その身を黄金に染めた一匹の九尾狐がマトマをかじりながら、夜空を見上げていた。
全国でも比較的、寒いこの地方の夜には散らばった星と月がよく映えている。
マトマをかじり、真白の吐息が空を舞っていく。
「コウキとジュン、か……ふふふ。あやつら、今頃、どの辺りまで辿り着いておるかのう」
今日、出逢った二人組の少年とその会話を思い出していく九尾の狐。
何でも知っている自分の言葉に何回も驚いていた少年達の顔が浮かぶと、思わず、笑みが零れてしまう。
それと、いつでも相談役に乗ると宣言したことに「仕事が増えそうじゃな」と呟いていたが、その顔は楽しそうな顔だった。
そして、少年達の言葉も――。
『キュウコンのじいちゃん!』
九尾の狐の頭に何かが引っかかった。
『ありがとう、キュウコンのじいちゃん!』
『キュウコンのじいちゃん!』
『じいちゃん!』
「あれか、そうか、これが俗にいうボーイッシュってやつなのか? そうか、そうか、男っぽく見えたのか、そうなのか……」
しかし、九尾の狐は一回、目を閉じて……それから緋色の湖を開けて――。
「わしは女じゃーーーーーー!!!!」
九尾の狐が泣きながら何かを訴えかけるような鳴き声を一つ、月夜に吼えたのであった。
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前置き:長老は一応、女です。
★長老の件
灯夢さんに引き続き、コラボありがとうございます!
長老がすごい活躍してますね!(ドキドキ)
色々なことを知っているのは流石の一言に尽きます。(ドキドキ)
そして、平和主義者と言いながら、今日もチャットにて、人間をもふる長老がそこにいる。(笑)
「もふもふは正義じゃから問題なしじゃ!」と言い返されそうですが。(汗)
★物語の件
人がポケモンに姿を変えることができる設定、そしてその背景にあるものに……ドキドキしました。
他にも長老が言っていた一組の夫婦とは?(ちなみに夫婦の予想はディアルガとパルキア、そして戦争を止めたのがアルセウスと予想)
例の六匹のポケモンの内、残り四匹は何のポケモンか。
また、後三人は一体誰なのか。(ギンガ団の中に一、二人いたりして……そして後の一人は中立的な感じ? と予想)
色々と伏線が張られていて、この先がとても気になります!(ドキドキ)
きっとお忙しい中(『流星を追い掛けて』もありますし)……難しいと思いますが、出来れば……機会があれば、続きを! 連載を!(キラーン)
そして、また長老を出してあげて下さい。(ペコリ)
「うむ。待っておるぞ(キラーン)」
それでは、失礼しました。
【ジュン君、いい走りしてる!】