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89 水筒と管狐  No.017(HP


PDFバージョン  フォルクローレに採用されると見開きの片側に絵がつきます。


 ボール以外のポケモンの捕獲例としてアラビアでのランプの事例を紹介したが、そのような容れ物はホウエンなどでも報告される。
 その容れ物の材料は竹である。竹は古来より様々な道具に加工されてきたが、そのうちの一つ、水筒がそれにあたる。ただ、この容れ物は入れられるポケモンの種類をかなり選んだようだ。身体の長いポケモンでないと捕らえるのは難しかったという。代替としてひょうたんが用いられる事もあり、その場合はまた捕まえられる種類が変わったという。
 竹の水筒を用いたのは飯綱(いづな)使いと呼ばれる古代ホウエンの占術集団であった。彼らは竹の水筒に入れたポケモンを用い、様々なまじないを行った。その主要な種類はジグザグマ、マッスグマで、管狐(くだぎつね)と呼ばれていた。その特性を利用し、失せ物捜しなどを行わせたという。その他にはドジョッチ、ハブネークなどを入れる者もあった。ジョウトに渡った者達はアーボやオオタチを入れて使役したという。
 また、特に優れた飯綱(いづな)使いはギャラドスを従わせ、雨乞いの術を行ったとか、イワークを従わせて山に穴を開け道を造ったとも伝えられている。実際、ホウエン地方にはそのようにして出来たと言われるトンネルがいくつか存在している。