのは秀逸であり、そこにさらに人間という第三の勢力を持ち出してきた。
しかし、あまりにも自我の発達しすぎたザングースの一人称が曖昧にさせていたことの要因だと思うが、人間の方がポケモンに対してまるで人間を相手にするかのように接し、別れ際になって「あなた方と共に過ごした日々」という言葉を持ち出してきたことに違和感がある。たとえば、スバメと長い間過ごしたとしてこの言葉を使うだろうか。恐らく使わない。どこにでもお行き、とか恐らく人間と同列に扱うことなく逃がすような調子で別れを告げるだろうと予想できる。
ザングースやハブネークは人間の言葉を介することができないのだし、このようなことが起こりうることが理解できなかった。追い返されるポケモンだっていっぱいいるのに。
(自分でもスバメを例にとったのは卑怯だと思うが、私にはこの違和感を巧く言葉にすることができない。申し訳ない。)
ところで、この作品はかなり緻密に練られた作品であると思う。
なぜならこの世界は【ポケモン】【人間】という括りではなく、【ザングース】【ハブネーク】【人間】という括りであり、二分された世界ではないのだ。
だからこそザングース・ハブネーク間でのみ意思疎通ができるという、【ポケモン】【人間】の二分された世界を想像させてほしくなかった。既存の設定を徹底的に外していってほしかった。
良くできていた作品であり、おもしろかったが、あと一歩届かなかった印象を受ける。
(鶏)

☆☆☆(西条流月)
☆☆☆(小樽ミオ)
☆☆☆(匿名)
☆☆☆(久方小風夜)
☆☆☆(匿名)
☆☆☆かっけー!そして10000字ちょっきりとはやられた!萌えつつ☆3つ進呈。(サトチ)

☆☆☆
一万字でここまで書けるのかと、本当に驚きました。文体とストーリー(背景・設定)がここまで完全にマッチするとは。かなりたくさん本を読まれた方なのかなと思いました。
(SB)

☆☆☆
歴史小説のようでかっこいい書き方!そして、それにあった題材を選んでいるなと思いました!
(teko)

☆☆☆
ただ圧倒されました。
明らかにほかの作品よりも頭一つは抜けていると思います。
完☆全☆敗☆北☆
あと、クーウィさんっぽい感じが…。
(砂糖水)

☆☆☆
読めない漢字がかなりありました。僕はアホです。にもかかわらず内容が頭に入ってくる。読みやすくなってる。文章力が圧倒的でした。文章から血の匂いまで伝わってきました。僕の中ではこれが優勝です。
(逆行)

☆☆☆
憎しみ合う種族が不戦を約束するなんて! 姫様すてき。
>……そうとも。俺を送れるのはお前しかいない。
か、かっこいい!
(海星)

☆☆☆
熱いです。めちゃくちゃ熱いです。
ライバル関係にあるザンハブ。そして歴史を感じさせるテキスト。
「送」も最後にきっちり深く。ラストでこのテーマのインパクトはやられた。
そして、作者さんは予想がついたので一言。完全版期待しています(笑)
(レイニー)

☆☆☆
>既に指一本動かす事も出来ねぇってのに、なの未だに俺は死ねない。
 なの未だに → なのに未だに かと思われます
>止めすら刺せずにへたり込んでいる俺達を、生温かい風が無遠慮に撫で回して行く。
 生温かい → 生暖かい
>命を助けられた手前もあり、指示には大人しく従いつつ、恒常的に続く発熱に浮されながらも、只管体の回復を待った。
 浮されながらも → 浮かされながらも
>軽はずみな行動には慎重でも、内に秘めた憎しみは事の外強い彼らが、湯治の間だけは苛立ちを忘れて、静かに寛ぐ事が出来た。
 事の外 → 殊の外
>そこにいたのは、二匹のチビ共―まだ幼い一組の、子供のザングースとハブネークだった。
>ふと目をやった先―村を挟んだ、反対側の丘の上―で、何かが蠢いているのに気付く。
 ダッシュは2マス分にしましょう
>嘗て熱に浮かされていた時に目にした、あの暖かみに満ちた表情が重なって見えた。
 暖かみ → 温かみ
>。……今一つ輝きの鈍い月の光に洗われ、唐突に現れ出でた暗黒色の集団は、村の反対側から攻撃を掛けているもう一方の軍勢に向け、まるで雪崩落ちる寸前の濁流の如く、狭い丘の上に犇き合っている。
 現れ出でた → 現れ出た
(門森 輝)

☆☆☆
ザングースとハブネーク、あの二匹を使う方がいらっしゃいましたか。図鑑にはただ『先祖代々のライバル』としか書いてありませんが、本人たちはお互いにいろいろと思うところがあるでしょう。ホウエン地方の設定を存分に生かした、素敵な作品だと思います!
(銀波オルカ)

☆☆☆
ザングースとハブネークは対立してるんだフーンとしか思っていなかった俺でも、ここまで細やかに描かれたらそら見る目がガラリと変わるわ!!村でのわだかまりは若干在るけど両種族が共存してる場面もよかったがやはり戦場と化した村へ引き返すところ、そして最後…!!アツすぎる…!!
(tac-ティス)

☆☆☆
 死に場所を選べない定め。運命。
 この独特の緊張感は兄さんならではと思います。さすが。持ち味を生かし切りやがった。私の思う作者さん像が正しければ、久々に兄さんの作品に当たりました。実に足跡の話以来です。
 さりげなくハブが敬語なのがニクい。

 ひとつ今まで言わなかったけど、この文章はとても読みにくい。
 雰囲気があるが、読みにくい。
 ただこの雰囲気が、このお話にはぴったりはまっている。
 竹やぶを分けて凄まじい光景を走り抜けているような感覚がある。
 このくらいの藪がいちばん快い、そんな感じ。

 たぶんこの療養で、次世代からなにかが変わっていくんじゃないか――そんな希望を残しつつ、決してぬぐえない定めの元に散る男達の生き様がまぶしい。
 まったく、今夜の月ったら滅法赤ぇんだからよ。(血眼で)
(CoCo)

☆☆☆
・『鞄』の二匹が出てきた。どうしてくれる
・おそらく、あのセリフを言わせたいがために書かれたであろう作品。ハマりすぎて格好良い
・やはり一文一文にちりばめられる巧みな表現力、こればっかりは他作品よりも深い。揺るがない実力ってすばらしい
・安定しているけども、人がそう簡単に瀕死の獣を拾うだろうか…?モノ好きなのか、二匹持って帰ったらまずいと思わなかったのか、とかその辺はまぁ疑問が残った
・個人的ドツボ。これは趣味に走ります
(音色)


自作品。何時も通り削れるだけ削り倒し、遅れに遅れて漸く滑り込んだ一品(爆) いい加減にしろと言われそう。ごめんなs(
 しかし一方で、今回は始めて企画のお題に合わせて、一から作り上げた作品でもある。その為か、既存の作品をでっち上げた過去二回とは比べ物にならないほどに、満足感は大きい。
 漸くスタートラインに立てた気分。……もし次回があるのなら、次もこの調子で叩きつけたいもの。

 取りあえず今は、削り倒した5人の主要人物を早く正式な形で復元してやりたい(笑) 山場を丸々削ったのもあり、表現したいレベルで言えばまだまだ不完全燃焼。主要となるテーマも本来3つあったし、そちらもしっかり描き切りたい。
 やったるでぇ。
(クーウィ)




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