【019】No.102 作:monotane

 ☆16 ☆☆10 ☆☆☆4 =48


☆☆☆
 お題:タマゴ(タマタマ、誕生)タマタマの誕生を描いたシンプルな作品。シンプルながら情景描写が美しく、読んでいてすごく心地よかったです。……関係ないですが、タマタマがタマゴから生まれると考えると、すごく不思議な感じが。そのあたり上手く曖昧にしてらっしゃいますが、その余地も個人的には好きです。
レイニー


 グッと来た文【ああ、ぼくは生まれたのだ。】まず、一言いいですか? タマタマさんって(良い意味で)こんなに可愛かったでしたっけ? それと、No.102はタマタマさんだったのか、知らなかった…………タマタマさんに『タマゴばくだん』とかやられそう。(汗)コロコロと転がっていくタマタマさんを読みながら想像してみたら、思わず、「やばい、可愛い」と呟きました。産まれてから色々とタマタマさんの目に入ってくる風景や、また気持ち(ナッシーへの憧れなど)から、タマタマさんはこれからこの世界で生きていくんだよな……としみじみと感じたりしました。
巳佑

☆☆
 タマタマァーッ!ごめん! こんな弾けるようなみずみずしさで生命のかたまりのように生まれてくる君達を猥談のネタにしたりなんかして本当にごめんよォ!と手をついて謝りたくなってしまったのは私だけでいい誕生のすがすがしさみたいな、爽快感みたいなものが溢れていてとても素敵でした。書かれたのは絵師の方かしら、と予想。
カレー屋さん

☆☆☆
 テーマはタマゴと思われる。誤字脱字誤用及び話の流れに不自然な点は見当たらなかった(5/15時点)。また、テーマのタマゴは話の最初からしっかり出てきていた。以上の点から☆☆☆とした。これは評価と関係ないが、長編に近い作品がズラリと並ぶコンテストの中で、1560文字という短さで一気に読み切れるのは良かった。タイトルもグッド。
あつあつおでん

☆☆
 なるほど、No.102とはこういうことでしたか。タマゴというお題を巧く使った柔軟な発想力に脱帽しました。おもしろかったです。ただ最後のところ以外は印象が薄く、淡々としていた気がします。もう少し何か読者に与える衝撃があってもいいと思いました。



 タマタマのテレパシーが通じる瞬間。みんなで転がる様子を思い浮かべると、何だか笑ってしまいそうになります。ぼくはもうぼくたちになったと言いますが、最初に既にぼくたちって言ってしまっているので「ん?」と首を傾げたくなりました。
乃響じゅん。

☆☆
 一読目:タマタマって確かにタマゴから生まれる時も複数…だよなぁ。けどあいつら草タイプなんだよなぁ。見た目タマゴなのに。ひびが入って目付きの悪い…全部で何匹かよく分からんが、和む話だ。二読目:タマタマってテレパシー能力かなんかを持っていないのかどうか考える。多分ないか。両面印刷で一枚。すっきり収まるし丁度良いな。ただ、まぁ、それだけと言ったらそうなんだけど。三から八読目:さらっと読んではい終り。…どうしよう、印象に残らないというか薄すぎる。インパクトがないわけじゃないはずなのに…。九から十読目:結局悩んで☆2つ。なんというか、彼等が立派な気になることを祈りたくなる話だ。
音色


 タマタマです、タマタマ。
 タマタマ遂に来ましたね……! 全作品中、二番目に短い作品。 主役は勿論、初代から居るあいつです。生まれたてのタマタマを綴った作品ですが、しかしまさかこう来るとはねぇ(汗) ポケモン図鑑に表記されている情報を最大限に生かしながら、個々のタマタマが本来の姿になるまでを描くとは、なかなかに心憎い事を。
 ……しかも何気に、ちゃんと文章のリズムも良いし。後、ちゃんと自我が切り替わっていく際の描写も、抜かりなく配置していたりする。
 やってくれおる。本文は短いですし、内容も相対的には取るに足らないかもしれない。
 ……しかし、限られた文面に於いてもしっかりとしたメッセージ性を保有しているこの作品は、反ってその短さゆえに、頭の中にしっかりこびり付いて離れない何かを、確かに持っています。過大評価も出来ないけれど、軽視も出来ない。
 そんな作品です。
クーウィ


 絶対誰かタマタマやると思ったらやはり来ましたか。
 短いながらも悪くない出来だと思います。が、他の作品と比べると力不足と思いました。そもそもこれは何がしたいのかが良く分からなかったです。主題が見当たりません。
 なにより物語の起伏がない。これを読んだことがない人にどんな話かとあらすじを聞かれればなんて言うべきか迷います。(タマタマの話、ではあらすじにならない)読者に何を読ませたかったのかがわかりません。
>ぼくはもう“ぼくたち”になったんだ。
 どうして?
でりでり

☆☆
 個としてのタマタマの誕生と群体としてのタマタマはじまり。生まれながらに何が危険で、そして自分達が何を目指すのか知っている生物的な本能を感じた。テレパシーで呼び合うシーンが非常によい。ひびの入ったお前(笑)。シリーズ向きの作品だと思うのでこれはぜひ他のポケモンでも読んでみたいなぁ。
 次はぜひNo.102を狙うNo.017を……いやなんでもないです。
お題:タマゴ
タグ:一人称、タマタマ、他のポケモンも希望
地方:不明死亡:なし
No.017


 悪くはないが盛り上がりも特になく、物足りない感じがしてしまうのは残念。「自分が集合していく」というあたりで、集合知性を持つ異星人を描くSF「遠き神々の炎」を思い出した。どうせなら「分割された自己」というテーマでもっと掘り下げてみても面白いかもしれない。
サトチ

☆☆☆
 <作品情報>
テーマ種別 →タマゴ
作品タグ →【物理的なタマゴ】【誕生】【タマタマ】【ショートストーリー】
ポケットモンスターシリーズの二次創作としての意義 →非常に「二次創作らしい」作品。シンプルながら、二次創作でしかできないタイプ。
テーマの消化度合い →そもそもタマタマ自体が「たまごポケモン」であり、テーマに合致したポケモンと言える。
<講評>
 何から何まで正統派な作品だと感じました。お題「タマゴ」に対してタマタマを持ってきて、タマタマの成り立ちについて飾らずにすっと書いている、けれどもどこか不思議な魅力がある。そんな作品でした。進化系であるナッシーを思わせる「太い幹に実った果実」に憧れる姿や、鳥が天敵だということを認識している様子など、タマタマの持つキャラクター性が上手く引き出されていると感じます。 他には何も付け足さず、あくまで一匹のタマタマが成り立つまでをシンプルに描いたこの作品は、ともするとあれこれ持ってきて話の筋が見えなくなってしまいがちな「二次創作」というジャンルの宿命(これは、私自身が改善しなければならない点でもあります)に真っ向から立ち向かっているのだと解釈し、感服いたしました。今後の更なるご活躍に期待しております。
586

☆☆☆
 エスパータイプのコミュニケーションを上手く描いた作品。初めて思念のコンタクトをする驚きと感動は、漫画『地球へ…』を想起させる。ポケモンは過去の名作漫画・アニメの影響が強い作品なので、こうした連想を誘う二次創作は味があっていい。
 もう少し草原の雰囲気が垣間見られたらとも思うけれど、詳述すると生まれたばかりのタマタマの狭い視界が活きなくもなる。「目隠しをして像を撫でる」逸話のように、普通名詞で呼ぶのではなく、草原の質感をそのままにタマタマ視点で描けば、世界の広がりが出たのではないだろうか。 例えばタマタマが生まれ落ちた草原は、衝撃を受け止める程度に弾力がある。柔らかい草が多く重なってそうなのか、そもそも弾力のあるやや硬い葉なのか。その上を転がるうちに葉が体にまとわりついたり、或いは擦り傷ができるかもしれない。そっくりな仲間たちの個性を出す素材になるだろう。
渡邉健太

☆(作者の為、参加点のみ)
 参加点です。








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