ソウルシルバーが戻って来た。
どれだけ待ったことか。
とりあえずこれだけは言える。貸した友人は鳥頭だった。というか、自分で言っていた。
「なーR、いい加減ソウルシルバー返せよ」
「えー…… 何処にやったっけ」
「おいこら」
「いや、あるはず!探しとく!探しとくから!」
この会話をしたのが金曜日である。そして月曜日。
「おいR、探したか」
「え ……あ、忘れてた」
「……」
「いや顔合わせる度に言ってくんないと。あたし鳥頭だからさ」
「開き直んな!ってか鳥頭なら何でテストで八十とか平気で取れるんだよこのタコ!」
その記憶容量少し分けて欲しい。真剣に思う。ちなみにこの前出した友人Kは一学期の倫理のテストで百点を取っていた。
『どうやったらそんなに取れるんだよ。確か一夜漬けとか言ってなかったっけ』と言ったら、『脳みその出来が違うんじゃね?』と返してきた。ついでに側にいた別の子に『お前は勉強しなさすぎなんだよ』と言われた。
否定できないのが辛い。私の高校に入ってからの最高点は高二最後の数学基礎の積分八十六点。
このおかげで春コミと後のオフ会に行くことができた。
話を戻そう。それは、何の前触れも無しにペンケースの中に入れられた。
ティッシュにくるまれて。
「ほらよ」
「……(認識できていない)」
しばらく経って、ソフトだと分かった。ってか何でティッシュなんだよ!せめて小さい袋とかにしろよ!あと何で『○○へ(本名)』ってペンで書いてあるんだよ!つかよく書けたな!
突っ込み疲れてその日は一時限目からペンケースを枕にして寝ていた。