エデラの好物はオリーブだ。いつも夕食に小さな皿に盛ってやるのだが、あるならあるだけ食べてしまうので配分に気をつける。そして細かく言えば彼は黒より緑の方が好きだ。
輸入食品店でまとめ買いをする。ちょっと高いが別に良いだろうと思って日当たりが悪い戸棚の中にストックしている。
今日も貝殻をモチーフにした皿に盛ってやれば、彼は綺麗な目を細めて食べはじめた。飽きないのだろうか。
「大好物ってさぁ」
一つ一つゆっくり食べていく光景が何だか人間臭い。
「毎日食べても飽きないっていうけど、普通は飽きるよね？」
既に皿の半分以上が彼の胃の中へと消えている。優雅さを残して早食い。
・・私には真似出来ない。
『本当に美味しいと思う物は、飽きない物ですよ』
皿が空になった。体に悪いので毎日ここでストップする。
『主人だって、毎日蜜柑食べてるじゃないですか』
「あれは季節限定だから」
『それでも、毎日四個を簡単に平らげる人なんてそうそういませんよ』
そういう物だろうか。
手持ちのレシラムと夜空飛行してから一週間。
自分の周りがなんか違って来たような気がする。メンタルが弱いのは相変わらず。時間を気にしないのも相変わらず。
夜は冷たい硝子を貼ったように透き通り、その上にアラザンを撒き散らしたような星が広がる。冬になると必ずこうなる。
その光景を見るのが私は好きだった。
このまま私達が日常生活の渦に溶け込んで消えてしまっても、相変わらず星空は嘲笑うかのように光り輝いているのだろう。
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よく分からないな・・
テスト前で焦ってるのかな・・
エデラはうちのジャローダの名前です。