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ドッ
ドッ
ドッ
ドッ
冷たいコンクリの床に寝そべっていると、耳を貫くような底から湧き上がってくる音で目が覚めた。俺は体に合わない小さな耳をピクリと動かす。エンジンの調子はいいようだ。そして、主人の機嫌もいいようだ。
「……よっし!異常なし!あとは着替えてヘルメットとゴーグルつけて」
主人は女だ。だが性格は男だ。普通、女が相棒と一緒に乗れるくらいのサイズのバイクを購入したりしないだろう。横に俺専用のカーをつけて。ちなみに色は青と黒。寒色系のコラボレーション。
暖色系の体を持つ俺が乗ると、何処へ行っても目立つ。
「はい、アンタもこれつけて!ヘルメットとゴーグル!まだこの季節は風が冷たいし、変な物目に入ったら困るから」
主人は既にレザージャケットに着替えていた。元々豊かな胸が、黒い服のせいでウエストが縮まってるように見えて更に強調されている。これで髪ゴムを外してそのままにすれば、どこぞのモデルのようになるだろう。
もちろん言わないが。
俺は言われた通りヘルメットを被りゴーグルをつけた。暗い赤の世界が無限に広がる。そのまま専用のカーに乗り込む。主人も隣のバイク本体に跨り、再びキーをまわした。
心臓の鼓動。
エンジン音。
全てが混ざり合い、耳に入っては通り抜けていく。
「さあ、目指すはサザナミタウンよ!Lets go!」
(果てしなく遠い ゴールを探しながら 高速で転がる 直上型のBIG MACHINE)
――――――――――
この一人と一匹はユエとバクフーンです。似合うかなーと思って。
【何をしてもいいのよ】
テレポート 6/20
…やっふぅ。
ヤバいっすよ、何がヤバいって考えてみてくださいよ。俺ってば今まで人様のお話しに土足で踏み込んで、いや転がってきましたけどさ。
マイワールドに一回もぶち当らないってどういうことですか。作者だから門前払い。うん、なんか納得できるようでできない話じゃないですかそれ?
噂じゃイーブイに変化したあと洗濯機に揉まれるという荒療治で自分の小説世界に飛べたという作家さんもいるそうじゃないか!・・・冷蔵庫とどっちがマシか分かんないけど。
そんなわけで一回分テレポートしました。森です。いや、どこのですか。
森が舞台・・うん、幽霊がダメなガールは出てきたけどなんか違うな。もっとこう、爽やかな感じで。
うん、お猿とかがいそうな・・ヤグルマの森とか。ヤグルマの森と言えばお猿だ。三色お猿と言えば。
『なんだこれ』
『おっきなモンスターボール?』
『・・・いや、さすがにそれはないでしょ』
りょくちゃ、アセロラ、サイダー・・・って、俺ワールド来たぁぁぁ!よっしゃぁぁぁ!
・・・うん、俺ワールドにきたは良いけど、どうしようか。
だってこのお猿たち、お馬鹿だもん。そういう設定だもん。難しいことを考えられない子たちなんだよ!お猿だから!
このままコクトウの所に興味半分で持って帰ってくれないかな―と念を送ってみる。いや、迂闊に喋ったら厄介なことになりそうだし。
アセロラの もやしつくす!
ビリリダマの もっていた ヒメリのみは もえてしまった! ▼
・・・あるぇ――!?なんで俺いきなりアセロラに燃やされてんの!?頼みの綱のヒメリの実も無くなっちゃったよ!?
『無反応ですねぇ』
『やっぱただのでっかいボールか?』
『もう一回やる?』
もしかしてポケモンかどうか確かめるために火を噴きかけたのかこいつら・・。
いや、お馬鹿たちのやることだ。ちょっと黒こげに近いけど納得。どうしよう、地味に痛い、辛い。
とりあえず、もっかい燃やされるのは勘弁!テレポ!
つづけーしぃ
――――――――――――――――――――――――――――――――
余談 ついばむや虫食いじゃ人様のネタになっちゃうので燃やした。
【上手く続かないののが悲しい】
【べ、別に拍手はくれなくったっていいんだからね!】
初めまして。マコです。
タブンネ達が、まさかのあの、人数がやたら多い女の子アイドルグループになっているとは。
しかもTBN48。名前から意識してます。
それだけでも笑えるのに、「タブンネローテーション」。
歌詞が爆笑ものです。
タブンネが多い!カオスです。
しかもキャッチコピーが「殴りに行けるアイドル」って……。
本家も真っ青です。
まあ本家でやったら、自分が熱狂的ファンからタコ殴りに遭うだけなので、絶対しませんが。
そして、公演後のタブンネ達の中に、約1匹、ドMが紛れていましたね。
精神的にどうなっているのでしょうか。そのタブンネ。
随分笑わせて頂きました。
跋渉
歩く。
飛ぶ。
人が過ちを犯した森、黒こげの幹が残っていた。
あたり一帯が焼け野原になっていた。
この森を燃やした木の葉はもう残っていない。その木の葉をつける木は、一本も残っていない。
愚かなことだ。森は少しずつ燃えるものだということも知らず、火がつく度に火を消した。
たまりにたまった木の葉や枯れ木は一気に燃え上がった。そして森が消えた。
これが愚かと言わずなんと言おう?
森を殺したのは火ではなく、人なのだ。
浅はかな考えで小火を消して、大火を招いた。
木の葉の燃えカスが白のスニーカーを灰色に染める。
ヂリヂリと燃えた木の葉は灰色になって、前と同じように地面を覆っている。私が踏んだ所だけ、私の足の跡がついた。
木の燃えカスが灰色のスニーカーを黒く染める。
パチパチと燃えた木は黒い炭になって、灰色の地面の上に転がっている。踏んでも感触すらない。踏んだ所だけが砕けた。
屍臭がする。
黒く焼け焦げた屍骸の群れ。
火が消えて日が経とうというのに、足跡一つ残っていない。
山から山を渡り歩き、かつての森を端から端まで歩き回っても、一つも残っていない。
捕食者も被食者も、植物も動物も全ていなくなったのだ。いるとすれば、目には見えない、肉を腐す彼らだけなのだ。
歩く。飛ぶ。
丘を越えた。谷を越えた。東に向かった。西に向かった。
続くのは空の青と白、大地の灰と黒。
諦めがついた。もうこの森は死んだ。
私は灰の混じった川に沿って歩き出す。もうここにはいたくない。
ひょろろろろー
空にいる彼が鳴いた。彼は何かを見つけたのか、一直線に丘を越えていった。
私は彼を追いかける。
丘を越えると、とりわけ大きな木の幹が見えた。炭となった木の幹があった。
彼はその上空を回っている。ここだよ、と私に告げている。
私は丘を降りて行った。初めは気付かなかったが川の方から緑色の何かがいくつか、その幹に近づこうとしている。
キモリ?
こちらに気付き、彼らは警戒の目を私と私の相棒に向けた。
私は立ち止まる。何も残っていないこの森に何故彼らがいる?
確かに川には魚がいる。食べられないことはない。だが、彼らはそもそも魚を食べるのだろうか。
そして、どうしてジュカインやジュプトルがいない?
ひょろろろろー
相方がまた鳴いた。彼が言いたいのはキモリ達のことではないらしい。
私はもう一度、木の幹を見る。
黒く染まり、枝も葉っぱも焼け落ちた大木だ。この森で一番大きな木だったのかもしれない。
じっくりと木を見る。
「これは、」
残った幹の根に、緑の双葉が生えていた。
この木の子どもだろうか。寄り添うように生えている。害がないことをキモリに伝える。
私は緑の前で膝をついた。トロピウスが降りて来る。それを見て、キモリ達もやって来た。
キモリはこの子を守っているのだ。
いつ生えたのかは分からない。でも、この子は生きている。
木は樹になって、キモリはジュカインになる。
樹は種を作り、ジュカインはキモリを産む。
やがてそれは森になる。
森は生きている。
それをキモリ達は教えてくれている。
『跋渉』おわり
お題:樹
【描いてもいいのよ】【書いてもいいのよ】
いいですね、息子のために鑑定を頼まれたポケモンをあげるなんて。
こんな親父さん、今時いませんよ。
プレゼントという物は、貰ったその度ドラマが生まれます。
息子さんも大きくなったら、アブソルを見て思い出すことでしょう。
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