実家が贔屓にしている農家のおっさんから食料が届いた。正直最近ろくに米粒も食っていなかったので感謝。
パプリカが早く開けろとせっつくので開けた。イモ類ゴロゴロ。米はなかった。パプリカは入っていた。残念。
芋以外に何か入っていないのかの掻き回すと手紙があった。米捜索をパプリカに任せ、開封。
『親愛なるぼっちゃまへ』
初っ端からこれか。やめろ、ぼっちゃまは。変わってねぇなと苦笑。
あのじじぃ、達筆そうな字からまだまだ健在なのが分かる。
『そちらはどうですか。都会の空気を吸って悪い病気などはやっていませんか。嫌な事があったらいつでもうちに来てください』
確かに昔は親父に勘当されるたびにこのじいさまのところに転がりこんでいた。
そこ意外に寝る場所なかったし。
『うちではジャガイモもサツマイモもベニイモもナガイモもタネまきもみんな元気です』
そりゃ元気だろう。どいつもこいつも俺とケンカした奴らばかり。
ちなみにモグリュ―モグリュ―モグリュ―モグリュ―ヒトデマンだ。タネまきは強かった。あいつの高速スピンは俺もパプリカもぼこぼこにされたもんだ。
苦い思い出が蘇った所で次。
『みんな立派に大きくなって子供達も増えました』
・・・え、あいつらに♀いたの?マジで?知らなかった・・。
つってもタネまきは性別ないはず、だよな・・。
『何はともあれ、うちで作ったものをたくさん食べて体調を崩さないようにしてください。また遊びにおいで』
それで終わりかよ。まぁ、どうでもいいことだらだら続けられるよりマシか。
何だパプリカ、つっついて。米あった?ない?・・そっか。
・・で、その手に持ってるボールはなんだ?
ぽん、と音がしてずしんとモグラが飛び出した。
「どりゅーず!」
・・・。
おまえ、なんでここにいるんだ?
『追伸:さといもも元気です。よろしくお願いします』
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余談 スキンヘッドの手持ちに ドリュウズが加わりました。入れたかっただけす。趣味です。認めます。
【ホントはもっといろいろ裏設定あるんだけどこんなもんだよね】