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46 セッカシティ慰霊祭  リング(HP


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 500年前、イッシュ地方で起こった戦争。それには、ポケモンはほとんど参加していなかったといわれている。その時代はポケモンを使役する技術がごく一部の限られた秘伝の技という扱いだったため、戦争のほとんどが人と兵器の力によって行われたものである。
 しかし、その人間たちの戦争を止めたのは聖剣士と呼ばれるポケモンだったという。聖剣士たちは、人間のことはよくわからない。しかし、人間たちが戦争で利用するために湿原の木を伐採していくことを疎ましく思った聖剣士たちは、敵を殺せば戦争が終わると考え、戦争が終われば木を切られないと考えたのだ。
 そうして、聖剣士らはゼクロムを信奉する者たちをなぶり殺しにしたのだ。それこそ、彼らにとって敵であったゼクロムを信奉する者には悪魔と、レシラムを信奉する味方には英雄と呼ばれるのも納得の強さと凶暴さで。
 しかし、冬のある日にセッカの湿原に火事が起こる。街からかなり離れた位置に、人為的に起された火事であった。それがゼクロムを信奉する者の仕業だと決めつけた聖剣士たちは、敵の本拠地に乗り込んで、殺した。兵隊も民間人も構わずに惨殺した。そうこうしているうちに、ゼクロムとレシラムが人為的に火事を起こした人間に裁きの鉄槌を下し、もはや戦争をつづける事が出来なくなった両軍は、自然と停戦へ向かっていった。

 その事件に深く関わったセッカシティでは毎年11月。ほかの街が感謝祭をやっている時期に、火事で死んだポケモン達への慰霊祭をやっている。戦争を止めた聖剣士たちの偉業はローテーションバトルとして称えられ、死んだポケモン達のために黙とうし、最後にはケルディオが起こした雨を参加したポケモン達で再現するお祭りだ。
 テラキオンのつるぎは、真っ先に敵の隊列を崩し、恐れおののかせるためのつるぎ。そして、ビリジオンのつるぎは、リフレクターと光の壁で味方を攻撃から守り、すれ違いざまに切り刻んで戦力を奪うつるぎ。
 コバルオンの剣は、テラキオンとビリジオンが処理しきれない強力な相手を殺すための一騎打ちのつるぎ。
 最後に、ケルディオは指揮官のつるぎ。文字通りの戦火を雨で治め、戦いを終わらせるつるぎ。セッカ湿原の火事を命を賭して消し止めたのも、このポケモンであるとされている。
 それら聖剣士が、戦の場でそれぞれのつるぎを得意な状況に合わせて振るう。その様子をポケモンバトルで表したのがローテーションバトルの原型と言われており、聖剣士にゆかりのある場所ではローテーションバトルが行われるきっかけとなったのである。
 今では聖剣士を象徴するローテーションバトルだが、それは本来戦争を終わらせる者の象徴である。ローテーションバトルを行うときは、遠い昔に戦争を止めようと奮起した聖剣士の姿を想い浮かべてみてはどうだろう?