ヒイラギの葉っぱが見つかりさえすれば、その葉っぱでネックレスが編めさえすれば、
この視界のない世界を彷徨われているご主人さまは助けられる。
だから私は迷いません、私を散らそうとする雪風の世界を往くことに。
遠い遠い雪の国、キッサキの街には古い言い伝えがあった。
「七枚のヒイラギの葉っぱのネックレス」。それを編むことができれば、
湖畔に住まう英知の神が、救いの手を差しのべることを約束してくれる、と。
慈悲はなく残酷で、けれど儚くとも美しい白銀の世界に残る、
ふるいものがたりの、はじまりはじまり。
◇ ◇ ◇
ほとんどの方とはお初にお目にかかると存じます、小樽ミオと申します。
本作はかつてこちらの掲示板(練習掲示板でしたでしょうか)に投稿させていただいた作品です。
当時時点では完結しておらず、また現時点でも継続して執筆しておりますので、
当時ご覧くださった方もそうでない方も、あたかかく見守っていただければ幸いです。
【描いてもいいのよ】
【批評していいのよ】