1.毎朝遅刻ギリギリに教室に駆け込んで先生に叱られてたあなたは、そのたびにおかしな冗談でみんなの笑いをとって、先生を呆れさせていた。そんなあなたが好き。
2.同じクラスなのに「おまえ、名前なんて言うんだっけ?」と、わたしに訊いたあなた。あの時は失礼な人だなと思ったけど、そのあと私の名前を「可愛い名前じゃん」褒めてくれたあなたが好き。
3.部活ばっかりで勉強なんて全然してないんだろうなと思ってたら、理科の期末テストが学内五位だったあなた。目の下にクマを作っておきながら「直前に見てたところまんま出たんだよね」と笑うあなたが好き。
4.いつも友達に囲まれてくだらない話で盛り上がってるあなたが好き。
5.かと思ったら難しい顔して考え込むあなたの背中も好き。
6.体育の時間、見学しているわたしに休憩時間のたび話しかけてくれたあなたが好き。
7.だから体育の授業がある木曜日が好き。
8.通学が億劫で、学校も嫌いだったけど、あなたがいる教室は好き。
9.あなたのポケモンがビブラーバだったのは驚いた。この辺りでは珍しいポケモンだから。エドとなずけられたその子を大空へ放ち、あなたが眩しそうに見上げる。その顔が好き。
10.わたしのゴマゾウ、パウがあなたにすごく懐いちゃった。モンスターボールから出すたびあなたに寄りそうパウに困った顔をしながらも、パウを優しく撫でるところが好き。
11.階段を上り下りするわたしに、いつも肩をかしてくれたあなたが好き。
12.「えりあし切り過ぎた!」と言いながらしきりに髪形を気にするあなた。でも、前の髪型も今の髪型も好き。
13.喉にかかるその声が好き。
14.奥二重のその瞳も好き。
15.放課後の教室で、塾までの時間を潰していたわたしに声をかけてくれたあなた。宿題で分からなかった問題を説明してくれようとして、結局「ごめんやっぱおれも分かんない」とごまかし笑いをしたあなたも好き。
16.その日の夜、「さっきのやつ答え分かった!」と電話をしてくれたあなたも好き。
17.その電話の最後に花火大会に誘ってくれたあなたのちょっと緊張した声も好き。
18.人混みの中、あなたを探していたわたしを後ろから脅かしたあなたのしたり顔も好き。
19.その時初めてみたあなたの私服姿が好き。
20.もちろん制服姿も好き。
21.「自転車できたんだけどこんな人多いんじゃ意味ないな」って文句を言いながら、わたしの歩く速さに合わせてくれたあなたが好き。
22.わたしの足もとをしきりに気にかけてくれたあなたが好き。
23.「浴衣姿見たかったなあ」と、普段着で来たわたしに何度も言うあなたは、ちょっとしつこかったけど、好き。
24.最後の特大花火が打ち上がった時、ふと見たあなたの真剣な顔が好き。
25.人混みを離れて、わたしをベンチに座らせ、ゆっくりと話し始めたあなたの喉にかかる声は、やっぱり好き。
26.告白された後、嬉しくて泣いてしまったわたしを優しく撫でてくれたあなたが好き。
27.その日、帰りに家まで送ってくれたあなたが自転車をとてもゆっくり押して歩いてくれた。その優しさでまた泣きそうになるわたしに「もっとゆっくり歩いていいよ、その方が長く歩けるし」と言ったあなたが好き。
28.ばいばいをした後、すぐによろしくメールをくれたあなたが好き。
29.それからは、毎日が好き。
30.遅刻ばかりだったあなたが、わたしの家の前まで迎えに来てくれる時は一回も遅れない。ありがとうを言うと、あくびをしながら「なんで?」と返すあなたが好き。
31.「いつかエドがフライゴンになったら、おまえのこと一番に乗せてやるから」と、芝生でじゃれ合っているエドとパウをのんびり眺めながら言ってくれたあなたが好き。
32.あなたは松葉杖を脇に抱えてわたしを自転車の後ろに乗せてくれた。けどバランスを崩してわたしが落っこちた。ちょっと悔しかったけど、あの時少しだけ感じたあなたの背中が好き。
33.嫌いだった雨の日も、あなたと相々傘ができる日だから好き。
34.嫌いだった勉強も、あなたが教えてくれるから好き。
35.もともと好きだったカラオケは、あなたと行くから少し恥ずかしいけど、やっぱり好き。
36.あなたが食べてくれると思うと、早起きしてお弁当を作るのも好き。
37.内緒でトレーナーズスクールに通い、エドを鍛えていたあなたが好き。
38.突然遊べなくなった日はすごく残念だったけど、決まってその日の夜に電話をくれるあなたが好き。
39.電話を切る時に、恥ずかしそうに「好きだよ」って言ってくれるあなたが好き。
40.気持ちを言葉にしてくれるあなたが好き。
41.そして、お別れをなかなか切り出せなかったあなたは――ううん、変わらず好き。
42.遠い地方に引っ越さなければならなくなったあなたは、一週間前になってそのことを告げた――好き。
43.お父さんの仕事の都合で――好き。
44.どうすればいいのかな、おれ――好き。
45.大人じゃないから、ついて来いなんて言えないし――好き。
46.ごめん――好き。
47.お別れの日、あなたはフライゴンになったエドをわたしに見せた。「約束、したろ?」「――うん」「おれも一緒に乗っていい?」「乗って」――好き。
48.あなたの背中であなたの匂いを感じたのは自転車の二人乗りに挑戦して失敗した時以来だった。ジェットコースターみたいにふわりと身体が浮いて、地面がみるみる離れていった。わたしはあなたの背中に力いっぱいしがみついた――好き。
49.「おれ絶対エドに乗ってまた帰ってくるから――迎えに来るから!」あなたは震える声でそう言った――好き。
50.待ってる。ずっと――大好き。
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甘ったるくて自分でも最後まで読めない…でも吐き出した【好き】。
そして、B面は正反対ですw
【なにしてもいいのよ】