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  [No.1311] 本題:批評 投稿者:渡邉健太   《URL》   投稿日:2011/06/12(Sun) 02:21:57   40clap [■この記事に拍手する] [Tweet]
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昨日は酔っぱらっていたのもあって、なんかお目汚しをしまして。
でも本当のお目汚しはこれからだから(笑)。

文芸には二種類の文章があって、それは作品と評論。
どんな文芸誌を見ても掲載作の評論や、書評なんかが載っている。
文芸に限らず、絵画や音楽でもそうだ。

なぜ作家は、わざわざ他人の作品に難癖付けるのか。

作品が書けるだけでは片手落ちだからだ。
自身がどんな作品を読み、影響を受け、その作風に至ったのか。
そして同時代の作家たちの中でどういう立ち位置なのか、どういう影響力を持っているのか。
その作家の評価をするのは他者だが、その材料として評論が作品とで両輪になる。

古い画家の研究はどうやって為されているか。
よく誰かに当てた「手紙」、「書簡」が発見されたというニュースを見る。
それによってその画家がどういう意図を持って、その時期の作品に取り組んでいたのかが分かるのだ。
批評をしない、論争をしない作家は、歴史に残らない。
どんなに優れた作品が残っていても、その画家の名前は一向に広まらない。

「新しい資料が見つかって、評価が見直される」というのはそういうことだ。
(「なんでも鑑定団」なんかで耳にしたことがあるだろう。)

そんな訳で、批評。
作品と同じく、そこにはいい評論やよくない評論がある。

ポケストの作品には評が付くルールだが、批評に評は付かない。
そうすると審査員は自分の批評力を向上させるチャンスがない。
それが残念だなと思ったものだから、ここで誰かが乗っかってくれたらと思う。

渡邉健太による批評記事について、ご意見ご感想ご批評をいただきたいのです。
「この審査員、偉そうなことばっか言いやがって!」と日ごろの鬱憤を晴らしていただきたい(笑)。

自作/他作問わず、私の批評記事について良/不良、気が付いたことをコメントください。
どうしても人目に触れる形でコメントをすることがはばかられる方は、メールでも構いません。
(なるべく掲示板に残した方が、ご自身の批評力向上のためにもいいかとは思います。)

よろしくお願いします。

渡邉健太
uuonderground@gmail.com


  [No.1312] Re: 本題:批評 投稿者:クロトカゲ   投稿日:2011/06/12(Sun) 04:04:12   36clap [■この記事に拍手する] [Tweet]
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コンテストに作品を出しておらず、こちらの投稿も少ないの日陰投稿者ですが、批評について思ったことを書いてみます。


批評を読んでいて感じるのは、純文学が好きなんだなぁということです。
今まで投稿された作品もかなり純文学でした。「何度目かの森」は、審査の方はライトノベルとして読まれて評価されていたように感じます。当時は私も同様の読み方をして評価しました。純文学を意識してと言われて読んでいれば、また少し違ったと結果になるかもと思います。(ご自身による表現の解説は過去ログで消えてしまったので、記憶違いだったらすみません)

そのような、嗜好による評価のズレは起こりうるのかなと思います。第2回コンテストの「キミノワスレモノ」の点数の差が顕著なのはそういう部分もあるのかと思います。それが悪いという意味ではありません。念のため。
マサポケではライトノベルに近い文章や表現を求めたり目指さしていると感じる作品も多くあり、その中で、ライトノベル的記号やお決まりを、文学表現と照らし合わせてばっさり切っていた部分もわずかにあった気もします。(具体的な部分が見つからず、提示することができません申し訳ないです)

逆に、文学的表現をメインに置いた作品の批評はかなり正確で強いのではないかと感じます。
全体的には比喩や表現などの細かな点を指摘されていますし。信頼に値する、文章の読み込みに裏打ちされた批評だと感じました。細かい部分も掘り下げてくれる批評だと思います。


また、「偉そうなことを」という心配をされているのかもしれませんが、全く問題ないと思いますよー。
言うに足る作品の読み込みも、知識や技術もお持ちのように思えますし。あと、審査員はこれぐらい言い切っても気持ちいいと思います。



私自身、昔「お前の文章批評のやり方は間違ってる」と面と向かって言われた経験があるので批評技術は未熟で尻込みするほどなのですが、渡邉健太さんの試みを応援する意味を込めて、わからない人間なりに思ったことを書かせていただきました。具体的な指摘をあげられず感じたことばかりですみません。


私は渡邉さんの批評好きですしどんどんやって欲しいです。(コンテストに一度も応募していない身で恐縮ですが)現在のスタイルの批評を貫いていただきたいと思います。


  [No.1313] Re: 本題:批評 投稿者:あつあつおでん   投稿日:2011/06/12(Sun) 07:20:40   50clap [■この記事に拍手する] [Tweet]
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おはようございます。先日はコンテストの批評ありがとうございます。

批評についてですが、私に限って言えば「なんで俺の頭の中のこと知ってるのwww」といった感じでした。指摘された通り、私は今回のコンテストで「面白さと少しばかりの皮肉」を目指していました。内容自体は陳腐なものでしたから酷評を予想していたのですが、あら不思議。

私「私の狙いが読み取られている……だと?」

といった感じでびっくり仰天。こうも的確に指摘されると、私が何に影響を受けているかばれるのではないかと思ってしまいます。

まあそういうわけで、批評には何ら問題ないと思います。これからも機会があればまた批評よろしくお願いします。


  [No.1317] 御礼 投稿者:渡邉健太   《URL》   投稿日:2011/06/13(Mon) 02:55:09   44clap [■この記事に拍手する] [Tweet]
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コメントいただいてありがとうございます。

>クロトカゲさん
そうですね、影響を受けているのは純文学だと思います。
でもたくさん読んでいる訳でもなくて、ほとんど村上春樹かトルストイくらいのもんです。
ライトノベルっていうと、中学〜高校生のころに『ロードス島戦記』を読んだくらいで。
まだラノベなんていう言葉が広まる前のことですが(笑)。

そういう意味では、ラノベのお約束や記号を見つけることはできなくて申し訳ないですね。
表現にはそういった作者と読者の共通体験みたいなものが大きく影響するので。
(例えばキャッチーな詞なんかは、固有名詞が上手く使ってあったりします。)
まあ、もともとがポケモンの二次創作なので、すでに共通体験に乗っかってはいますが。

純文学にせよライトノベルにせよ、いいテキストかそうでないかは同じなので、
その点は目を見開いて粗探ししています(笑)。
散文でも韻文でも、口に出してみるとテンポの悪さが露骨に表れるので、
特に助詞の選び方だとか、そういう細かい部分に注意がいきますね。
なにぶん、歌人なものですから。
たぶん俳句や和歌をやってる人が、いちばん助詞にうるさいと思います(笑)。

「キミノワスレモノ」なんかは純文学とかラノベとか言う前に、文章はダメだと思います。
でもまた別なんですが、神話だとか、古い宗教書の逸話集なんかに似てるなと思ったんですね。
それらは意図してではなく、長い年月でテキストが損なわれてしまって言葉足らずになるのですが、
この作品はそういった雰囲気が出ていて、また翻訳文学的で面白いなと思ったのです。

私は仕事でイベントディレクターをしているので、いろんな表現家を実際に観ています。
そうした経験から、ジャンルという垣根が限りなく低い読み手であると思います。

箇条書きみたいな返信ですみません。
これはいい文体じゃないね(笑)。

なんかヨイショしてもらっちゃってすいません。
励みにがんばります。

>あつあつおでんさん
投稿おつかれさまでした。

なんというか、寄席の「イロモノ」だなと。
「イロモノ」として出演する人は、それを自覚して演じているんですよね。
文章がとても良質だったものだから、ああ、この人は分かってやってるんだなと。
自分をコントロールしてこれを書いてるんだなと思ったんです。

注目を集めるのに、飛び道具的なものって有効ですからね。
バンドのコンテストで、なんかお客さん煽ってステージに上げちゃうとか、
どかーんと他のバンドにできないステージングを見せると印象に残りますから。

そしてそういうバンドは、決してグランプリを取ることもできないのですが(笑)。

大人な作者が垣間見られて、とても面白かったです。
作品を通して作者と対峙できるというのは、優れた作品の証拠ですから、
これからもひとつ筋を通したスタイルで取り組んでください。

あれ、自分が批評してもらってたはずなのにな(笑)。
今後とも、よろしくお願いします。