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  [No.1386] 一本300円 投稿者:銀波オルカ   投稿日:2011/07/03(Sun) 18:18:57   71clap [■この記事に拍手する] [Tweet]
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高いビルの隙間から、曇天の空が見える。
主の腰から見上げていると、俺が入っているボールの表面に、ぽつり、と水滴が当たった。

「…雨?」

とたんに主が駆け出し…
『がんっ』
俺はボールの壁にぶつかった…。
 
『ごんっ』
(へぶっ)
どうやら隣のシュバルゴ、ナイトもぶつかったらしい。
 
『びたんっ』
(きゃっ!?)
あ、今のはゾロアークのティラだな。
 
主の腰が振動するたび、ボールも激しく揺れる。上下左右に揺れ動くボールの中で、俺たち手持ち六匹は自分の体を守るのに必死だった。
(十字ボタン操作荒いんじゃああぁ!!)
ボールの中だから主に聞こえるはずも無いが、一声吠えてみる。
 
土砂降りになる寸是で間一髪、主はポケモンセンターに駆け込んだ。そのままソファーに疲れて座り込む。
一方、振動地獄から開放されたボールの中では、それこそ六匹の苦情が雨のように降り注いでいた…。

(頭打ったんだけど…)
そう言うのはレッセ。コジョンドで、身のこなしも軽い彼女が頭を打つ位だから、相当な揺れだったのだろう。

(マスター、人にぶつかってましたよね…)
(ここヒウンシティだからかなり迷惑だったと思うんだけど。)
ドレディアのサワンとウルガモスのナスカ。この二人、怒らせると辛口である。

(リーダー、大丈夫だったの?)
(…少し背中を打った。)
(めずらしいわね。リーダーってああいう揺れには一番慣れてるんじゃない?ミジュマルの頃からの付き合いだし。)

流石ナスカ、鋭い。俺があの揺れに対応できなかったのは、考え事をしていたからだ。
俺はダイケンキのシェノン。

(…その顔は、思い出を懐かしんでたって顔ね。)
(どうやったらそこまで俺の気持ちが分かるんだよ。)

ウルガモスであるナスカは、無表情、というか表情が顔に出ない。
ハッキリ言って無表情で自分の感情を読まれると、とても恐ろしいのだが。

(ま、どんな事かまでは干渉しないけど。)
(…頼むからそこまでにしてくれ。)
(リーダーの思い出かぁ、きっと初めてここに来たときのことだよね。)
(ティラまで何なんだよ。)
(だって、リーダーその時フタチマルだったわけでしょ?今よりずっと可愛かったのかな〜って。)
(こら。)

女って本当怖い。こういう話になるとどうしてそこまで敏感になるのか…。分からない…。
ナイトも、少し理解の出来ない様子で何も言わずにこちらを見ている…。正直目線が痛い。

(ヒウンシティっていうと、やっぱアイスとかの??)

そしてなぜこうも推測が当たっているのか。アイスではないが。


ビルの間の空を見ていると、進化したてだった頃の自分も、こう空を見ていたな、と思い出す。

そして、自動販売機の前に立つ主。進化した祝いに買ってくれた『サイコソーダ』。

確かスカイアローブリッジで、遠い入道雲を見ながら飲んだはずだ。

このメンバーの中で知っているものはいない。恥ずかしいが、一つ大切に取っておいた思い出だ。

当たってもう一本出てきて、喜んだりもしたっけか。

そろそろ夏だな、と思っていたら、モンスターボールの振動地獄が来たのだった。
今度、主に頼んで、またスカイアローブリッジの上で飲もうか。

主が外に出ると、さっきの土砂降り嘘のように午後の金色の陽が降り注いでいた。
ビルの表面の赤い文字の広告が目に映る。

『しゅわしゅわはじけるサイコソーダ!お手持ちのポケモンちゃんといかがですか?』


というわけで、俺の好物はサイコソーダなのだ。



お題:雨

書いてみましたあぁ初小説です。うん、いろんな意味でやばい。やばすぎる。素人ですのでお許し下さい。
オルカ は 深海の 奥底に ひきこもって しまった…。イケズキさんごめんなさいティラの出番がっ

【描いてもいいのよ】【書いてもいいのよ】
【批評は超緩めにお願いします】


  [No.1411] 【書いてみた】 投稿者:キトラ   投稿日:2011/07/05(Tue) 19:14:37   42clap [■この記事に拍手する] [Tweet]
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 ポン、と弾ける音がして、豪快な泡が出る。サイコソーダの音がした。
 世間では、これが好物というポケモンがいるらしい。信じられない。俺の主人のツグミも好きらしい。
 
 俺が気に入らないのは二つ。1つとても飲みにくい。口に入れるとぱちぱちと痛む。2つ、最初に飲んだとき、思わず吹き出したのだが、その時に全身べとべとになってしまった。

 ツグミがサイコソーダを飲んでいる時に、俺はおいしい水を飲んでいた。もう夏も終わり。けれど熱気は収まることを知らず、俺の黒い毛並みを暑くする。木陰で涼みながら飲んでいたら、トレーナーにくっついてるダイケンキが、それをねだっていた。
 あんなのが飲めるなんて、やはり水タイプなのだろう。口の中に電気を通されたような刺激が俺は無理。
 買ってもらえたダイケンキは、喜んでトレーナーの後をくっついて行ってしまった。冷えてないとまずいんじゃないか?けれどトレーナーの顔は、お気に入りの場所をみつけたような、そんな感じだった。ツグミがこういった木陰を好むように、そのトレーナーも思い出の場所があるのだろう。
 俺はこうやって、ツグミの側で冷えたおいしい水を飲みながら、次のバトルの作戦を立てている時が、一番好きだ。


ーーーーーーー
夏休みといえば読書感想文です。
なので、感想を書こうと思えば思うほど、書いてみたに近いので、【書いてみました】

ツグミ=トレーナー、12才女子
俺=ゾロア雄


  [No.1460] ヤグルマの森にて、休憩中。 投稿者:銀波オルカ   投稿日:2011/07/06(Wed) 17:24:08   43clap [■この記事に拍手する] [Tweet]
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森の入り口に何か気配を感じて、レッセは木に寄りかかっていた身を起こした。
小さな子供の人影が、日なたから森の木陰に入るに連れて黒い狐の姿に変わっていく。レッセはそれを見てから、その狐に話しかけた。

(おつかいごくろうさん。おかえり、ティラ。)

ティラと呼ばれたそのゾロアークは持っていた手提げ鞄を地面に置いた。と、

(お〜そ〜い〜ぞ〜ティ〜ラ〜〜)

レッセの目の前で木の下に寝そべっていたペンドラー、ファルが文句を言う。その巨体の割に、今の彼に迫力を微塵も感じないのは、きっと
彼が暑さにこたえてバテているからであろう。隣に座っているナイトとカゲマル――シュバルゴとアギルダーからも、なんとなく活力を感じない。

(うるさいわねぇ。私なんかが全速力で走ってきたら、せっかくのサイコソーダが振られて振られて蓋を開けた瞬間爆発よ?)

炭酸飲料を走って持ってくると、飲むときにベタベタにされるのはもはやお約束である。

(今ここで私がシェイクしてあげてもいいけど。)
(はいはいありがとうござんしたおことわりします。)

しかしこのペンドラー、子持ちの父親とは本当に思い難い。

(ボールの中でシェイクされるのも炭酸飲料シェイクされるのもおことわりだー。)
(早く飲みたいのでござるが。)

虫タイプの三匹、炭酸飲料ではないが暑さで気を抜かれている。
まあそう焦らずに、と言いながらレッセが手提げ鞄の中をまさぐる。ふと、彼女は不思議そうな顔になった。

(あれ?全部で五本のはずなのに一本多いわよ?)

確かに鞄には六本のサイコサーダが入っている。

(ああそれね、駄菓子屋のおばさんがオマケしてくれたのよ。近くに駄菓子屋があって助かったわ。)

ティラの話すところによると、ティラはいつも買い物などに行くときは、幼い子供に化けるのだそうだ。そして、店の人に買うものの書かれたメモと代金を渡す。喋れなくても成り立つ行為だ。

(一人でおつかいえらいわね、って入れてくれたの。)

小さな子供に化けたのはただ単に喋らなくても大人より自然なためか、あるいは…
まあ一つ言える事実は、自動販売機ではめったにオマケなど出てこないということだろう。
そこを突っ込める者は今はいなかった。ちなみに、

(…一本残ったの、どうする?)

レッセのこの問いかけは、

(後でリーダーにでもやっとくか。)

ナイトの一言で全てがまとまったのであった。

(それではさっそく。いただきまーす。)

プシ、というよく冷えた感じのいい音がした。

(うまいでござるな。)
(生き返るうぅー。)

夏の一番暑い昼過ぎに飲むサイコソーダは格別だ。特に甘党のレッセとカゲマルは一気に飲み干してしまった。

(そういえば気になってたんだが)

ファルがサイコソーダを飲みながらティラにたずねる。

(お前代金ってどうしてるんだ?)
(…それも幻影よ。)

一瞬、沈黙が広がり――

(ええええええっ!?)
(ちょ、おまえそれ泥棒じゃねぇか!!)
(嘘に決まってるでしょ…。私、よく主人からおつかい頼まれるから、手提げの中にサイフとメモとペン常備してるの。)

ティラのこの言葉に、一同は胸をなでおろしたのであった。しかし人間のようなゾロアークである。

(じゃあファル、こっちからも聞くけど)
(?)
(アンタとナイトってどうやってソーダの栓開けてんのよ?)
(…気にしたら負けだ。)


ある夏の日の午後、ヤグルマの森は少し賑やかだった。


――某主人公宅――

(ふぁっくし!)
「あれ、シェノンも私の風邪うつった?」

ティラたちの主人は夏風邪で寝ていたのであった。

「みんなで遊びに行かせちゃったけど、楽しくやってるかなぁ…ゲホッゲホッ!!」
(俺だけ主の看病とは…)

シェノンがティラたちにその後、サイコソーダをもらうとは、主とシェノンはまだ知らない。




前回出番の無かった彼ら、少なかった彼らをば。

?「あら?出番が少なかった?」
?「オルカ、何か忘れてませんか?」

花びらと炎の舞、カンベンね!だって君らのリア充っぷりをどう出したらいいのかオルカ分かんなくt(ry
機会があったらまた…あ、やめてやめてやめt(ry


【描いてもいいのよ】【書いてもいいのよ】


  [No.1473] 【百字】 一本350円 投稿者:レイニー   投稿日:2011/07/06(Wed) 20:56:18   51clap [■この記事に拍手する] [Tweet]
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 プルタブを開く音に気づき、僕は彼を期待して見上げた。そんな僕に彼が飲ませてくれたのは、僕の大好物。舌の上に踊る甘い果実とミルクの味。喉を通りぬける冷たさ。

 体力は80だけ回復したが、心の体力は満タンだ。

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触発されてミックスオレで書いてみました。
ミックスオレは大阪のミックスジュースのイメージですが、以前実際に発売されたときいちごオレでショックを受けた記憶が。

【何をしてもいいのよ】