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  [No.1170] ポケモン戦隊 ファイブイジャー! 投稿者:こまめ   投稿日:2014/03/22(Sat) 05:54:58   28clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

弱くてへなちょこなダメヒーロー、ファイブイジャー。
それよりもずっと弱い僕が、リーダーに選ばれちゃった!?


  [No.1171] キャラ紹介とか 投稿者:こまめ   投稿日:2014/03/22(Sat) 06:20:06   25clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

+ファイブイジャー
リーダー
・ブラウン『くぅ』 ♂
「バトル?なにそれおいしいの?」なんていう状態のイーブイ。
平穏な日々を送っていたのだが、ある日ファイブイジャーのリーダーに選ばれてしまう。
チームの貴重な突っ込み役・・・またの名を苦労人という。

メンバー
・レッド『ファト』 ♂
テンションだけはやたら高いブースター。
【不遇ポケモン】はNGワード。
一言:「うおおおおおおおおおおお!!!!」

・黄色『レイン』 ♂
チームの頼れるお兄さん。だが弱いサンダース。
お人よし。性格的には一番ヒーローに近い・・・はず。
一言:「あ、おばあさん。その荷物僕がもつよ!」

・青『シャティアン』 ♀
無口無表情なグレイシア。
一言:「・・・・・・・・・・。」

・ピンク『ルル』 ♀
コギャルなニンフィア。
ポケモンの化粧はないので化粧はしてないが、右耳にピアスをつけている。
一言:「はぁ?あんたに関係ねえしー。」

+その他
・『アン』 ♂
ファイブイジャー本部のエライ人。
シャワーズ。

・『リーシャ』 ♀
アンの助手。エーフィ。

・『ブラミア』 ♂
世界侵略者(笑)。
ブラッキー。

**********
減ったり増えたりするかも。
アンとリーシャは基本出てきません。


  [No.1172] プロローグ ある街のはじっこで 投稿者:こまめ   投稿日:2014/03/22(Sat) 06:58:32   28clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

「リーダー・・・まだ選ばれないのかなあ。」
闇に沈んだ部屋の中で。
あるサンダースが口を開いた。
窓際に腰かけ、空を眺めている。
窓は開け放たれていて、外の様子がよくわかった。
本来星があるべき場所に重たいどっしりとした雲が集会をひらいている。
「さあ。でも、来たってどうせ無駄だろ。」
答えたのはブースター。
炎色の体は、闇の中でも目立っている。
「そうだよ。どーせこの世界は侵略されるし。うっわ侵略とかマジうけるんですけど!」
高い声で会話に加わったのはニンフィア。
いかにも場違いな言葉遣いに、ブースターが顔をしかめた。
「シャティアンはまた来なかったし・・・。」
そんなのはお構いなしに、サンダースは言った。
どうやら日常茶飯事らしい。
その言葉に、三匹は少し黙った。
三匹のすぐそばを、冷たい風が通り過ぎていく。
雲が、ほんの少しだけ、うごいた。
だが、大きな集まりだったので肉眼ではよくわからない。
サンダースは身震いした後、窓を静かに閉めた。


僕のすぐそばを、冷たい風が通り過ぎていく。
雲が、ほんの少しだけ、うごいた。
だが、大きな集まりだったので肉眼ではよくわからない
「今日は悪い天気だな・・・。」
僕は小さくつぶやいた。
実際は、「今日」だけではない。
昨日だって一昨日だって・・・とにかくずっと前から、こんな天気なのだ。
その理由は、信じてもらえないだろうけど。
悪魔たちが住み着いているからだ。
悪、ゴーストタイプのポケモンが集まってできた、政府反抗組織。
またの名を、世界侵略者・・・。
まあ、世間では世界侵略者(笑)とか言われてるけど。
そんなこと言っても、まだそいつらがおいはらわれていないのは、それはとても簡単なことだ。
一言で言うと、強いのだ。
政府の軍隊よりも、ずっと。
つまり無理。倒すのは無理。
そして、このことを考えるたびに、僕は思うのだ。
小さいころテレビで見た、ヒーローが助けにきてくれるんじゃないかと・・・。


  [No.1173] Re: ポケモン戦隊 ファイブイジャー! 投稿者:こまめ   投稿日:2014/03/22(Sat) 07:36:15   44clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

追伸:初投稿です。
    暖かい目で見守って下さると幸いです。


  [No.1174] No.01 リーダーは茶色い 投稿者:こまめ   投稿日:2014/03/22(Sat) 16:05:44   32clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

「シャティアーーーン!!」
木でつくられたドアが、バンと勢いよくあく。
扉を開けたのはブースター。その後ろにサンダースとニンフィアがいる。
サンダースは静かに立ち、ニンフィアは鏡を見ながらしきりにピアスの位置を直していた。
部屋の中は散らかっている。
ベットの上に青いヘルメットと、金色のメダルの様なものが付いたスカーフが無造作に置いてある。窓にはカーテンがひかれ、テレビはつけっぱなし。中央にあるこたつの上には皮の剥いたみかんがのっている。
「・・・・・・・なに。」
ベットの上で何かが動いた。
その拍子に、ヘルメットが軽い音を出しながら床に落ちる。
青いスカーフを頭にのせながら顔を出した生き物は、しんせつポケモンのグレイシアであった。怪訝そうに顔をしかめ、ベットの横からこちらを見つめている。
「『なに。』じゃなーーーい!!なぜこない!なぜ集会にこない!」
ブースターが大きな身振りをつけながら、大声で言う。
グレイシアは顔を引っ込めた。
おびえているようにも、バカにしているようにも取れる。
「・・・・・・・集会、いらない。」
「なに!?」
グレイシアの小さなつぶやきに、ブースターは大声で返す。
グレイシアは今度はもう少しはっきりした声で言った。
「集会、いらない。話し合う事、ない。そもそも、リーダー、いない。」
ブースターは言葉に詰まった。
最初のふたことは言い返せる。だが、最後の言葉―『リーダー、いない』は事実なのだ。
「・・・・・・・。」
グレイシアは黙った。
ブースターも黙った。
サンダースはおろおろしたように頭をかき、ニンフィアはまだピアスを直していた。
部屋に静かな空気が流れる。ただ、テレビの音が響いていた。
ブースターが口を開いた。

夜の始まりごろに降り始めた雪は、いよいよ本格的になり始めていた。
しんしんと振り続ける雪を、僕は窓からのぞいていた。
その中に小さいころ大好きだった、ヒーローアニメの登場ポケモンを思い描く。
氷を操るグレイシア。冷静・クールな性格で、でも実は仲間思い。
それは僕の進化形でもあった。グレイシアにあこがれ、なんどフロストケイブに行きたいとねだったことか。お母さんには迷惑をかけたな・・・。
そんな事を考えていると、本当に雪の中にグレイシアが見えるような気がした。
思い出ってすごいな。
近づいてくるように見えるグレイシアを見ながら、僕は素直にそう思った。
――――え?
グレイシアが窓をたたいてから、ようやく僕は疑い出した。
え?え、ちょっとおかしいだろ。え?
なに平然とした顔で窓叩いてんだこのグレイシア!
僕は慌てて玄関へ走る。
ドアを蹴り飛ばすようにして開け、雪の世界へ飛び出す。
窓の方を見ると、グレイシアはさっきと同じ顔で氷の柱を作っていた。
やばい!!
そう思ったのとほぼ同時に、グレイシアは窓に柱をぶつけた・・・。