※BWとかBW2の時期に考えた話なので今だと微妙だと思いますが大目に見てもらえるとうれしいです。
『当施設は傷ついたタブンネたちの保護活動を行っております』
近年、経験値目当てのタブンネ狩りが横行し、タブンネの生息数は急速に減っていった。それを憂えたとある団体はタブンネの保護施設を建設、運用を開始した。成果を出したことにより、保護施設は各地に建設され、多くのタブンネが保護されていった――
痛いのは、イヤ。だからワタシはいつも隠れている。
人間はワタシを見つけると追いかけてきて、他のポケモン達をけしかけてくる。そうして痛めつけて、ワタシが倒れると、どこかへ行く。きっとワタシじゃない他のタブンネを探して歩き回るんだろう。
どうしてワタシたちがこんな目に遭わないといけないの。
ケイケンチ、というものが目当てなんだって。ワタシたちタブンネは、他のポケモンに比べるとケイケンチが多いから、狙われるんだって。何それ。意味わかんない。
けしかけられたポケモンから受けた傷が元で、死んじゃう子もいるのに。お互いに治し合っているけど、それよりも傷つくことの方が多くてとてもじゃないけど間に合わない。
もう、イヤ。隠れてても見つけられて攻撃されちゃうし、人間のいないところに行きたい。
そんなとき、人間に捕まっちゃったの。傷が治らないままごはんを探していたら、うっかり見つかっちゃった。どんな酷い目に遭わされるんだろうと思っていたけど……。
『保護されたタブンネは適切な食事と適度な運動を与えられ、健康的な生活を送ります』
気がついたら知らないタブンネたちに囲まれていた。怪我もいつの間にか治ってた。目覚めたワタシを見てみんなは口々によかったよかったと言い合った。
「ここはどこなの?」
と聞くと、みんなもよくわからないけど、ここにはタブンネばかりいて、ごはんはもらえるし他のポケモンに襲われることもないし、いい場所だよって教えてくれた。
外に出ることはできないみたいだったけど、それ以外はとても快適だった。人間たちがワタシたちのお世話をしているみたい。人間はみんなイヤなやつばかりと思っていたけど、そうじゃなかったのね。
時々仲間が増えた。どこかで見つけられてここに連れてこられているみたい。
昔みたいに仲間と一緒に笑って過ごせるなんて夢みたい! とっても幸せ!
『当施設では多数のタブンネを集めることで効率化を図っています』
そろそろこれ以上増えると手狭になるなって思った頃。
ある日、みんなとは別のお部屋に連れていかれた。
なんだろう? と思っていると知らない人間が現われて、ポケモンをけしかけてきた。
なんで?!??! どうして???!!??
痛い! 痛いわ! 助けて!
ワタシは散々痛めつけられて気を失った。
『タブンネのみを相手にすることで効率的に経験値を得られ、傷ついたタブンネはすぐさま治療されるため繰り返し経験値を得ることができます』
目が覚めると怪我は治っていた。
でも、また同じ人間がいてポケモンをけしかけてきた――
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もっと施設に関して掘り下げたかったんですが、全然思いつかなくて書けないまま何年も経過してしまったのでバッサリカットして完成にしました。