ポケモンストーリーズ!投稿板
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  •   [No.1677] トップシークレット 投稿者:紀成   投稿日:2011/08/02(Tue) 13:32:37     64clap [■この記事に拍手する] [Tweet]
    タグ:TEST1】 【TEST2】 【TEST3】 【TEST4】 【TEST5

    カクライが去って数時間後。ドス、という平穏のへの字も無い音が、扉を貫いた。あっという間にバラバラに切り裂かれる扉。銀色の刃が、ギラギラと光っている。
    「もう少し静かに入って来れないのか」
    「なんならドアごと燃やしてやっても良かったんだよ」
    ファントムはイラついているようだった。いつも冷たい目が今回は鋭さが増している。
    「ようやく火影を渡してくれる気になったのかい」
    「何度も言っているはずだ。これは私が扱うべき業物なんだ」
    マダムは火影を欲しがっていた。長年生きてきた彼女も、これほどまでに強い力を持つ妖刀は見たことが無かった。どんなに珍しい物と交換すると言っても、ファントムは聞かない。
    ゾロアークが紅茶を運んできた。ウイスキーをひとさじ。ファントムは警戒して手をつけないが、付いて来ていたカゲボウズが集まって飲んでいた。
    案の定、酔っ払うカゲボウズ達。
    「カゲボウズか…懐かしいな。ジュペッタはいるのか」
    「後ろにね」
    壁に掛けてある商品のサンプルを見ていたジュペッタが、ぎゃっという悲鳴をあげた。サンプルがいきなり牙を剥いたのだ。
    「全部ゾロアが化けた物か」
    「そうだよ。さて、今日は何用かな?」
    ファントムはポケットから古い布のような物を取り出した。
    「『れいかいのぬの』この前モルテが熱中症で倒れてね。その看病をしたら、御礼にと貰ったんだ。
    私は使う機会なんて無いし、あのまま放置してたら厄介事になりそうだったから。こういう物はプロに任せた方がいいんじゃないかと思って」
    マダムは手袋をした手で受け取り、まじまじと眺めた。滑らかな感触と、感じる霊気。これがサマヨールをヨノワールへと進化させる。
    不思議な力を秘めたアイテムだ。
    「最後に一つ、いいか」
    マダムは人差し指を出した。
    「ファントムの血を分けてくれないか」

    瞬間、マダムの顔を切り裂く火影。ゾロアークとゾロアがファントムを囲む。だがマダムは血の一滴も流さない。ぶくぶくという音と共に髪や目が復活する。
    「これで一回死亡」
    「死亡もアレも無いと思うけど」
    「私だって裂かれれば痛いんだけどな」
    マダムは小さなナイフを出した。ドラピオンの牙で造られた物だ。
    「何のために使うんだ」
    「トップシークレットということで。その代わり、ナイトメア・スカーフやるから」
    ナイトメア・スカーフ。ダークライの首から作られた黄昏堂の中でも最高ランクに入る商品。付けて眠れば、他人の夢を自在に操ることが出来る。悪夢を見せるも、淫夢を見せるも人次第だ。
    「一つのダークライの首から作れるのはたった一つ。しかも捕獲が難しいときた。
    簡単にあげていいのか?」
    「私には協力者が沢山いるからな」
    カクライ以外にも、な―

    ファントムの白い首筋から、一滴の赤い血が滴り落ちる。ポケモン達が固唾を呑んで見守る。だがファントムは痛そうな顔一つしない。
    ぽたり。ぽたり。レジアイスの体から作ったグラスに血が落ちていく。氷タイプから造ったはずなのに、全く溶けない。常温では溶けないくらいに芯まで凍り付いているのだ。
    「…よし、これくらいでいい。ほら、ラッキーのタマゴから作った絆創膏」
    剥がし、首に貼る。十秒数えてから剥がせば、もう血が止まるどころか傷口すら無くなっている。
    「便利だね」
    「その分費用も嵩むけどな…でも人形やぬいぐるみが増えるから」
    悲しげな表情をした人形とポケドールがずらりと並ぶ。幸せそうな顔をした物は、一つもない。
    「道を踏み外したトレーナーの成れの果て、か」

    明日から北へ向かう、という話をするとマダムは欲しい物があると言って来た。
    「雪の結晶が欲しいんだ。あの形のメカニズムを解明したい」
    「今は夏だ」
    「持ってきてくれれば、お前の血を何に使うのか教えてやる」
    まんまと吊られた気もするが、別に悪い気はしない。さて、どうしようか…

    ――――――――――――――
    書いてみました。カクライさん全然出てないけど…
    アイテムを考えるのは楽しいです。そしてファントムが北へ向かう、というのは実は本当だったりします。
    明日から三泊四日の北海道!帰ってきたら彼女にレポートを提出してもらいましょう。
    その時にマダムに頼まれた結晶も渡すとしましょうか。

    [何をしてもいいのよ]


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