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それは、ある夜の出来事。
とある場所に、5年間一緒にいる、2匹のポケモンが居ました。
片方は、黄色と白色のちくちくしたポケモン、サンダース。
もう一方は、黒い体の所々に黄色いリングがあるポケモン、ブラッキー。
2匹はとても仲が良く、いつも一緒に遊んだり、じゃれあったりしていました。
サンダースは元気な男の子。ブラッキーは少し気が強い女の子。性別は違っても、そんなことはお構いなしのようです。
だけど最近、ブラッキーは、出会ったころには感じなかった、「不思議な気持ち」になることがありました。
サンダースを見てるとなんだかとっても胸がドキドキする…………こんなことは昔はなかったのに。
そして、いつの間にかサンダースを見てぼーっとしている。
いつもと様子が違うことに、サンダースが気づいて話しかけてきたが、胸のドキドキは早まるばかりで耳に入らない。
ドキドキ、ドキドキ。家に帰ってきてからも、サンダースのことを思い出すと、またまた胸がドキドキ鳴りだす。
いままでこんなことはなかったのに。この間からずっとそうだ。
考えるだけで胸がドキドキ苦しくなる。どうして、こんなにドキドキするの?
そうだ。昔、聞いたことがある。
「好きな相手が出来ると、見たり考えたりするだけで、ドキドキドキドキするもんだよ。」
そのとき、初めて気がついた。これは、「好き」と言う気持ちだと言うことを。
私はサンダースのことが好き。あの黄色と白い、色が好き。ちくちくするのも、好き。あの元気な性格も、走ってる姿も。みーんな、ぜーんぶ、好きなんだ。
この気持ちを、伝えるべきか、そのままか。サンダースは、どう思っているのかな? 嫌いだったら、どうしよう。
一晩ゆっくり考えて、ついに心を決めた。サンダースに、「夜に丘の上で待ってるから、来て欲しい。」と、伝えておいた。
てくてく歩いて15分。ここは、小高い丘の上。辺りをぐるっと見渡せる。昔からの、思い出の場所。
ブラッキーは、待ちました。ずーっと、ずーっと待ちました。けれどもサンダースは現れません。待っても、待っても黄色い姿すら、見せません。
今夜は満月の日の夜です。月は高く登っています。その光がブラッキーを照らしても、サンダースは一向に現れません。
そのときすうっと一筋の、雫が目から、落ちました。やっぱり、私じゃダメだった。私のことは、もういいわ。
あきらめかけた、その瞬間、黄色と白の、その影が。遅れてゴメンの声と一緒に。
どうして、そんなに泣いてるの? 俺が、ここに、遅れたからか? ゆっくり隣に座りつつ、サンダースはそおっと、聞いてきた。
ありったけの、勇気を出して、ありったけの、力を振り絞って、ありったけの声をだそう。
今なら言える。自分の気持ちを伝えるんだ。
「好き」
口から出たのはたったの2文字。とっても小さなな声だった。
それを聞くと、サンダースは、「俺も、好き。」と返してくれた。
それは、ある夜の出来事。
小さな丘の月の下で、小さな幸せが生まれました。
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〜あとがき〜
らぃとかぃ? さぁ〜ね?
どこにでもいるようなブラッキーとサンダースのカップルですよ
らぃとかぃもブラッキーとサンダースだって?
ただの偶然じゃないの?
え? 狙ってるって?
さぁ……? 真実はイケズキさんにでも聞いてください
とりあえず、祝ってあげて下さいな
新しい幸せに
【何をしてもいいですよ】
【らぃとかぃ掲示板初出演?】
わたしは、おまえに捕らえられた。その白く輝く命にからめとられた。
わたしは、月光すらかすむおまえの虜だ。
わたしはおまえを捕らえる。
白の毛も、蒼い炎も、おまえの命も。
おまえはわたしを捕らえる。
金の毛も、紅い炎も、わたしの命も。
そうやって、わたしとおまえは捕らえあう。歪んだ籠のなかに捕らえあう。
おまえはだれにもわたさない。おまえだけはわたさない。
だれにも、わたさない。だれにも、わたされやしない。
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図々しくも書かせていただきました。
素適な絵に文章力が途中脱落……ごめんなさい!
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