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  [No.1148] モミジム三連戦  3/3 投稿者:音色   投稿日:2011/05/05(Thu) 15:40:10   46clap [■この記事に拍手する] [Tweet]
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「ほいじゃあ、ラストはうちじゃけん。 好きなところからかかってきんさい」

 ジョウ、ケンタのバトルが終了し、最後の挑戦者がバトルフィールドの前に来た。うーん、えぇ目しとるなぁ。
「あんた、名前は?」
「えっと・・コウジです! よろしくおねがいします!」
「うちはセトナゆうんよ。 使うのは『水』じゃ」

 貴方に勝ってジムバッチをもらいます、とまぁえらい自信たっぷりに宣言しょうるなぁ。
 ま、ええわ。その自信、片っ端からしばきあげたろう。

「ジョウ! ちょいこのままじゃとうちバトルするのいたしぃけぇ、いつものに変えてくれんかねぇ?」
「お? おぉ、ええでぇー。 ちょい待っときぃな」
「?」

 すでにボール持ってスタンバイしょうたコウジ君にはわりぃけど、うち、海べたの方がやる気出るんよねぇ。
 ガコン ゆぅ派手な音がしてバトルフィールドの半分が割れた。潮の香りがぎょーさん流れ込む。
 瀬戸内海直通の海のフィールドのいっちょ上がりじゃ。

「じゃ、始めよか。  フカまる、気張ってきんさい!」

 うちがボールを投げる。先方のフカまるは今日もちょーしーようじゃねぇ。

「ちょ、ちょっと待ってください!」
「どしたん?」

 なんなん、これからバトルするっちゅーに向こうがストップかけてきようた。

「ふ・・“フカマル”って、それサメハダ―じゃないですか!?」
「ほじゃけぇ、“フカ”じゃって。 なにがおかしぃん?」

 なんかすべったころんだようるけど、早くそっちのポケモンだしんさいや。
 追い打ちかけたら、ようやくボール投げよった。うちはどんがめみたいなんは嫌いなんじゃけどなぁ。

「・・まぁいいや、メガニウム、頼んだ! 『マジカルリーフ』!」

 初っ端からきついのぶつけてくるの。出だしがいきなり必中技かい。
 ま、いつもいつもベンチめげさすアスベストの『ぼうふう』よりゃマシかねぇ。

「フカまる、『こうそくいどう』じゃ」
「連続で『マジカルリーフ』!」
「もぐりんさい」

 飛沫を立てて水の中に影が沈む。標的を見失った葉っぱはばらけて沈んだ。
 おんなじ手をくりかえしゃあこっちだって対抗策考えるのを分からんのかねぇ?
 水の中ならこっちの物、さ、どう出るん?

「『にほんばれ』だ」

 日差しがきつくなる。ほう、おもろいことするねぇ。意外とおぞいんじゃのう。
 ここから考えられる手は2つじゃが・・ま、まずは仕掛けてみますか。

「ほいじゃあ・・『アクアジェット』」

 水中から出てきたフカまるに向かって飛んできた指示は。

「『ソーラービーム』を叩きこめ!」

 ほらきた。おひさんを強くしたおうちゃくもんが撃ってくるでぇ。

「フカまる、そのまま突っ込みんさい」
「え!?」

 トレーナーの反応はポケモンの反応。ほらほら、呆然としとったらおおごとになるでぇ?
 ソーラービームが貫いた水流の中身が砕け散る。
 メガニウムの真下からフカまるが飛びあがった。

「『こおりのきば』じゃ!」

 喉笛に喰らいつく。そのまま大輪の花を咲かせたポケモンはぶっ飛んだ。
 たぶん、目ぇまわしとるでぇ。

「いつの間に『みがわり』なんて・・」
「なにを言うとるん? 指示を出さんでもうちのやりたいことを分かってもらわなぁ」

 ほい、次のポケモンだしんさいや。促されてだしとったら遅いでぇ。
 お、ボール投げた。なにが出てくるじゃろ?

「エレキブル、よろしく頼む!」

 うあちゃー、本気で相性でしばきに来るんかこの子。ほんま、挑戦者ってのはそういうのばぁじゃなぁ。 
 こちとら、それを覆してなんぼじゃけぇなぁ。手加減はせんでぇ。

「フカまる、『こうそくいどう』」
「エレキブル、『でんじは』!」

 いけんなぁ、麻痺させられおった。速度を上げてもこいつはきついなぁ。
 けどもこの程度で速度を封じたとは思わせんで。

「『アクアジェット』じゃ!」
「『ほうでん』!」

 突っ込むフカまるに電撃が飛ぶ。けど、一撃でやられるような奴じゃ・・。
 って、目ぇまわしとる!

「生憎と、『ソクノの実』は『どろぼう』で取っておきましたよ」
「やられたの。  こが―にやられたんは久々よぉ」

 さっきのお返しってわけかい。いつのまにがめられたんじゃろう?これじゃけぇ、バトルはおもろいわ。
 けども、負けるわけにはいかんけぇな。ここでやられたらジョウとケンタの分まで駄目にしてしまうわ。
 そ、れ、に、この程度の子に切り札を出すようなものでもなかろうに。

「フカまる、お疲れさん。  さて、次の子じゃけど・・、あんたにだすんはもったいないわ」
「へ?」
「気ぃ変わった。今日は切り札じゃのうてこっちの子で勝負したるわ。出といで、ビンゴ」

 出てきたポケモンに本日二度目の呆然顔。なんや、ごーいる子じゃねぇ。
 あ、それともうちが海の方じゃのうて陸の方に出したからほうけとるんか?

「おいセトナ―、せわーないんか―?」
「ラフィの方出さんでいいんか?」
「心配いらんって。 任せとき」

 ケンタもジョウも、そんなにミズゴロウじゃと不安なんかねぇ?

「・・ふざけてるんですか?」
「なにがぁ」
「切り札じゃないってことは、本気じゃないってことでしょ!?」
「るさーなぁ・・。 なんじゃかんじゃ言うとる暇があったらちぃとは戦ってから言いんさい!」
「・・っ!  わかりました。 エレキブル、『ほうでん』だ!」
「『どろあそび』じゃ」

 電気技が来ることは端っから分かっとるちゅーに。
 ま、それが分からんゆーことは相当頭に血がのぼっとるなぁ。そんなんじゃリーグバッチはまだまだ渡せんねぇ。

「『れいとうビーム』」
「『でんじは』で動きを止めろ!」

 なんじゃい、またか。地味に嫌じゃな、麻痺。

「とどめの『かみなりパンチ』!」

 おー、強力なのぶちかましに来たなぁ。

「ほじゃけど、それが決定打になるんはうちの方じゃ」
「え!?」
「ビンゴ、盛大にしごぉしちゃれ!『カウンター』!」

 返し技は向こうが与えたダメージがでかけりゃでかいほど、こっちの規模もでかい。
 となれば・・、決まったの。

「それみぃ、うちの勝ちじゃ」

 ぶっ飛ばしたエレキブルの上で、ビンゴが楽しげにはねとらぁ。

 

「「「ありがとうございましたー・・」」」

 あーあぁ、全員項垂れとらぁ。ちょいやりすぎたかいねぇ?

「まぁまぁ、そんな顔せんの。いつでもいいけ、またきんさいや」
「ワシらはいつでもここにおるけぇの」
「そうそう、と言っても、次来た時は全員で三連戦だから覚悟しておいてね?」

 あ、三人ともいびしぃ顔した。

「あの、一つ聞いてもいいですか?」
「なんなん? えーっと、・・アキちゃん」
「ラフィ、ってなんのポケモンなんです? 切り札、って言ってましたけど」
「あ、俺もそれ気になります」

 顔を合わせて苦笑する。あの状況でラフィを出したら、完全な虐めになってしまうじゃろうけぇビンゴの方をあえて出したんよなぁ。

「ラグラージなんよ」

 あのエレキブル、確か電気技しか攻撃技をもっとらんかったよなぁ?




 とある5月5日の、モミジシティ、モミジムの話。
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余談  お二人は事前に書いてあっただろうにたった一人だけその日のうちに書きあげるという暴挙。
執筆時間やく2時間半です。 はい、ハイパー低クオリティでごめんなさい。
なお、実際にこっちのほうでは『サメ=フカ』ですんで、標準訳したら『フカまる』は『サメまる』君ってことだよ。なんか文句あるゆうじゃったらぶち回すけぇ覚悟しときぃや? うそです。

あとミズゴロウは完全俺の趣味です。あしからず(笑

【これにてモミジム三連戦終了です!】