その昔、ポケモンと人は同じだったという。
しかし、人とポケモンはやはり違う生き物だった。
人は知恵を持ち、ポケモンは力を持つ。
知恵を持つ人は力を持たず、大きく奔放な力を持つポケモンを恐れていた。
力を持つポケモンは知恵を持たず、弱いのに死なない人を理解できなかった。
だから、ポケモンは力を弱めることで人の安心をもらい、
人は知恵を貸すことでポケモンの信頼を得ていた。
いつしか人はポケモンへの恐怖を忘れ、
ポケモンは人の知恵と理解を当たり前と思うようになっていった。
それは平和だった。
だが、そうも行かなくなった。
あるとき、里に大きな災いが近づいてきた。
災いはあまりに大きく、人の知恵でもポケモンの力でも、きっと防ぎようが無い。
誰もがそう思っていた。
そこに、1体の大きなポケモンが現れた。
とてもとても大きく、奔放な力を持ったポケモンが、災いに立ち向かったのだ。
大きなポケモンは、襲い来る災いをたちまち押さえつけ、
ガフッ!
丸ごと一飲みにしてしまった。
災いは防がれた。
だが、人はポケモンの力を思い出してしまった。
その大きさに、再び恐れるようになってしまった。
恐れるあまり、ポケモンに武器を向けてしまった。
ポケモンは人との理解を失い、信頼を失ってしまった。
ついには人と共に生きることもやめ、人とは別の場所で生きるようになった。
そして、大きなポケモンは悔やんだ。
ただ、人と仲間を助けるためだった。それだけが別れの原因になった。
だから、罰を受けた。
時間は流れ、今となっては人もポケモンも、恐れあいながらも、共に生きている。
恐れても、理解できなくても、共に生きていたことを憶えている者がいたから。
それでも、大きなポケモンは今なお罰を受け続けている。
人にもポケモンにも知られず、恐れられず、誰にも分からないこの世の裏を、
大きなポケモンは、ただただ守り続けている。
* * *
2度目まして。MAXです。
いろいろと気に入っているプラチナの看板、ギラティナについて
語られない伝承を書いてみました。何番煎じでしょうね。
テーマのことはあまり考えず、思い浮かぶままに書き連ねましたが……よかったんでしょうか?
とりあえず、
【批評その他何でもお願いします】
以上、MAXでした。