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  [No.127] 分かれ道 投稿者:5595   投稿日:2010/12/19(Sun) 14:11:25   55clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

はじめまして!5595と言う者です。小説の投稿はここで初めてです。
物語がありがちな話になるのですが、頑張ります!
あと、場合によっては ほんのわずかに過激なシーンが書かれていることがありますので、(暴力など)
「それでもいいよ」という方だけ見ていって下さい。
宜しくお願いします!


  [No.130] 人生と運命[1] 投稿者:5595   投稿日:2010/12/19(Sun) 15:06:55   55clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

0時6分
俺は名前も分からない町を歩いていた。
本当はこの日[育成施設]という
まあ人間の世界で言えば学校みたいな所だ。
しかしもうこの時間帯ならば明日という事になるだろう。

ざっと感じて今の気温は-2℃といったところだろうか。
あ、自己紹介が遅れたな。
俺の名前はイーブイ。特に名前などは無い。
よく「俺」って言うから雄と間違えられるのだが………
一応雌だ。
別に理由なんて物は無かった。いつの間にか俺と言っていた。


俺は何故育成施設をさぼっているのか?
理由はただ一つ


人生にうんざりしていたからだ。

育成施設にいっても良いことなんて無かった……
むしろ、悪い事しか起こってないと言っていいだろう。

育成施設というのは自分の技を磨いたり、
相手と戦ったりして自分を強くしていく所だ。
その育成施設の中で俺が一番強かった。
だが……
ある日を境に友達が俺の相手をしてくれなくなり、しまいにはみんなが相手にしてくれなくなった………
更には集団で戦ってきた時もあった……
いくら自分が施設の中で一番強くても集団となると話が違う。
当然やられた。
イジメもあった………
例を挙げるとなると数えきれないし、何から話せばいいのか分からない。
でも、かなりイジメられた………
正直言って、イジメの領域を越えていた。


それで今 ここにいるという事だ。

ちなみに、俺の背中に背負っている物は剣。
道に捨てられていた剣だ。
俺はこの剣をどうにかして利用出来ない物か……
それでいま、背負っているという事だ。
……まあ使った事はほとんどない。
親もいない。この世界なら50%のポケモンは親がいない。

食べ物は、そこらへんに生えている野菜ぐらいだ。

で……………
今俺は何処に行こうとしている?
というと

[運命の塔]という場所を目指している。
運命の塔というのは、その塔のてっぺんに人生をやり直す事が出来る魔法の部屋があると聞いたからだ。
もし俺がやり直したなら


とにかく目立たないように、ひっそりと過ごしたい


それでは、自己紹介を終わりとしよう。

でも、その人生にうんざりしているのは俺だけじゃない。
育成施設にいたやつも、俺と同様にそこらへんでさぼっている。
別にさぼり仲間という感覚なんてない。

カッカッカッカッ……………
俺の爪が地面に当たっている。
俺の足音がより一層に孤独感を高める。
1時42分
そろそろ眠気が差してきた。
「寒いな……」
地面に転がるしか眠る方法はなかった……
俺は橋の隅っこで寝ることにした………


  [No.131] 人生と運命[2] 投稿者:5595   投稿日:2010/12/19(Sun) 16:02:53   50clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

4時53分
何故だか知らないが全身が濡れているような………
そう思った瞬間
自分は湖の真ん中に投げられていた。
「…っく!…………!!」
俺は泳ぐのは得意では無い。
多分邪魔だから近くの湖に投げたのだろう。
「………ー!ーーー!!」
必死にもがき続ける。
しかし限界もある。
「……………………」
もうもがく体力も無くなった。


「………うー……ん?」
「大丈夫?」
よく見てみると、育成施設で一緒だった[ポッチャマ]だった。
この[ポッチャマ]は一緒っていうか、2度3度通りすがっただけだが……
「あ、ああ。」
まだ元気ではない俺にちょっと高めのトーンで
「湖に落ちてたんだよ!?てっきり死んじゃったのかと思ったよ……」
まあ水タイプだから簡単に泳げるのか と思いながらベッドから出た。
「っ!?」
何だか岩をぶつけられたような怪我があちこちにあった。
「うっ………!」
「駄目だよ!まだ動いたら!今日はここでゆっくりしてきなよ。」
雄のくせにトーンが高い声で話かけてくる。
「わ、悪ぃ……」
何故だか遠慮が出来なかった。

前、育成施設で噂ではポッチャマは地味な存在だったという。

……少し憎かった……
「あ……やばいな………」
傷口から血が出ていたため白いシーツが一部、赤くなっていた。
「お、おい。」
力いっぱい声を出した。
しかしポッチャマには聞こえなかった。
しかし、俺もやばい。
血液が不足していて、貧血状態におちいっている………
「はい!傷薬!えーっと………」
ポッチャマは傷薬を持ってきてくれた。
「こうかな?」
ちょっと乱暴なやり方だったため
「………っく!××$¢$\∞〜!」
言葉にならない悲鳴を上げてしまった。
「ご、ごめん!」
「い、…いや……いいよ。別に…………。」
最後の方の発音がいけなかったせいか、
「………………」
「………………」
傷ついたような顔をした。
傷薬を俺の足にかけようとしたその時
「…………ゎっ…………」
まあ驚くのも無理はない。出血のせいでシーツが赤くなっていた。
「ご、ごめん………」
ちょっと嫌そうな顔をしていたが、傷薬を足にかけた。

20時14分
俺の怪我はだいぶ回復した………
「迷惑をかけたな。」
「困った時はお互い様だよ。」
そう言い交わし、家を出た。

この日も寒い。予定よりも怪我が早く治ったので約半日で家を出てしまった事を少し後悔した。
「まだベッドにいたかったな……」
そうつぶやき、今日はある町のある家の屋根で寝ることにした………


  [No.132] 人生と運命[3] 投稿者:5595   投稿日:2010/12/19(Sun) 16:45:08   49clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

8時2分
「うーーん……あーよく寝………寒!!」
気温-6℃
「さて………今日も歩くか………」
運命の塔までの道のりは相当長い。
そして、俺は名前も知らない都市へ足を運んだ。

……かなりの人とポケモンの量だ……
田舎から来たので結構びっくりした。
店の中から音楽が漏れだしていて、少しうるさいくらいだ。
コッコッコッコッコッコッ…………

ドン!

自分にちょっとの痛みと共に鈍い音が聞こえた。
「いってーな!なにしてくれんだ!」
「ひっ!」
そこには[ワニノコ]がいた。
「すいません!許してください!お願いします!」
よく見るともう今にも泣きそうな目をしていた。
(面倒だな……)
と、俺が思った直後!
「ひっく……うっ、うっ………」
もう一つのしずくをたらしていた。
「どんだけビビりなんだよ……」
それもそのハズ。まだ人間で言うと8才くらいのワニノコだった。

独り言が聞こえたせいか、
「うわぁぁーーん!!」
突然大声で泣き始めた。
「あ〜あ……やっちゃったよ………」
そこら辺を通り過ぎる人、ポケモンは心配そうにワニノコを見ながら歩いている。
「このー!うわぁぁーーん!」
そう叫んで俺の首元をポカポカと殴ってくる。
……正直言って、痛くない。
俺はあきれ半分で
「ゴ、ゴメンよ……」
と言ったがまだポカポカと殴ってくる。
あーあ。面倒くせー。
5分後ぐらいだろうか。やっと手を止めてくれた。
「うぐっ、うぐっ………」
そう言って俺の首元にある柔らかい毛で涙を拭いた。
(汚い事すんなよ………)
俺は人間で言えば12才ぐらいだ。
そろそろ身だしなみにも気をつける年頃なのだ。
「悪かった………」
俺がそういうと何も言わないで向こうに行った。
「ハァ……嫌な事しか起きないな……」
22時29分
ゴミ箱のそばで寝ることにした。


  [No.134] 人生と運命[4] 投稿者:5595   投稿日:2010/12/19(Sun) 19:28:21   45clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

> 7時21分
> 気温1℃
> 人、ポケモンはほとんどいない。
> 「さあ………今日も行くか………」
> そう言って俺はこの都市から離れた。
>
>
> 「……………………」
> 何だか今日はテンションが低い。
>
>
>
> 8時43分
> しばらく歩いていると大きな森があった。
> 当然、そこに行かないと運命の塔には行けないので行った。
> 「物騒な森だな………」
> そうつぶやきながら歩いていると
>
> 「た………助け……て…………」
> その小さな声を確かに聞き取った。
> 急いでその声の出ている所へ向かうと
>
> そこには
> [ブースター]
> [ヒノアラシ]
> そして、リーダーっぽい
> [ブーバーン]
> この三匹が
> [チコリータ]
> [リーフィア]
> を……リンチって言い方は変
> かな………
とにかくやばい状況だった。
「おい!やめろ!」
「なんだ?邪魔する奴は……こうだ!」
ブーバーンの火炎放射が当たりかけた。突進しようと試みたが、後ろからヒノアラシの突進を直で受ける。木の根本に飛ばされる。
「ドスン!」
かなり負傷した。
しかし、ここで負けるかと立ち直る。
「ほう。根性だけ一流だな」



ーーーーブチンーーーー


何かにブチぎれた。
「くらえぇぇ!!」
もう雌のカケラも無く、ただただ攻撃をした。


「ちくしょう……強すぎる……!」
「逃げろー!」

そう言い残してその場を立ち去った。
「大丈夫か?」
「え、ええ。大丈夫です!」
なんか、嬉しい気持ちだな………


  [No.135] 人生と運命[5] 投稿者:5595   投稿日:2010/12/19(Sun) 21:18:50   47clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

「あ、あの、助けて下さった方ですよね?名前は……?」
「俺はイーブイ。」
「あの、その、ありがとうございます!」
よく見たらその二匹の目がハートになっているのは気のせいだろうか。
「じゃあ、俺は急いでいるから……もういくぜ。」
そう言い残してその場を去った。



………なんだろう……この嬉しい……っていうか………


物事を考えていると、あっという間に森を過ぎてしまった。
「ふう………いつになったら着くんだ………」
また町だ………


19時32分
町の中に宿屋を見つけた。



「いらっしゃーい。」
と、気勢のいい声が聞こえた。
「泊まりにきたの?」
そう言いながらライチュウが出てきた。
「はい。そうです。」
「じゃあ、4000円頂こうか。」
「はい。どうぞ。」
「ゆっくりしていってね〜」
何だかその声がむなしく感じてしまった………

23時9分
「うーん………」
この日は眠りにつけなかった。
「眠れないな………」


ガラガラガラガラ……………

俺は窓を開けてみた…………

「いつもと変わらないな…。」
冷たい風が吹いて来たので窓を閉めた。




0時14分

やっぱり眠れない…………
「いや……寝ないとな……。」
独り言をいい目を閉じた。

……スー……スー…………
ようやく眠りにつけた……

9時0分
俺はライチュウさんにさよならを言って宿屋から去った。

疲れが全部取れている。

「さあ、今日も行くか。」
こんな事が永久的に続くのだろうか……


  [No.136] 人生と運命[6] 投稿者:5595   投稿日:2010/12/19(Sun) 21:49:37   48clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

コッコッコッコッ…………
「でも………いい事って………最終的には何なんだろう………」
ああこう考えていると






運命の塔が見えて来た………



「やっとか………」
安心しすぎたのか気が抜けて、ホロッと涙が出てしまった。 
「今まで……苦労したな……でも、もうそれも終わる………」
だが、まだ着いた訳では無い。
見えただけなのだが涙が止まらない。
「……………………」
俺は再び歩き出した。人生をやり直して、辛い思いをしない人生を過ごす為に…………

塔までは草原と集落しか無い。
「安心出来るぜ………」


俺が集落の横を通りかかろうとしたその時

「おい!お前!どこへ行く!?」
そこには一匹のムクバードがいた。
「まさかお前、運命の塔に行くとか言うんじゃないんだろうな………!」
ギクゥ!なんだコイツ………
「あそこに行くのは止めとけ。」
「ハア!?あんたにギクシャク言われる筋合いなんてないんだよ!!」
そういってムクバードを突き飛ばした。
「そうか………じゃあ行ってきな…………」
「ああ!行ってやりますとも!」
……なぁに強がってんだか、俺。
正直の事を言えば凄く怖かった……
ガクガクしながら歩いていると到着した。





            [運命の塔に。]







おまけ

どうも!5595です!なんかここにきて色々学びました!
全体的に見ると俺の小説の1話1話って短いですね〜(汗
コメントはどんどん送って貰えると助かります!出来ればアドバイスも欲しいです。お願いします!

誤字があったらごめんなさい。


  [No.137] 人生と運命[7] 投稿者:5595   投稿日:2010/12/20(Mon) 17:23:38   52clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

18時21分

「やっと着いたぜ…………」
そう。
俺は[運命の塔]に着いたのだ。
しかし、運命の塔は俺が想像していたよりも高い。
雲を突き抜けて、見上げるだけで首が疲れる。
「……あの言葉………何があるんだ……?」
そう、思い出したのは[ムクホーク]が言っていたあの言葉だ。
「いや!ここで引き返す訳にはいかない。」

俺は意を決して中に入った。







「広いな……」
独り言も響く、とても神聖な所だった。
(独り言が響くから神聖なの?ってのはスルーでお願いします。)


ただ、運命の塔にいるのは俺だけじゃない。
老若男女、ポツポツといた。
神聖な場所と言えども、決してキレイという訳でも無い。
どちらかと言うと、古い方。
足場が崩れそうな所もある。




20時43分
広間みたいな所に着いた。
「やっとか…………」
螺旋階段(らせんかいだん)を登り終えてほっとした。






しかし、それもつかの間。



端に階段が続いていた。




「駄目だ…………体力の限界………」
そう言ってその場にヒョコっと転がった。


ここの広間には人、ポケモンがそこそこいて、休憩している。
「俺さ、やっとこの辛い状況から抜け出せるんだ!」

とか、

「あたし、今まで耐えてきたけど……やっと終わりだよ………」

とか、今まで耐えてきた俺の、私の、武勇伝を話し合っている。


「そうだよな………人生をやり直せるって……良いことだもんな…」





11時6分
眠気が差してきた。
寝ようと思ったけれど、他の人、ポケモンは武勇伝をまだ話し合っている。

そこで俺は奥の方にあるベランダみたいな所に行った。


「うわっ………高い………」
まだ雲までは行ってなかったが充分高かった。
あまりの高さに鳥肌が立ってしまった。
都市·町·村の灯りが川みたいに見えた。

「君も人生をやり直そうとしているの?」

「ああ。」

ん?と思って振り向いたら

そこには[オオタチ]がいた。

「………名前は何て言うの?」
名前は自分から名乗れー!と思いながら
「俺はイーブイ。特にちゃんとした名前は無い。お前は?」

俺の目が鋭かったせいか
「あ!えっと、私もちゃんとした名前は無いです………」

少し怖がっているようだ。
「ん?」
オオタチは体が震えていた。
目もうる目だった。


その時、俺が思い出したのは
都市で出会ったワニノコだった。

しかし、人間で言えば年齢は俺と同じ位だ。
精神が傷つけられているのか………それとも
元から泣き性なのか………

もしここで
「ご、ごめんね……」
と言っても逆に泣いてしまうだろう………

けれども、それ以外の方法なんて思いつかなかった。



「ご、ごめんね……」
と言ってしまった。


「い、いや…別にいいんです………ゥッ………」

本当の俺ならここで
「女の涙は重いからそんなに泣いてんじゃねーよ!」

とか、言っていただろう。
しかし、ここの俺は
「はい。一緒に食べようぜ。」
出た!食べ物作戦!
「え?いいん……ですか……?」
俺は自分のバッグからアイスクリームを出した。
「うん。お腹空いているでしょ?」
いかんいかん。しゃべり方が雌っぽくなっている。




前、育成施設の先生から
「あんた、もっと強くなりたいなら「私」じゃなくて「俺」って言ってみな。それだけで自分を強く見せる事が出来る。」
思い出した!俺と言っていたのはその時からだったな……




「イーブイさんは……これからてっぺんに行くつもりなんですよね?」
いつの間にかしゃべり方が敬語になっている事は気にしないで
「ああ。そうだ……それがどうかしたのか?」


と、振り向くとオオタチは緊張していた。

「あ、あの………一緒に行ってもいいですか!?」

!? こんな泣き虫が!?絶対無理!
と言いたかった。しかしオオタチは更に
「あの、この先、敵が出るっていう噂があるんです。」

「うん。」

「でも、私、戦闘能力があまり無いので、一緒に………」


ハァ。断りたかった。しかし俺の口が勝手に





「いいぜ。一緒に行こうか。」
と言ってしまった。
………面倒くさくなりそうだ………

オオタチは目を輝かせて
「あ、ありがとうございます!ありがとうございます!!」

じゃあ、明日からだな。

0時1分
俺とオオタチは広間の隅っこで寝る事にした………


……………本当に敵なんているのか?

やっぱり、不安になってきたが
眠気の方が強かった。



スー…………スー……………


  [No.138] 人生と運命[8] 投稿者:5595   投稿日:2010/12/20(Mon) 21:57:15   48clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

8時19分

「ふあ〜っ眠ぃな………」
俺は寒い気温の中、目を覚ました。
「おはようございます。イーブイさん」
「あ、ああ」
オオタチは俺よりさきに起きていた。
「………じゃあ、登るか……!」
「ハイッ!!」
オオタチは待ってましたーー!!の目をした。
俺たちは登り始めた。



10分後

ふっと上を見上げてみると、広間がみえた。
やった〜!休憩だ!
とオオタチも思っているだろう。
登るペースを早くすると、



「きゃあ!」

「うわぁ!?」
オオタチの乗っていた足場が崩れた。
しかし、俺の後ろ左足を掴んでいたので落ちずにすんだ。
しかし、俺は引っ張られた勢いで落ちそうになっていた。
だが、俺の右前足が足場を掴んでいたのでなんとかなった。
「す、すいません!すいませんでした!!」
オオタチの方を振り向くと、オオタチは泣いていた。
「謝るのは後!」
俺は必死に登ろうとした。
しかし、俺だけなら行けるのだが、二匹となると話は別だ。

「っく!うーっ!」
登ろうと頑張っていると5分が過ぎた。

俺の体力は限界だった。

「最後が………俺なんかで………ごめんな……」

パッ……

俺は手を離してしまった。

「うわぁぁぁ…………!」



ドスッ!


俺達は運良く昨日の広間に落ちていた。
死ななくて本当に良かった。
「っく………あぁっ…………」
俺は半開き状態の目をオオタチの方へ向けた。
オオタチもかなりのダメージを負っていた。
すると 

「……ぇ、ねぇ、ねえ!」
ん?と振り向いてみると
ワニノコがいた………
しかも、都会で会ったワニノコだ……

「お前みたいな奴が…………?」
ほとんどかすれ声の俺は、とても小さな声で聞いてみた。
しかし、俺の声は聞こえず
「大丈夫?」
とワニノコは言い続ける。
「ハハハ………大……丈夫…だよ……」
と、答えてやった。
18時18分

俺は目をつぶった………










おまけ

どうも!5595です!
やっぱり俺の作品って一話一話が短いな……
今度からはもうちょっと一話一話を長く出来たらいいと思っています………


  [No.140] 人生と運命[9] 投稿者:5595   投稿日:2010/12/21(Tue) 18:20:28   50clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

6時49分
「うーん………」
何故だか怪我が回復している。
多分ワニノコのおかげだろう。
俺はワニノコを探した。
しかし、ワニノコの姿は無かった。

オオタチはとっくに起きている。
あ、オオタチ。早く行こうぜ!
と言いたかった。
しかし、オオタチはめちゃくちゃ落ち込んでいる………

こんな所で引き下がってたまるか!
「オオタチ!行こうぜ!」
「は、はい…………」

何かやりずらい亀裂が俺とオオタチの間に入った。

10分後
前回、オオタチの足場が崩れた後が残っていた。
俺とオオタチは注意して登った。
そこには昨日見ただけの広間があった。
人、ポケモンはほとんどいない。
「……なあ、ベランダ行こうぜ…」
そう言って俺はベランダに行こうとすると、オオタチも黙ってついてきた。
ベランダに行くと雲が真横にあった。

俺が黙ってイスに座って、



「なあ、オオタチ。昨日の事、引きずんなよ。」
「…………………」
俺の一言が余計に空気を悪くする。
「もし、俺がオオタチだったら俺もお前の足を掴んでいたはずだ。」
「…………………」
「……大変な状況になったら………誰かに頼れよ」
「…………………」
「一匹じゃ何も出来ないぜ」
「……………………」
「生物はさぁ、仲間と力を合わせることが出来るから、強いんだ」
「………………」
「まあ、大体俺が登れなかったからいけなかったんだ………」
俺がしゃべり続けると、
「いえ…イーブイさんは悪くないです……」
「い、いや!?違う!俺が……」
「私の不甲斐なさのせいです……」
「いや…だから……」
「……うっ…うっ………」
いやいやいやいや!?泣くの早いよ!
「ウワアアァァァン!!」
オオタチは泣き叫んでその場にうずくまった。
「な、泣くなって………」
「ううぅぅ………」
「昨日の事は忘れようよ………ね?」




30分後

ようやく泣くのを止めた。
「イーブイさんって……変わってますね………」
「ん?どこが?」
そう聞くと、
「だって…本当なら、男の子って、邪魔だ!とか言うじゃないですか………」
やっぱり、俺の事を勘違いしているな……
「優しいんですね……」
やべえ、俺この空気無理だ………

大体、俺は[優しい]何て言われた事なんて無い。
多分、俺の頬が赤くなっているような気がする………
「い、いや…………そう………かな…」
「あ、男の子なんだから赤くなっちゃ駄目ですよ」
さっきの泣きはどういう事か………
「あ、赤くなってない!」
っていうか俺、男の子じゃないし。


21時17分
「星空が綺麗ですね………」
俺はそういう話に興味がわかない。
「そう言えばあの男、さっきから俺たちの方向いているよな……」
俺が違う話に移動した。
「あ、イーブイさん、人間の噂知ってます?」
「ん?」
そう聞くと思いもよらぬ発言をした。
「人間は最近、食料が無いからポケモンを食べようとしているとか…」
はぁ!?嘘だろ?大体食べても美味しくないし!
「ハッハッハ。嘘だろ?」
「多分そうですよ。所詮噂です」
たが、俺は少し心配していた。

……もし…俺が……食べられるのか?

22時50分
俺とオオタチは眠りについた。












うーん…はっ!ここは?
気がつくと俺は草原にいた……
しかし、驚くのはこれだけではない。
まわりに人間が俺を囲むようにしていた。
一人の男が無言で俺の体にナイフで傷をつけた。
「うっ!」
俺はたちまちよろける。

俺の体に傷がどんどんついてくる。
「…………ぅっ………」
俺の体が動かない状況で、前足、後ろ足をロープで結ぶ。
とても恥ずかしい状態になった。簡単に言えば……豚の丸焼き状態。
俺は目から大粒の雫をたらした。

俺は炎の場所へつれて行かれた。
「そーれっ!」
俺は炎の場所に投げられた。











「んはっ!?」
俺は目を覚ました。
夢だった。
なぜか、俺の涙と汗で床がぐっしょりしていた。


「ハァ、ハァ……夢でよかった………」


俺は再び眠りについた。





作者からのお知らせ
今後から更新が遅くなります。
理由はWiiがとられるからです……
でも週1なら可能です。
勝手ながらすみません。


  [No.144] 人生と運命 投稿者:5595   投稿日:2010/12/26(Sun) 15:40:51   50clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

7時24分
「ハア……ハァ…………」
俺はまたあの夢を見てしまい、ほとんど普通に眠れなかった。
「おはようございます、イーブイさん。」
「ああ…おはよう…」
俺の目から涙が出てた後がくっきり残っていた。
「どっ、どうしたんですか?」
そりゃあ気づかれる。
「あ?ああ!これか!…いや、人生やり直せるって、素敵だよなって考えていると……」
俺は涙の後をこすりながらオオタチは笑顔で そうですね!と言ってくれた。

嘘をついてしまったな………



10分後
俺たちは螺旋階段を登り終えた。

しかし、そこで見たのは部屋ではなくて、ベランダみたいな所だった。

「おーい…………」
俺の声は何の意味もなかったのように、虚しい響きで終えた。

その後1時間も待ったが何も起こらない。


「なあ…嘘じゃぁ、ないよな……!」
しかしオオタチの顔は下を向いている。
「なあ……!嘘じゃないと言ってくれよ………!」
俺はあまりのショックと絶望感で一滴の滴を流していた。
「そんな事って……ありかよ…」
「やっぱりここにいたか……」
声のする方を向いてみると、集落で会ったムクホークがいた。
「何で……何で教えてくれなかった……」
「俺は確かに言ったハズだ…行かない方がいいと。」
ムクホークの言葉が冷たく刺さる。
「……………………」
しばらく無言の時間が過ぎると、ムクホークは飛んでいった。


「うわあぁぁぁぁっ!!」
とうとう俺の涙腺が崩壊された。
「ちょっとまてよぉっ!これじゃあ何にもならない!」
床を叩きながら叫びに叫んだ。

その後20分間泣いていた。

「何でだよっ!……ちくしょう……」
俺の体の下は、自分が作った池があった。
「今まで俺がどんな思いをしてここまで来たと思ってんだよ…」
「そんなに人生をやり直したいのか?」
俺は誰の声か分からずに 
「当たり前だろ…」
と答えた。すると
「お前は[力]があるな。」
出た。俺の嫌いな[力]。
「この世界にはお前位、つらい思いをしている者が沢山いる。その者達を助けたらやり直させてもいいぞ…」
「本当か?」
俺の言葉に返事は無かった

「イーブイさん……」
「ああ!分かっている!」
俺の新しい目的が出来た!と思って顔を上げてみると、
集落の近くにいた。

一体誰がやったのだろう。

「…これからも…一緒に来てくれるか?」
そう聞くとオオタチは
「はいっ!もちろんです!」
「よし、じゃあ行くか!」

19時12分
俺の気持ちが変わったと同時に夜の中を歩いていった。



まだ続きを書きます。