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  [No.262] 歪(イラストのみ) 投稿者:える   投稿日:2010/07/11(Sun) 00:32:42   78clap [■この記事に拍手する] [Tweet]
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歪(イラストのみ) (画像サイズ: 1920×1680 298kB)

おまえはだれにもわたさない

おまえだけは わたさない

タグ:書いてもいいのよ 批評していいのよ


  [No.282] 書いてみました 投稿者:こはる   投稿日:2010/07/15(Thu) 18:26:43   72clap [■この記事に拍手する] [Tweet]
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わたしは、おまえに捕らえられた。その白く輝く命にからめとられた。
わたしは、月光すらかすむおまえの虜だ。

わたしはおまえを捕らえる。
白の毛も、蒼い炎も、おまえの命も。
おまえはわたしを捕らえる。
金の毛も、紅い炎も、わたしの命も。
そうやって、わたしとおまえは捕らえあう。歪んだ籠のなかに捕らえあう。

おまえはだれにもわたさない。おまえだけはわたさない。
だれにも、わたさない。だれにも、わたされやしない。

-----------------------
図々しくも書かせていただきました。
素適な絵に文章力が途中脱落……ごめんなさい!


  [No.620] 「あかいいと」 −詠んでみた− 投稿者:桜桃子(サトチ)   投稿日:2010/09/09(Thu) 19:32:40   41clap [■この記事に拍手する] [Tweet]
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十重二十重恋に狂ひて汝を縛る我が魂の緒は紅蓮に燃えつ


魂の緒の紅蓮の縄に結ばれつ共に奈落の闇へ落ちなむ



歌意:
・幾重にもあなたを縛る私の魂の緒は、恋に狂うあまり紅蓮の炎をあげて燃え盛っていることだ。
・たとえ奈落の闇へでも共に落ちましょう。赤い糸ならぬ燃える魂の緒という頑丈な縄で互いに繋がれたあなたとわたしですなのから。

注「魂の緒」:肉体と霊魂、または本体と離脱した霊体などをつなぐと言われる紐のようなもの。

・・・とか、字数数えていろいろと解説つけたりも無粋なんで、短歌俳句はOKに戻しませんかー(^^;)>鳩さん


  [No.1741] 【再稿】 数十年と千年過ぎ去りても――。 投稿者:巳佑   投稿日:2011/08/12(Fri) 03:25:20   77clap [■この記事に拍手する] [Tweet]
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 ある昔のことでした。
 とある場所に小さな王国があり、そこには仲つまじい、王様と妃様がいらっしゃいました。
 その王様と妃様の愛が示されるように、王国は平和に包まれていましたが、
 それは何時までも続くほど、甘いものではありませんでした。
 王様と妃様は年を老いていき、息子や娘たちが王位継承の為に様々な策略を張り巡らしあいます。
 アリアドスの巣のようにまとわりつく、その重い感覚が王様と妃様は大嫌いでした。
 ついにその居心地の悪さに限界を覚えた王様と妃様は王国を飛び出し、小さな森の中に消えました。



 その森の中には丸太で作られた小さな小屋がただずんでおり、
 誰も住んでいないことを確認した王様と妃様はそこで暮らし始めます。
 静かで穏やかな日々は王様と妃様に幸せをもたらしましたが、それも長くは続きませんでした。
 時が重なっていく度に王様と妃様は年をとっていき、やがて老衰していき、二人そろって床に伏せる日も珍しくありませんでした。
「なぁ……我らは死んだらどうなってしまうのか、分かるか?」
「うむ……分からんのう……ただ」
「ただ?」
「なにがあるのか、分からなくて、怖いというのはあるのじゃ。それと」
「それと?」
「お主と一緒にいれるかさえも分からないというのが、一番、怖いのう」
「……確かにな」
 やがて訪れる死を王様と妃様は恐れていました。
 もっと、一緒に生きていたい。
 もっと、もっと、この世界で二人一緒に愛しあいたい。
 日を重ねるごとに、そのような気持ちが強くなっていました。


 ある日のことでした。
 王様が目を覚ますと、体の異変を覚えます。
 やけに体が軽い、昨日まであんなに重かったはずなのに、といった具合にです。
「目が覚めたかのう、お主。驚いたじゃろう? 妾も最初は驚いたが、意外とこの体に馴染んでおってな、まるで最初っから、この姿だったような気がしてもおかしくないぐらいじゃ」
 王様の目に映ったのは妃様の声と、白銀の九つの尾を揺らしている狐――キュウコンでした。
 王様はすぐさま外に飛び出て、近くにある川までいき、水面を覗きこむと、
 狐の顔と立派な金色のたてがみに長い耳がありました。
 そして自分の九つの尾に気付くのも時間はかかりませんでした。
「お主もキュウコンになって、妾も驚いたぞい」
 後から追ってきた白銀のキュウコン――妃様が声をかけてきました。
 その声音はやけに明るいものでした。
「なんだ……やけに楽しそうだな? いきなり、このような姿になって、少しは――」
「何を言うておる、お主。お主も妾たちがなったポケモンのことは知っておろう?」
「キュウコン、だが、それがなんだ?」
「まったく、勉強不足じゃのう。キュウコンは千年生きる獣と書物には書かれておったんじゃぞ?」
「せん、ねん……?」
 その数に赤色に生まれ変わった目を丸くしている王様の顔に妃様の顔が近づきます。
「なんじゃ、嬉しくないのか? あと、千年もお主とこの世界で一緒にいれるのじゃぞ? もちっと、喜ばんかい」
 日に照らされた白銀の妃様の笑顔と言葉に王様はやれやれといった顔つきになりました。
「まったく……お前さんのその前向きさにはいつも敵わん」
 そう言いながらも、王様の顔は悪くないといったような感じでした。
「さて、善は急げと言うしのう! 折角じゃから、色々なところに旅してみたいのう♪」
「やれやれ……だが、これでまたお前と一緒に――」
「この世界で愛しあえるのう」
 不意打ちの白銀の口づけ。
「それは、我に言わせてくれ!」
 金色のキュウコンと白銀のキュウコンは走り出しました。



 愛しあって百年。
 食べたことのない赤いトゲトゲの木の実を食べて顔を真っ赤にしたお主の顔を忘れぬ。

 愛しあって百年。
 海の中を平然と泳ぎまわるお前を見て、我のあごが外れそうになったことは鮮明に覚えておる。

 愛しあって百年。
 お互いに毛づくろいしあって感じた温もりは、いつまでも忘れない。

 愛しあって百年。
 満月に向かって吼えた(ほえた)お主の姿はかっこよかったぞい。

 愛しあって百年。
 お前の寝顔は何度見ても飽きることはなかった。

 愛しあって百年。
 人間だったときの頃のように、金と銀を重ねあう、熱くて、そして温かい夜を過ごした日もあった。

 愛しあって百年。
 仲違いをしたとき、
 お主が仲直りの証に、妾の大好きな花を持ってきてくれて……嬉しかったのう。

 愛しあって百年。
 お前の変わらぬ正義感の強さを我はいつまでも誇りに思う。

 愛しあって百年。
 世界の隅々まで金色と白銀の足跡を残してきた。


 更に愛しあって百年――。



 金色の王様と白銀の妃様はとある廃墟に入り込みました。
 ところどころ、ガレキの山がただずんでおり、足元に気をつけながら、奥にあるボロをまとった建物の中に入りました。
 建物の中は屋根が点々と抜けており、
 そこから入り込んでくる長細い光が奥に続く道を照らしていました。
 そのまま続いていくと、やがて一つの広い空間に出ました。
 金色のふさがついた赤いじゅうたんがボロをまといながら王様と妃様を出向かいます。
「……もう、こんなになってしまったとはのう、あやつらは一体、何をしてきたのだろうかのう」
「噂には聞いていたが、これが、この国の顛末(てんまつ)といったところか……」
 王様と妃様は呟きながら、辺りを懐かしむように見渡しました。
 王様と妃様が入り込んだ廃墟は、昔、王様と妃様が住んでいた、あの小さな王国でした。
 王様と妃様が王国を出たときから、王位継承を巡る内乱が激しくなり、
 なんとかその件が片付いた矢先、今度は異民族との戦が連続的に起こり、最終的に、この王国は滅びてしまったといわれてます。
 立派な二つの王座は跡形もなく消え、
 悠然と立っていた白いオブジェたちの体は砕けても、なんとか立っているといった感じでありました。
 王様と妃様は数段の階段を登り、影をなくした、二つの王座があった場所につくと、その場で座りました。
「あっという間に千年か……」
「不思議よのう、数を数えていたわけではないのにな」
「体の方が覚えていたのかもしれんな」
「むふ、そうじゃな」
 姿がキュウコンに変わって早千年。
 王様と妃様に本当の寿命が迫っていました。
「さて……今度こそ、我らは死んでしまうのだな……」
「お主は、怖いかのう?」
「お前の方こそどうなんだ?」
「まぁ、怖い部分も、もちろんあるのじゃが……」
 妃様は王様の頬に一つ、白銀の口づけをしました。
「お主とは千年以上も愛しあったのじゃ。そして、死んだ後も、ずっと愛していくんじゃ。じゃから大丈夫じゃ」
「でも…………」
「でももへちまもないわ。妾とお主のラブラブに神様も手を触れることはできんじゃろう。触れたら大やけどしてしまうからのう」
 こんなときまで、前向きにそんなことを言える妃様に王様はやれやれという顔になりました。
 しかし、その顔は――。
「まったく、千年の内にお前の前向きさは、無敵の武器になってしまったな」
「まぁ、お主がいてくれなければ、真の無敵とは言えんがのう」
「どの顔でそういう?」
「ん? 妾の可愛い顔に決まってあろう」
 妃様の優しい微笑みにつられて、王様も微笑みました。
 思い返せば、求婚の告白も妃様に先を越されており、
 そのおてんばで、だけどその背中はどんな者をも奮い立たせる妃様が王様は大好きでした。
 しかし、このまま、妃様に先を越されては男として恥かもしれないと思った王様は妃様に一つ提案します。
「なぁ、お前、尻尾に大きな桃色のリボンを持っていただろう? それを出してくれぬか?」
 妃様は言われたとおり、九つの尾の中から大きな桃色のリボンを取り出しました。
 昔、旅の途中、人助けをしたときにもらったモノです。
 「どうするつもりなのじゃ?」
 「こうするんだよ」
 王様はそう言うと、その大きな桃色のリボンを自分の体と妃様の体に巻きつけていきます。
 胴体はもちろんのこと、尻尾までも絡めて、簡単には外せない、複雑な結びをしました。
 王様と妃様の体は密着状態になりました。
「お主も、考えるのう」
「やはり、心配だからな……だが、こうすれば離れぬことはないだろう」
「むふ、相変わらずな心配性よのう、お主は……じゃが」
 妃様が王様の鼻を一舐めしました。
「お主の、そういうところも、妾は大好きじゃ」
「我は、お前のその強気なところも大好きだ」
 王様が妃様の鼻を一舐めし、
 妃様がなにやら思いついた顔を浮かべます。

「なぁ、主よ。死というものに見せ付けてやらんか?」
「なにをだ?」
「決して離れぬ、妾とお主の愛を」




 白銀が一つ、金色に口づけを。
 金色が一つ、白銀に口づけを。

 そこから鳴り続く口づけの音色は、
 王様と妃様が描いてきた一つの物語の終焉。

 そこから鳴り続く口づけの音色は、
 王様と妃様がこれから描き始める一つの物語の序章。

 決して変わらぬ、とこしえの愛。





【書いてみました】

 一応、この漢字は、と思ったものの読み方を。

 妾:わらわ
 終焉:しゅうえん

 遅いよ!! と言われそうですが、気が付けばイラストからもらった刺激が手を勝手に動かしていました。
 最初、えるさんのイラストを見て、「タグもついているし書いてみたい!」と思っていたのですが、中々、思いつかず。
 しかし、改めて、えるさんのイラストを見て、「あれ……そういえば、ここって、どこかのお城とかかな……?」と思った途端、
 今回の物語を思いつきました。
 えるさんのタイトルやイラストにちゃんと沿っているかなぁ……と内心ドキドキしながら、
 書いてみましたが、いかがだったでしょうか?(汗)

 改めて、遅いよって感じでごめんなさい。

 そして、えるさん、素敵なイラストと『書いてもいいのよ』おいしくいただきました。

 ありがとうございました!


 追記:2011年8月12日のチャットにて、
    イケズキさんからのラブコールを受けまして、再投稿させてもらいました。
    イケズキさん、ラブコールありがとうございます!


 
 それでは失礼しました!


【狐の恋で、もふもふ♪】


  [No.1743] Re: 【再稿】 数十年と千年過ぎ去りても――。 投稿者:イケズキ   投稿日:2011/08/12(Fri) 17:54:25   31clap [■この記事に拍手する] [Tweet]
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再投稿に歓喜してます、イケズキです。

以前、この作品を読ませていただいた時から、深い内容とイラストとのリンクに感動してました。
イラストの金銀キュウコンの様子や、その下に加えられたコメントから、このようなストーリーを作られる巳佑さんに感服です。

年老いてから始まる愛の旅といったところでしょうか。王国を飛び出し、ただ二人で森の小屋で暮らし始め、突然キュウコンに変身。変化に驚く王様と、無邪気に喜ぶ妃様。
良いカップルだわぁ。


>  愛しあって百年。
>  食べたことのない赤いトゲトゲの木の実を食べて顔を真っ赤にしたお主の顔を忘れぬ。
>
>  愛しあって百年。
>  海の中を平然と泳ぎまわるお前を見て、我のあごが外れそうになったことは鮮明に覚えておる。
>
>  愛しあって百年。
>  お互いに毛づくろいしあって感じた温もりは、いつまでも忘れない。
>
>  愛しあって百年。
>  満月に向かって吼えた(ほえた)お主の姿はかっこよかったぞい。
>
>  愛しあって百年。
>  お前の寝顔は何度見ても飽きることはなかった。
>
>  愛しあって百年。
>  人間だったときの頃のように、金と銀を重ねあう、熱くて、そして温かい夜を過ごした日もあった。
>
>  愛しあって百年。
>  仲違いをしたとき、
>  お主が仲直りの証に、妾の大好きな花を持ってきてくれて……嬉しかったのう。
>
>  愛しあって百年。
>  お前の変わらぬ正義感の強さを我はいつまでも誇りに思う。
>
>  愛しあって百年。
>  世界の隅々まで金色と白銀の足跡を残してきた。

二匹(人?)の足跡がまっすぐ伝わってきます。互いが互いを思う数百年、いいなぁ! うらやましいほど愛が深いです……!


>  王様はそう言うと、その大きな桃色のリボンを自分の体と妃様の体に巻きつけていきます。
>  胴体はもちろんのこと、尻尾までも絡めて、簡単には外せない、複雑な結びをしました。
>  王様と妃様の体は密着状態になりました。
> 「お主も、考えるのう」
> 「やはり、心配だからな……だが、こうすれば離れぬことはないだろう」
> 「むふ、相変わらずな心配性よのう、お主は……じゃが」
>  妃様が王様の鼻を一舐めしました。
> 「お主の、そういうところも、妾は大好きじゃ」
> 「我は、お前のその強気なところも大好きだ」
>  王様が妃様の鼻を一舐めし、
>  妃様がなにやら思いついた顔を浮かべます。
>
> 「なぁ、主よ。死というものに見せ付けてやらんか?」
> 「なにをだ?」
> 「決して離れぬ、妾とお主の愛を」
>
>
>
>
>  白銀が一つ、金色に口づけを。
>  金色が一つ、白銀に口づけを。
>
>  そこから鳴り続く口づけの音色は、
>  王様と妃様が描いてきた一つの物語の終焉。
>
>  そこから鳴り続く口づけの音色は、
>  王様と妃様がこれから描き始める一つの物語の序章。
>
>  決して変わらぬ、とこしえの愛。

素晴らしい描写だと思います。イラストの様子と見事に合っていて、感動しました。



>  追記:2011年8月12日のチャットにて、
>     イケズキさんからのラブコールを受けまして、再投稿させてもらいました。
>     イケズキさん、ラブコールありがとうございます!

こちらこそ、再投稿とても嬉しかったです。ありがとうございました!


> 【狐の恋で、もふもふ♪】

あの二匹のもふもふに飛び込んだら、大やけどしそうだぜ……w