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コメントいただけた! ホントどうもありがとうございます。
しかし、案の定と言いましょうか、みなさまドン引き。
こんな虫ネタ、死体ネタ、さらに汚物ネタと、出してから言っても遅いですが人を選びますよね。AとCの話に実際に遭遇したら自分なら絶望してます。
「背筋が寒くなるもの」「身の毛もよだつもの」には、おぞましいと感じたり目を背けたくなるものも含まれると思います。
そういう点では、今回は正解を得られたような気が。自分の評価の株が底値を割った気もしますが。
>もしかしたら寄ってきたよくないものを消してくれるのだろうか?
飛んで火にいる夏の虫。このあと腐臭につられて寄ってきたよからぬ虫をランプラーが退治してくれることでしょう。その命でランプラーも少しは満たされるはず……。
>「男3人(学生)集まると、必ずバカなこと引き起こすよな」
自分にはそんな友人はいませんでしたがやはりお約束ですよね。ちょっとCの悪ノリが過ぎたおかげであの始末ですが、それが男子の日常、と。
ナマ物が腐りやすい夏、死肉はともかくとして食べ物にはご注意ください。
>炊飯器
あの手のモノで一番恐ろしいのは中途半端に水気が残っていてドロドロになっているものでしょう。
今回のアレは、駅雑炊のようになっていた、というのが自分の予想です。
あくまで予想です。実際に試したこともやらかしたこともありませんからね。スパゲティの茹で汁を「再利用できるかも」と鍋に入れたまま数日放置し、液面にカビを生えさせたことはありますけども。あの時のやっちまった感は悲しかったなぁ。
笑いが取れたのならもはやそれでオッケー。読み手が混乱するようなノンジャンルの作品を、ご一読いただきありがとうございました。
以上、MAXでした。
余談ながら、「猫は祟る」でグーグル検索したら先頭に猫の幽霊に関するお話(コピペ?)が出てきました。不思議なお話で結構面白かったです。
桜が散る時期になった。
風に吹かれて飛んでいく淡い花びらをぼんやりと眺める。
踏みつぶされたアスファルトにばらばらと張り付いた花弁を見ると、どうも美しいという感情よりも汚らしいと思ってしまう。
朝日に透ける姿や夜の月明かりを帯びる花明り、何より風の気まぐれで飛ばされること事態は綺麗に見える。しかし、散り終ったそのあとは人にポケモンに踏みにじられる。
これを風流と見るべきか、自然の摂理だと割り切るべきか。
まぁ、どっちでも良いんだけど。
ぶらりと遅い花見に出かけた。
一人だともの寂しいのだが、春も麗といった陽気な時間帯にゴーストタイプなこいつを起こすのは少し酷かとも思い、ボールだけ連れて足の向く方へ歩く。
流石にシーズンを少し過ぎたからか、シートを広げて場所取りするような輩もいなければ、酒臭い宴会独特の空気もどこにもない。
ただ残りの花を振るい落とし夏に向かって芽を出しかけている桜ばかり。春の飾り付けはもういらないのか、すこし揺れただけでも桜の雨が起こるだろう。
ありきたり。
桜の名所でもなんでも無いが、少しばかり固まっている公園をぐるりと一周した。
不意にざっと雨が降る。時雨か何かだろうと思うが、天気予報を確認しなかったことを別段悔やむ必要はなかった。
数十分の雨をしのごうと入りこんだ木の下は思いのほか広くて、脇道に誘うかのように枝を突き出していた。
何故かそこだけ淡く濡れておらず、先へどうぞと促すようであったので別段逆らわずに進んでいった。
そしてほんのわずかな傾斜を踏みしめた先にあったのは、少し古ぼけた屋台だった。
花見がピークの時に立ち食い客のためにアメリカンドッグやらポテトやらでるのはまぁ、分かる。
祭り騒ぎだから。
しかしこんな人が訪れるかどうかわからないような場所にぽつんと寂れた店に誰か来るのか。穴場限定とかそういうのか。
時雨はわずかに降り続いている。気にはならないほどに頬を濡らす。すこし肌寒いかなと思った。
近づいてみるとかすれた看板にはどうにか『紅茶』と書かれているのだけ読みとれた。また妙なもん売ってんだなと眺める。
簡単なコンロの様なうえに茶色い鉄瓶が乗っかっている。その横で乳白色のポットがぽつんとほったらかされていた。
店主がいないってことは打ち捨てられているのか、その割には埃も何もかぶっていない商売道具。
ひょいとその先を見ると、でかい枝垂れ桜が目に入った。
残花ばかりを目にしてきたせいか、そいつはわずかな雨に降られていていても少しだって散ろうともせずただゆらゆらと桜色をしていた。
その下にはただ佇んでいるだけの蟻喰いがいた。
花守のよう、とまではいかないがただずっとその枝垂れ桜を見上げていた。
不意にそいつと視線があった。クイタランは振り返りもせずじろりとただこちらを見た。どこかふてぶてしそうな表情にも見える。
そしてぐるりとこちらに向き直った。首からは木のプレートをぶら下げている。のしのしとこちらに歩いてやってくれば、そこに書いてある文字が読めた。
『本日のお勧め ダージリン 桜フレーバー』
こんこん、と白いポットをつついて、不満足なのかそいつはかぱりとふたを開ける。
爪の先に張り付いた桜を一枚ふわりと投げ込み、ぶっちょうずらのままふたを閉めた。
そのまましばらく蒸らすのだろうか、また枝垂れ桜を見上げに離れる。
確かにこいつは結構見事だ。雨は静かに止んでいたので、ふとボールからあいつを出してみた。
丸くなっていたゴビットはしばらく外の寒さに震え、気がついたようにぐぐっと手と足をのばし俺を見る。
「見ろよ」
垂れ下がる花に興味があるのか、思いのほか小走りでアリクイの横へと走る。
クイタランは特に眺めるだけなのか、恐る恐るといった様子で手を伸ばすゴーレムに一瞥くれたのみでなにもしない。
そうしてどれほどたっだだろうか、特に長い時間というわけではないだろうに。
気がつけば見上げるのは俺とゴビットばかりで、クイタランはいつの間にやら屋台に戻って作業に没頭していた。
きろりと視線がこちらに刺さった。
爪で屋台を叩く。早くこちらに来いと急かすように。
横柄な態度にいらつく前に、その仕草があまりにも浮かべている空気と似合っていてそちらに足を向ける。
そこには白いポットから丁寧に注がれた、淡い琥珀色した紅茶が注がれていた。
紙コップに。
これは一杯いくらなんだろうかと飲みながらようやく頭が思考する。
胸に広がる温もりは確かで、ほのかに香るこれは桜なんだろうか。
風に乗って散るばかりのあれにも香りらしいものがあったのか。
飲みほしてから息をつく。小銭入れがあったかどうかポケットを探った。
相変わらずゴビットはずっと枝垂れ桜を見上げている。
ちらりとアリクイをみると、俺が並べた小銭を勘定しているらしかった。
数枚の10円玉が押し返される。余分だったらしい。
「ごちそうさま」
一声かけてゴビットをボールに収める。
不思議な穴場を見つけたものだと思った。
後日、その場所にもう一度足を向けてみたのだが、探し方が悪いのか横道は上手く見つからなかった。
いわゆる春限定であろうあの紅茶を、もう一度堪能したいものだ。
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余談 御題『桜』ということで。
あるお方からいただいた絵からヒートアップ。捧げます。
【好きにしていいのよ」
本棚設置について議論されたそうなので、私からも少しだけ意見を。
ログにもありましたが、現在は投稿作品を保存する場所は数多く存在します。必要とあれば、投稿作品にURL貼り付けて誘導すれば良いだけなので、本棚はなくても問題ないと思います。ただ、完結した連載作品やレスが付きまくった作品、コンテスト作品の保存をする分には良いと考えています。ご褒美みたいな感じで。……どこかアーカイブとかぶっている気もしますが、こんな感じです。参考になれば幸いです。
あ、これは全然違う話ですが、ポケストの掲示板を現行のものからまろやかのものに差し替えるのは良いと思います。ポケノベで投稿していて使いやすかったので。
第三回ポケスコ結果速報チャットが終了しました。
夜遅くまでお付き合いいただきました皆様、ありがとうございました。
批評は順次発表して参ります。
尚、第四回の開催は未定となっております。
・ポケスコベスト発行準備に入る為
・自作品に集中したい
というのが主な理由です。
皆様、持ちネタがあると思いますので、ぜひそちらに励んでいただければと思います。
ありがとうございました。
ある日、君は突然姿を消した。きまぐれな君の行動はたまーに理解しがたい。
「ああ、また何かやらかしたのか」と漏れる。周りの不快な声に、堪え切れず飛び出した。
``嫌いになっちゃうぞ``って少し拗ねてみた。勝手にいなくなるなんて、そんなの絶対許さない。
見つけたら頭を軽く叩いて``心配したんだからね``とか、ちょっと涙ぐむかもね。
てくてく歩いていく、君を探して街の中を。ぽろぽろ想いながら張り詰めてた感情の糸を切らず、君がそばにいてくれないと、困るんだから。
------早く君に会いたい。
一日の終わり、日が沈む。影が伸びる、私のだけ。君が家出したなんて、忘れたい。忘れました。記憶は捏造?君は家出したんだよね?とても大切なことなんだけど、思い出しちゃいけない気がするんだ。
ぱらぱら剥がれ落ちた記憶の欠片を拾い集め、目を背けた真実を思い出したいと願う。
最後の終点見えてきた。
------ホントはもう君は・・・・・・
君を探して歩く、踏切で君の全てを思い出す。その日からもういない君を探し迷子になった。
------君のもとへ行きたい
君を最後に見た場所にもう一度立った。もう戻れないけど、これでいいと決めたんだ。
ふらふら君を探し迷子になって、かっこ悪くて。
二つの点滅、照らされた。涙はきっと安堵から。
------君のいない世界のほうが、間違いだから
------やっとここに帰ってこれた
------君もきっと 見つかるし ハッピーエン
> それでも僕はやっていない 著ワタル 1580円
改造を。
これがものすごくツボに入った。
嘘予告のタイトルこれでもよかったなぁw
改造ダメ。ゼッタイ。
ヌオーについて。
あれはのんびりしていて癒される。
初めてみたときは何この癒される子!
ルビーでも使おうとがんばった。コロシアム買ったらヌオーだけは♀ねらってリセットだった
さてさて、現代でもそれはもう通じないのだけど
いいなーと思う。
実況「プロポケモンリーグ開幕戦は、まもなく開始します。実況はわたくしスガノ、解説は元クチバダグトリオの選手だったアリーさんです。アリーさん、今日はよろしくお願いします」
アリー「よろしくお願いします」
スガノ「さて、今日私達が実況するのは、アリエネーリーグのクチバダグトリオ対アサギコイキングズです。アリーさんは今季の春キャンプでクチバダグトリオの臨時コーチをされたそうですが、状態はいかがでしたか?」
アリー「そうですねー、昨季のワールドシリーズで宿敵ホドモエドリュウブラザーズに惜敗しましたので、選手は皆一生懸命練習していましたよ。これがまず大きいです。プロで向上心のある選手は中々いませんからね」
スガノ「なるほど。他に、戦力として重要になるのは誰とお考えですか?」
アリー「うーん、やはり抑えのダルマですかね。『激流ストッパー』として大ブレイクした昨シーズンよりますます成長しています。特にオーダイルは、アクアジェットを習得したそうなので、救援失敗がかなり減ると思います」
スガノ「わかりました。一方対戦相手のアサギコイキングズですが、今年は大丈夫そうでしょうか?」
アリー「それは……非常に難しいです。各々の選手が耐久型のポケモンにメドをつけたみたいですが、昨シーズンのような貧弱な決定力ではとても不利ですね。特にこういったルールですと」
スガノ「確かにそうですね。念のため、視聴者の方々にルールのおさらいを。まず、1試合で3人の選手が出場します。各々2匹のポケモンの所持を義務づけられており、試合ではこのうちの1匹を使います。まず1人目がバトルをするのですが、任意のタイミングで2人目と交代できます。しかし、交代したら1人目はもう出られません。また、1人目のポケモンが瀕死になったら2人目に交代します。2人目も同様に交代しますが、こうして最終的に3人目のポケモンが先に瀕死になったチームが負けとなります」
アリー「チームのことも言及しといたほうが良いのでは?」
スガノ「そうですね。各チーム、1軍選手は17人まで、2軍は制限無しです。この人数から、一般的に1人1タイプの担当をすることになります。もちろん、タイプによる能力や優劣から、1人目になりやすいタイプや2人目以降になりやすいタイプが出てきます。例えば鋼タイプ担当の選手は、その耐性から1人目か3人目に起用されることが多いです」
アリー「また、プロポケモンリーグは3リーグ制です。1リーグ5チームあり、各リーグの優勝チームと、『3リーグの中で最も勝率の高い2位のチーム』であるワイルドカードを決めます。そしてシーズンの最後にワールドシリーズをやるというわけです」
スガノ「現在あるリーグのうち、今日の私達の実況は、ア・リーグことアリエネーリーグを担当します。他にはナ・リーグことナンジャコリャーリーグ、コ・リーグことコノヤローリーグがあります。昨季はコ・リーグのホドモエドリュウブラザーズが頂点に立ちました」
アリー「ところで、昨季のオフはすごかったですねえ」
スガノ「昨季というと、名将と名高いタダカツ監督がコイキングに移籍したことですか?」
アリー「そりゃそうですよ。ドリュウズの監督として名声をほしいままにしていた時の電撃移籍。どのチームとも契約交渉ができるFA制度が監督やコーチに適用されたのが昨季オフからでしたが、その第1号が彼でした。しかもここ30年優勝から遠ざかっているコイキングズですから、彼の時代は終わったなんて言う評論家もいるほどですよ」
スガノ「『交流戦で戦った時、可能性のある選手だらけに見えた。彼らと球界の頂点に立ちたい』と言ってました。タダカツ監督は昨季、あらゆるものを使って戦いました。果たして今季はどのような指揮を執るのか、注目です」
アリー「さて、そろそろ試合が始まるようですね」
スガノ「そうですね。プロポケモンリーグの試合時間は平均30分で、これを1日2試合します。これは他のプロスポーツと比べ短いですが、それでもスタジアムは大入り満員です。さあ、そのファンに見守られ、試合が始まります。勝つのは頂点を目指すクチバダグトリオか? それとも変革を目指すアサギコイキングズか! 視聴者の皆さん、どうぞ最後まで見てください」
・あつあ通信増刊号
ポケモン世界を考察しているうちに「プロ野球みたいにプロポケモンリーグがあってもおかしくないはず」と考えた結果、このような作品を作りました。
実を言うと、このプロポケモンリーグネタは、現在連載中のシリーズ第3部にあたる『大長編ポケットモンスター第3部(仮)』で使う予定なのです。多分ずっと後の公開なので、ネタを寝かすのももったいないな、ということで書いてみました。果たして私は第3部まで書けるでしょうか?
【書いていいのよ】【描いていいのよ】
あつあ通信増刊号、編者あつあつおでん
というわけで、再掲ラッシュの中、私も叫ばせていただきます。
・ピッチさん『俺の彼女はコスプレイヤー』
チャットの産物らしいですが、カオスチャットを全く感じさせない高クオリティ。そこに痺れる、憧れる!
是非是非あの温かな恋愛物をもう一度……!
・てこさん『たべたい』
ジュペッタ可愛いよジュペッタ。俺の嫁にしたい。
・151ちゃんねる、最強幼馴染の安価スレ
タイトル&作者名失念で申し訳ない……orz
しかしながら、あのノリとオチには大爆笑でしたwwwww
・むぎごはんさん『トリト丼つくってみた』
トリト丼発起人として、ぜひ再掲お願いします(土下座)
いろいろ愛が多すぎて、叫び足りてませんが、とりあえず。
思いつき次第また叫ぶよ!きっと!
彼女の物語は面白い。僕と同い年なのに、既に出版までされるほどの実力を持っている。
うちのクラスにもファンは多い。すごいと思う。
思うんだけど・・
僕の名前はミコト。え?どっかで聞いたことがある?そりゃそうだよ。多分その子は、最期は氷づけにされたんじゃないかな。
合ってるなら、話は早い。その物語を書いたのは、僕の親友なんだ。で、その主人公のモデルを僕にした。
こちらはいい迷惑だよ。『氷づけ女』って呼ばれるようになったんだから。別にこの世界をモノクロにしたいなんて思ってないよ。退屈なのは分からないでもないけどさ。
「ミコトならそう思うかと」
「自分をモデルにすればいいのに」
「嫌よ。気が引けて書く気が失せちゃうから」
彼女・・ミスミは美人だ。キリリとした目と、寸分の狂いもない顔のパーツが見事だ。成績も申し分ないし、先生からの受けもいい。
ただ、性格はひどい。友達をモデルにしたキャラを氷づけにしたり、世界をモノクロにするようにしたり。書いている本人はあっけらかんとした表情だが、その小説のせいで僕のオーダイルはれいとうビームが出せなくなってしまった。
「自分が出したら僕が凍るんじゃないかって思うらしい。凍らないよ、僕は」
「っていうか、ミコトって何でワニを二匹も持ってるのよ。あんな厳ついの一匹でいいじゃない」
「かっこいいからだよ。ワルビアルにオーダイル、オマケとしてランクルス」
「あーあ、ランクルスが可哀相。あんな厳つい二匹に囲まれて」
僕のポケモンは今言った通り、この三匹。何故ランクルスがいるのかはよく聞かれるけど、ミスミだってバシャーモとダストダスという異様な組み合わせを持っている。
「君だってダストダスは入れる必要無かったんじゃないの」
「失礼ね。あの子良いところ沢山あるのよ。人混みを掻き分けてくれるし」
「それってただ単に臭くて人がどいていくだけじゃないの」
最初ミスミのポケモンを見た時、ポケモンにもこんなに差があるのかと悲しくなった。だって、そう思ってしまうくらうバシャーモの隣にいたダストダスは惨めに見えたんだから。
「確かに、毒タイプは苦手って人は多いわ。ファンレターを送ってくる人も時々言ってくるから」
ここで仕事の話に持ってくるのも、ミスミらしいといえばミスミらしい。
「でもね」と彼女は付け加えた。
「好きな人は好きなのよ。ミコトの手持ちが苦手な人や、ゴーストタイプが苦手な人も絶対いる」
そこまで言ったところで、僕とミコトの間にある机がガタッと揺れた。人は通っていない。ポルターガイスト?
・・そういえば、霊感が強い子が言ってたな。この曲教室の隅っこに、何かが沢山いるって。そしてそれを従えるような人がいるって。
「それでも、ゴーストタイプが好きな子はいる。私だって、ダストダスが大切だから」
ここまで愛される毒タイプも珍しい。まあ、僕も三匹が大切だし、悪いことを言うつもりはない。
いや、それとは別に。
「僕をモデルにするのはいいとして、挙げ句の果てに氷づけにするの、やめてよ」
「じゃあ何が良かった?白竜に燃やされるとか、黒竜に焦がされるとか」
「君ってホント黒いよね。色んな意味で」
無駄な言い争いをしていると、後ろの方で笑う声がした。ミスミが立ち上がる。
「何がおかしいの?」
後ろの子が読んでいた本を閉じる。
「凍らされるとか、燃やされるとか、焦がされるとか・・。面白いと思って」
「え?」
面白い?この表現が?
「褒め言葉として受け取っていいのかしら」
「うん。でも、ゴーストタイプの悪口はやめてほしいな」
「ゴーストタイプが好きなの?」
「無駄の無い動きって良いよね。だから好き」
彼女は立ち上がった。空気が動いた気がする。何かがうごめくような。
「ギラティナのことも書いてほしいな」
そう言い残し彼女は教室を出て行った。うごめく何かも一緒に。
「ギラティナ、か・・」
ミスミがニヤリと笑った。こういう時の表情は、だいたい新作のネタを思いついた時だ。
次の日から、ミスミは昨日の彼女の観察を始めた。
一度興味を持った以上、彼女が追求をやめることはない。
大きなポケモンは災いを飲み込んだ。そのときポケモンは、大きく傷ついた。
災いの傷跡に、傷ついた身体で残されていた。
ある時、1人の人が傷ついたポケモンを見つけた。
人は尋ねた。
お前はそこで何をしているんだ。
大きなポケモンは答えた。
傷が癒えるのを待っている。
人は、災いから守ってくれたのはこのポケモンなんだ、と考えた。
大きな災いを飲み込むときに、傷ついてしまったのだと。
お前が災いから、私たちを守ってくれたのか。
人はそう尋ねた。
するとポケモンは、答えずに尋ねてきた。
みんなは無事か、と。
お前のおかげでみんな無事だ。だけどお前が無事じゃない。
あの大きな災いを飲み込むほどのポケモンを、人は恐ろしいと思った。
しかし、放っておいてはこのまま死んでしまうだろう。
人は、そのポケモンを助けることにした。
人が近づくと、ポケモンは言った。
俺は勝手に暴れただけだ。また暴れるかもしれないぞ。
人は怖くなった。しかし諦めなかった。
私はお前が怖い。もしお前が暴れたら、私は簡単に死んでしまうだろう。
だからこれ以上近づかない。近づかないが、勝手にする。
そう言うと、人は木の実を投げ置いて、そのまま去っていった。
大きなポケモンの前に木の実が転がる。ポケモンがそれを食べると、少しだけ身体が元気になった気がした。
次の日、同じ人がまた、木の実を投げ置いていった。
その次の日も、人が木の実を投げ置いていった。
それから何日も何日も、人がやってきては、木の実を投げ置いていった。
大きなポケモンは、人が置いていく木の実を食べ続けた。
食べる度に、身体が元気になっていく気がした。
ある日、人がポケモンのいる場所に行くと、そこにポケモンはいなくなっていた。
今日も木の実を持ってきたのに。
人は思った。
あいつは元気になったのか。元気になったから、ここを離れたんだ。
あいつは勝手に守ってくれた。だから私も勝手にあいつを助けた。そしてあいつは勝手にいなくなったんだ。
寂しいと思った。でも仕方ないと思った。
せっかくだからと、ポケモンのいたところに木の実を残して、人は去っていった。
それから、その人と大きなポケモンは、二度と会うことはなかった。
なぜなら大きなポケモンは、罰を受けていたから。
この世の裏を守りながら、大きなポケモンは悔やみ続けている。
さようならを言えなかったと、今でも悔やみ続けている。
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