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  [No.947] なんて無謀な! 投稿者:こはる   投稿日:2010/11/09(Tue) 20:07:23   53clap [■この記事に拍手する] [Tweet]
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無謀である。まさに無謀である。しかし、ここで逝かねば女がすたる。
というわけで、ノートをあさって、ヘルガーを見つけて、難解文字を解読してテキストに起こしてみた。処女作って、たぶんコレじゃなかったはずだけど、一番古いノートだったから。

普通の小説書く→ポケモン金銀にはまる→ポケモン小説を書く。そして、これ↓ 長いのはホント長いから、一番短かったコレ↓を。

【コーラみたいな夜ってなんなのよ(爆死)】
【皆さん、上手すぎるのよ!!】

◇◆◇◆◇◆

 コーラみたいな夜だった。
 夜食を買いに出た帰り、近道をしようと公園を通った。両手に持ったビニール袋が指に食い込んできて痛かった。
 夏はまだ居座っていた。
 ねっとりとして肌にからみついてくる空気は蒸し暑い。炭酸の抜けたコーラみたいに、蒸し暑い夜は街を包んでいる。
 公園ももれなくコーラ蒸しだった。買ったジュースがぬるくならないようにと、歩くのを早めた。
 ぐうぐるるとなにかが唸った。はっとして立ち止まったボクを、草むらからなにかが見ている。このあたりで出没している群れの一頭だろうか。
 黒い影は草むらにうずくまっていた。ぐうぐるると何度も唸って、ボクを見上げるのは、たしかヘルガー。
 すらりとした黒い体と白いつのがざわざわ草むらをはい出してきた。いかにも凶暴そうなヘルガーに、ボクは数歩だけ後ろに下がった。
 ぐうぐるる。ぐうぐるる。なんどもなんどもぐうぐるると唸る。
 腰が抜けて動けないボクをにらみつけて、なんども唸った。逃げもしないし、おそってもこない。なのに、ヘルガーは唸りつづける。
 ポケモンは持っていない。だから、逃げるのが一番だ。でも、腰が抜けて動けない。ヘルガーがおそってきたらどうしよう。
 ヘルガーのかげから、もっとちいさな影が出てきた。デルビルだ。唸っていたヘルガーがあわてたようにデルビルを押し返そうとした。それでもデルビルは出てこようとする。
 ちいさなデルビルはなにかおかしい。後ろ足をひきずってるみたいだ。ヘルガーはデルビルを押し返して、もういちどボクを振り返ってぐうぐるると唸る。
「ケガしてるのか?」
 ボクが近づくと、ヘルガーは少しだけ前に出てきた。腰が抜けていたのも忘れて、ボクがあとずさる。すると、ヘルガーはもとの位置にもどる。
 ヘルガーは、ケガしたデルビルを守っているみたいだ。
「おまえ、意外と優しいんだな」
 コーラみたいな夜は、ほの甘い。ヘルガーもほの甘い優しさを持っていた。


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