11月1日 天気不明。
朝、目が覚めると部屋中にかぼちゃが転がっていた。
何故に?
しかも、転がっているうちのいくつかは顔がくりぬいてある。
俗に言う、ジャックオウランタン?
ジャックオアランタンだったかもしれない。
生臭いなって思ったら、部屋のすみにくりぬいたかぼちゃの中身らしきものの
山が出来上がっていた。
かぼちゃって生臭いんだ。
・・・。
とりあえず、着替えよう。
・・・・・・・クローゼットが開かない。
よくみたら、大きめのかぼちゃがいくつも居座っていた。
クローゼットの前にはかぼちゃの行列。
ご丁寧に、魔女の帽子をかぶっていた。
あ、ひとつだけサンタクロースの帽子をかぶった奴が居る。
まぬけなかぼちゃだ。
せっかくならこのかぼちゃたちも顔をくりぬいてやればいいのに。
そう思いつつかぼちゃをどけ・・・・おもっ?!
見た目以上に重い。
くりぬかなかった理由が分かった気がする。
仕方ないので、足でけってどけた。
・・・足が痛い。
クローゼットを開けて、かぼちゃを・・・
は? かぼちゃ?
服だと思ってつかんだものは、服を(むりやり)着たかぼちゃ。
・・・服がのびてしまっている。
まあ、いいか。
「イタッ」
上から、かぼちゃが降ってきた。
ごろごろごろ〜。
「イタッいった・・・なんだこのかぼちゃ?!」
降ってきたかぼちゃを壁に向かって投げつけた。
ゴシャ・・・
かぼちゃは壁に穴を開けた!!
・・・。
やめておけばよかった。
ゴン。
最後の1個と思われるかぼちゃが降ってきた。
天罰かもしれない。
とりあえす、服は着れたのでリビングに行ってご飯を食べよう。
これだけかぼちゃがあるんだから、かぼちゃづくめにしてやろう。
・・・・いや、飾りのは食べれないかもしれない。
あ、でもさっき上から降ってきたかぼちゃは食用だったし。
・・・ドアが開かない。
なにか、重いものが向こう側に置かれているようだ。
・・・たぶん。 また、かぼちゃかもしれない。
外出用のかばんから、家の鍵を出す。
窓を開けて・・・じゃーんぷ!!
・・・カーテンからほこりの玉が現れた(かなり大量)。
空からはさんさんと太陽がふりそそいで・・・なかった。
曇り、少し小雨。
時計を見ると、気温 15度 11時35分 と表示された。
さむいうえに、朝ではなく昼だったらしい。
庭には、またかぼちゃ。
かぼちゃを蹴っ飛ばした。
痛いけど、素足よりはましだった。 スリッパはいてきて正解だったね。
そういえば、何でかぼちゃがこんなにあるんだ?
犯人は・・・思い当たる節がありすぎるが。
これだけの規模でいたずらってことは、また数が増えたのだろうか?
「あっ! おばけやしきだ!! あれ? 人がいるよ?」
「めっ、そんなことをいってはいけません。」
確実に家のことを言っているであろう親子が、前の道を通り過ぎていった。
失礼な。 家にはかぼちゃ畑だってあるんだぞ・・・あ。
かぼちゃの出所はそこか。
そちらをみると、案の定オレンジカーペットは消え去っていた。
まあ、あいつらが勝手に畑を作ったんだけど。
種と苗とスコップその他を渡しただけなんだけどな。
でも、お化け屋敷は酷い気が・・・しなかった。
たしかに、お化け屋敷かもしれない。
屋根の塗装ははげ、壁にはつた類が繁殖している。
庭は広い上に雑草だらけ。
ところどころ、植えた記憶の無い木が自生していた。
あいつら、この庭を開拓したのか。
いがいと、やるなあ・・・まて、太陽の光は天敵じゃないのか?
玄関の鍵を開けて、家に入ると、ネイティが頭のうえに乗っかった。
・・・おもいから、せめて肩にしてくれ。
そう言ったら、文句を言いつつ肩にとまりなおした。
テレパシーって便利だね。
部屋の中も、かぼちゃが居座っていた。
うちはかぼちゃやしきか。
まったく、片付けのことも考えてくれ。
というか、何でかぼちゃなんだ。
ぶつぶつ文句を言っていたら、ネイティが解説を始めた。
・・・あ。
確かに、昨日はハロウィンだったかもしれない。
・・・忘れてた。
トリック オア トリートってことか。
あめ(パーティ)をくれなかったからいたずらしてやると。
まあ、お化けが主役のお祭りはほとんど無いしね・・・
それにしても、たいしたものだ。
リビングに着いた。 ジャックオウランタンの中に、ジュペッタが居た。
冷蔵庫を空けたら、ロトムが出てきた。
カーテンを開けたら、ほこりと一緒にゴースがへやを舞った。
一緒にカゲボウズもカーテンから落ちて、宙に浮いた。
電球の変わりにランプラーが付いていた。
電球は冷蔵庫の中から出てきた。
いきなり、ゴーストに腕をつかまれた。
影の中からゲンガーが出てきた。 いつの間に入り込んだんだ。
ムウマに顔をなめられた。 少ししびれた。
壁からヨマワルが出て来た。文句を言われた。
廊下に出たら、電球がやけに豪華になってると思いきや、シャンデラだった。
電球は、電子レンジのなかにあった。
ヨノワールとサマヨールに吸い込まれそうになった。
一緒にフワンテも吸い込まれそうになっていた。
フワライドは、じっとそれを見ていた。 助けろよ!!
ユキメノコがろうかの一角を氷の世界にしていた。
ヤミラミは、壁に穴を開けていた。
ムウマージに、呪文をかけられそうになった。
・・・前より数が増えている。
自室の前には、やはり、どでかいかぼちゃが。
中身はくりぬいてあるみたいだけど、大きさが尋常じゃない。
ちらちらと青白い炎がのぞいている。
ヒトモシであろう炎は、少し暗い色をしていた。
じゃまなので、けってどかした。
けられたかぼちゃはごろごろと転がり、壁に激突した。
家が揺れた。 ・・・いい加減建て替えないと、地震とか危ないかもしれない。
あっ ヒトモシがとびだしてきた!
・・・・出すの忘れていた。
やっぱり怒っている。
ネイティがまもるを使った。
うしろに置いてあった花瓶が割れた。
・・・たたりめ。
威力は低めだけど、人間に使うような技ではない。
どこかには、十万ボルトをくらっても平気な人間も居るらしい。
だからといって、すべての人間が平気だとは思わないでほしいものだ。
そもそも、科学的に言えば・・・・・・難しいことを私に聞くな!!
・・・いつの間にか口に出ていたらしく、お化けがみんな、こっちを向いた。
そんな目で見るな。
「おい、なにやってるんだ。」
同居人が起きて来た。
「うわっ、なんだよこれ。」
そういって指したのは、かぼちゃの山。
彼曰く、彼の部屋には何も置かれていなかったとか。
これはあれか、差別というやつか?
「そういや、俺の部屋、雨漏りが酷いんですよ。」
にっこり笑ったまま、目だけが笑っていない。
つまりは、なんとかしろと・・・。
「この、ぼろ屋敷を何とかしろとは言いませんから。」
家賃も安いですしね。
そう言い残して、自分の部屋に戻っていった。
・・・お前、学生じゃなかったのか?
もう、昼なんだが・・・学校はどうした。
しかし、雨漏りか・・・
とりあえずは、二階に上がれるようにしなくては。
(現在、床板が腐っていて、二階に上がろうものなら床を突き抜けて一階に落ちる)
「おい、そこ」
指差したるは、お化けたち。
「なんか、お化け記念でも作ってやるから、改築を手伝え。」
本日、11月1日なり。
小雨の中、ぼろ屋敷(無駄にでかい)を改装中。
とりあえず、改装が終わったらその日をお化け記念(改装記念)にしようと思う。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
せっかくハロウィンなので、それっぽい話を。
書いていたらどんどん話がそれていったという・・・・
いまさらながら。
チャット会のぞきにいこうと思っていたのに・・・忘れていた。
一週間勘違いしていました。
・・・・・・後悔先に立たず。
【批評していいのよ】【書いてもいいのよ】
【描いてもいいのよ】