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  [No.1214] 俺のブラック螺旋な日記 ※唐突BAT END 投稿者:音色   投稿日:2011/05/22(Sun) 16:26:07   166clap [■この記事に拍手する] [Tweet]
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 彼女は強かった。
 真実を求める白い英雄に選ばれた。そして理想の黒い英雄の僕と戦い、勝った。
 ただ彼女は選ばれたことを放棄した。
 英雄であることを拒んで、僕と戦った。


 ライトストーンから復活したレシラムをボールに収めた彼女は、一度だけ彼を外に解き放ち、一言二言レシラムに語りかけた。
 よくは聞こえなかった。ただ白いドラゴンの『承知した』と言う言葉だけが耳に残り、彼はボールに戻り、そして小さくなった。

「どういうつもり?」

 ポケモンの入ったボールが小さくなる。その意味は、ボックスに入る、という事だ。
 つまり彼女は

「レシラムは使わない」

 そう言って、彼女はただのトレーナーとして、ボクに勝負を仕掛けた。


 そして彼女は勝った。ボクが初めてゼクロムと会った塔の名前を持つトレーナーは、あくまでも英雄ではなく、自分の仲間たちと勝利をおさめた。
 元々無口な彼女は、勝利した後でもなにも語らない。
 
 
 そのあとのことは、嵐のように過ぎ去った。

 語られるゲーチスの野望、彼女とゲーチスのバトル、そして、

 崩れ落ちるラセン。


 彼女とゲーチスの最初のポケモンは奇遇にも同じデスカーンだった。
 ラセンのデスカーンはボクのゼクロムを倒す程のレベルではあったけれど、どくどくを喰らい、守りに入るゲーチスのデスカーンとシャドーボールの乱れ撃ちで会い打ちとなった。

 飛び出してきたバッフロンに対抗して彼女のダゲキはインファイトで吹き飛ばす。
 持ちこたえそうになった相手に素早くもう一発をお見舞いすると同時に、飛んできたワイルドボルトにはじかれ彼女は彼を素早く入れ替えた。

 戦闘時には普段のおっとりした様子が一変するワルビアルのダメ押しに、交代で出てきたサザンドラが波乗りで押し流す。
 相性もあって弱り切る彼を彼女は静かにボールに収め、スピードで勝るペンドラ―を繰り出した。

 ここまでは互角に近かった。むしろ、彼女がゲーチスを押し切っているようにさえも見えた。
 そして、螺旋が狂いだしたのは次の瞬間からだ。


 メガホーンで押し切ったはずのサザンドラは持ちこたえ、大文字に焼かれたメガムカデポケモンを彼女は戻すためにボールを取りだし動きが止まった。その瞬間をゲーチスは狙った。
 彼女を守るポケモンが場にいない中、ヘドロウェーブが無防備なラセンを襲う。
 毒の波をかぶって柱に叩きつけられる。チャンピンも、チェレンというトレーナーも、そしてボクも何もできなかった。

「言ったはずですよ、邪魔なモノは排除すると」

 サザンドラの後ろに控えるガマゲロゲが笑っている。卑怯だと声が上がる中、彼女のボールから咆哮が上がった。
 残りの三匹が飛び出してくる。指示が出せない主人に代わって。

 サザンドラとガマゲロゲの双方から濁流と波乗りが合わさる。相性が一番悪いのを分かってか、ドリュウズは即座に穴を掘り回避に専念した。
 残り体力が危ういダゲキを庇うように彼女の最高の相棒がグラスミキサーを発動する。
 気付けば彼女は立ち上がっていた。ヘドロ塗れの体はそれでも彼等に指示を出す。

 全ての波が緑の渦に弾き飛ばされ、サザンドラにドリュウズの一撃。堕ちるドラゴンの後ろからキリキザンが飛びだす。
 辻斬りと切り裂くがぶつかり合う中、ジャローダのリーフブレードがラセンを襲った毒蛙にお見舞いされる。
 ダゲキのローキックがキリキザンの止めとなったその瞬間、彼はアクロバットで吹き飛ばされた。

 シビルドンが勝ち誇ったかのように電気をまき散らす。エースのプライドか、はたまた不意を突かれたのが悔しいのか、火炎放射を喰らい倒れてもなお立ち上がるジャローダ。
 特性のおかげで得意の地震が当てられない中、岩雪崩で会い打ちを狙って、火炎を喰らいドリュウズも倒れた。

 ここまでくれば、赤子にだって分かる。

 ポケモンが毒や火傷といった症状でも軽症で済むのはその強靭な肉体のお蔭であって、人が同じ物を受ければどうなるか。

 彼女は確かに並みのトレーナーよりも体力があった。しかし、それでもボクとの戦いにおいて消費しすぎていた。

 ジャローダが最後の力でシビルドンに抵抗するのと同時に、彼女はゆっくりと崩れ落ちた。


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余談  昨日ついうっかりでブラックをクリアしてからわき上がった妄想。

ゲーチス「ワタクシはアナタの絶望する瞬間の顔がみたいのだ!」…のセリフで来た。色々と来た。「じゃあ主人公絶望させようか」となった。

ゲーチスさんマジ最高。

 バトルの中身は半分本当です。
 にしてもラストバトルで手持ちにレシラムいないってどういう事(爆)

 ハイパー俺得です。スライディング土下座しておくね

【主人公の名前はラセンです】
【なにしてもいいのよ】


  [No.1262] 俺のブラック螺旋な日記 ※END後の一幕 投稿者:音色   投稿日:2011/06/01(Wed) 23:15:44   64clap [■この記事に拍手する] [Tweet]
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 ある時、Nが遊びに来て、こっそりボク達に耳打ちした。

『君たちは彼女のどこが好き?』

『手!俺はあいつの手が好きだ!』

 バトルに勝った時褒めてくれる手が好き。
 バトルに負けたとき慰めてくれる手が好き。

 真っ先に手を挙げたドリュウズ。

『私は・・・主の背中だろうか』

 どんな逆境だろうとどんな苦しい戦いだろうと
 諦めず凛と前を見据え、全てを背負うその姿が。

 腕を組んでダゲキは語る。

『わたしはそうね、あの人の足が好きよ』

 空を飛ぶわたしと違い、地を駆ける事が出来る人。
 いつでもいい、空以外でゆっくりと一緒に歩いてみたいもの。

 スワンナはどこか楽しそうに言った。

『・・髪の匂い、かな』

 小さかった時抱きあげてもらって、ふわりとかおるお日さまの匂い。
 大きくなった今でも、時々顔を突っ込みたくなる衝動にかられる。

 一番付き合いの長いジャローダは、目を細めて。

『え、え、えっと、全部!』
 
 だってどこが好きなんて、そんなの分かんないよぅ。
 でもでも、食べちゃいたいくらい大好きなのは負けないよ!

 ワルビアルの最後の一言に、全員の目付きが変わる。

『え、ちょ、冗談だってばぁ〜〜!』

 その日、庭先でみんなに追いかけられるワルビアル。
 何の話をしていたのか、噂の本人だけは分からない。

『けっ・・。リア獣さまさまで』

 ミルホッグは一人ごちながら、主人の顔をちらりと眺める。

『・・ま、この笑顔がやっぱ一番だろうけどよ』

――――――――――――――――――――――――――――――――――――
余談  なんかチャットで恋愛どうのこうのって話になって
「主人公が手持ち達に愛される話」みたいなのを突発的に思いついて書いてみた。


【みんな可愛いよー】

 あ、ブラック日記は基本的に俺の黒の主人公ちゃんのレポートを元に俺の妄想が大爆発を起こしてお話が出来上がっていきます。80%フィクションで残りは俺のゲーム体験がもとになってます。
 びみょ―に続いて行く、かも


  [No.1296] 俺のブラック螺旋な日記 ※始まる前の話 投稿者:音色   投稿日:2011/06/07(Tue) 23:51:10   54clap [■この記事に拍手する] [Tweet]
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『拙者、絶対に強くなるでござるよ!』
 初めて会った者同士の、ボールの中でホタチをぶんぶん振りまわしながら、ミジュマルは言っていた。
『・・・えーと?』
『えーと、じゃないでござるよ!』
『ごめん、あんたのその口調と話しについていけないんだけど』
 理解が追い付いていないツタージャに代わって、ポカブが制す。
 やれやれといいたげにミジュマルが溜息をつく。
『あのでござるなー、拙者たちがこれからどこに行くかお主たちも知ってるでござろう?』
『そりゃ知ってるけど・・』
『どこだっけ』
 ツタージャのコメントにボールの中でずっこける二匹。
『いや、あんた・・・。施設で何も聞いてないのか?』
『ん?ん―――』
 彼等はそれぞれ、専用の施設で育てられる。
 その目的は・・
『拙者も爺さまから散々言って聞かされたでござる!立派な武士となってこれから出会うであろうご主人さまを一生お守りとおすでござる!』
『その侍口調って何なんだよ・・』
『拙者の育った場所の「テレビ」はみんなこんな感じで喋っていたでござるよ?』
『え――っと』
 ポカブとミジュマルの会話を置いておいて、のんびりとしたツタージャが口を開く。
『確か、日向ぼっこして、お昼寝して、ご飯食べて、毎日過ごして、なんでか此処にいる』
 なんでここにいるんだっけ、という言葉にポカブは痺れを切らした。
『だぁぁぁもう!だーか―ら!おいらたちはこれから新人トレーナーのところにいくんだっつーの!』
 何度めの会話ループだろうか。飽きもせずにずっと繰り返される会話に、ポカブは溜息をついた。


 彼等のプレゼントボックスの中でされた会話など、誰も知る由はない。

――――――――――――――――――――――――――――――――――
余談  ござる口調のミジュマルが書きたかっただけなんです以上

【だんだんカオスとか言わない】