「やあヘルガー君」
「誰だ間抜けな声。ポリゴン2……だったか?ここはどこだ?さっきまでリン……ああ、主人と一緒にいたんだが。使うボックスを移動した時に、気付いたら俺はここにいた」
「ここ?ここはポケモン亜空間さ。君みたいな転送ミスが起きたポケモンがこんな所に来るんだよ」
「なに!?それはどうしたらいいんだ?リンの元に戻らなければならない」
「それは難しいんだ。僕も何度も試しているけれど」
「けれど?」
「この世界には記憶の限界があってね、その記憶が全て消し飛ぶ瞬間ならば新しく生まれ変わってここから出れるんだ」
「生まれ変わる!?リンとは会えないのか!?」
「そうだね、その世界の人間も全て消えてしまうから。今のポケモンたちはみんな消えてなくなる運命なんだ。でも大丈夫」
「どうしてだ?もう会えないのだぞ!」
「世界の約束だからさ。僕は元々電子ポケモンだから君たちよりすっとこの世界の法則がなじみやすいだけで、そうだね、あと数年後にまた……」
草木も眠る丑三つ時。燃える炎のガスを吹き付けるデルビルとオーダイルが戦っている。オーダイルの後ろには女の子がいる。そしてその子は空のモンスターボールを投げた。誰もいない草むらで一人跳ねる。
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