ミナモ美術大学(MAU)の講師、J氏は語る。
「毎週、ヌードモデルを招いてデッサンするという実習をしているんですが、学生がサボってばかりでしてね。
どうしたものかと悩んでいたら、姪っ子がポケモンを貸してくれたんです。
背の高いウサギのポケモンで……そうそう、ミミなんとかいうグラマラスなポケモンでしてね。
まぁとにかく今度はそのポケモンでスケッチ会をするよと告知したらびっくりですよ。
教室が満員になるほど学生が集まりました。いやあポケモンっていうのはすごいですね。
でもそれでも出席してこないAという学生がおりまして。
で、姪っ子に相談して、また一匹ポケモンを借りてきました。
今度は全然グラマラスじゃない小さいポケモンで、ミミなんとかを縮めた感じの、茶色い……イーなんとかっていう尻尾の大きいポケモンだったんですけどね、そしたら釣れたんですよAが。
ミミなんとかでも、サーなんとかでもダメだったのに人の好みってむずかしいですよねぇ。」