【024】あいつに置いて行かれたから 作:MAX

 ☆5 ☆☆14 ☆☆☆11 =66



(自由感想)
・ニックネーム「放置」
・たまごから生まれることと新たな世界への旅立ちを組み合わせたのはいいと思う
・だけど新しい世界へのワクワクという点ではまだまだ
りえ大統領

☆☆☆
 グッと来た文【……あいつはまだ、冒険してるのかねぇ。】
 息子さんとテッカニンさんはとても気が合う仲だったというのが、「一箇所に留まれない」という言葉からも強く伝わってきました。本当に根っから旅が好きなようで……『一般ポケモントレーナー』という言葉には息子さんが旅を続けていきたいという想いが込められているのかなぁ……と思いました。終盤のシーンにて、息子さんとお母さんの会話も素敵でした……お互い、信じあっているのが伝わりましたです。ちなみに、トドクラーさんはきっと、タマゴで遊んでいたのではなくて、タマゴと遊んでいたのだと思う。(キラーン)
巳佑


 お題:タマゴ(物理的)、鏡(ヌケニン)
 「足元をおろそかにするな」と他人にいうわりに、自分はすごくふわふわした生き方していたり、相棒の片割れであるヌケニンへの感情が伝わってこなかったりというところが気になって、あまり主人公のこと好きになれなかったです(苦笑)それが評価下がってしまった原因であるので、完全趣味でごめんなさいとしか言えないです。
レイニー

☆☆
 良くも悪くもテーマが一貫せず、どれも完結しないで読者に投げる形で終わったような気がします。好奇心がなりを潜めた主人公の旅に対する意欲は、あのような形で復活するなら説得力が弱いのではないでしょうか。あとは一読者の意見として受け取っていただきたいのですが、主人公と母親の会話について。葬式をネタにする親と、それにのる息子って怖い構図だし、正直笑えない構図であると思いました。


☆☆
 静かな中の一人の心の葛藤みたいなもの、好きです。旅立ちと旅の終わりを絡めるのも、主人公の旅への気持ちも。

☆☆
 新しく生まれたツチニンには、テッカニンとヌケニン二匹分の想いを託されているのですね。この低めのテンションには味があると思います。ただ、自分の他の手持ちを出してもまるで絡んでないのがちょっと残念。僕としては出さない方がいいんじゃないかなと思います。特に最初のトドグラーが遊んでるところのせいで、タマゴのヒビが入るシーンを落としたのかと勘違いしてしまいました。その分の描写をテッカニンやヌケニンに費やしてあげてください。もっと掘り下げて描けるはず!
乃響じゅん。

☆☆☆
 テーマはタマゴと思われる。まず、誤字脱字誤用はない。次に、話の流れに不自然な点は見当たらなかった。(いずれも5/17時点)また、タマゴは話の流れを決める役割を担っている。以上の点から☆☆☆とした。これは評価と関係ないが、中々ゲームでも通用しそうな主人公の戦い方に吹いた。
あつあつおでん

☆☆
一読目:ヌケニン…だとっ…。(←ポイントそこかい)起き上がりこぼしなヌケニンとか主人公を見つめるヌケニンとか(だからやめぃ)とにかくヌケニンがいっぱい出てきて嬉しかった(爆)
二読目:とにかく一読目はヌケニンばっかりに注目して(殴)二読目は細かい芸が楽しい。トドグラ―よ、タマゴを落とすんじゃないよ。息子元気で留守が良い、行ってくれるお母さんに早く結婚式を見せてあげなさい。とか言ってる場合じゃないよ。これは結構すごい作品だよ!?旅をやめた青年(おっさんか?)がまた旅に出る話なのになんかこれ格好良いよ!?で、名前は?名前はなんなんだ!?気になるじゃんかもう!
三から八読目:噛めば噛むほど味が出る―。スルメ見たいですねこれ。
九から十読目:3つじゃないけど2つでもない。気分は2.5なんだけどね。四捨五入ではなく切り捨て方式なので☆二つ。すごくいい話だよ、これ。でもどこら辺がどういいの?と聞かれたらごめん結構ヌケニンがポイント大幅に締めてるんだとしか言えないの(爆
音色

☆☆
 どうやらテッカニンというのは人生(?)も早ければ世代交代も早いらしい。場に出ている限り「かそく」ですばやさを増し続けるテッカニン。テッカニンやヌケニン、トドグラーの描写はポケモンファンならニヤニヤしてしまうだろう。各ポケモンの設定を生かしておりそこには魅力を感じた。また主人公が再び旅立つのを待っていたかのように生まれる二代目はああーなんかテッカニンの子だなぁ、こいつさっさと進化して高速で飛びまわるんだろうなぁ(笑)、なんてシチュエーションが目に浮かぶ。
 課題は物語で魅せることだろう。キャラクター描写で魅せてはくれるのだが、それが通用するのは読者がポケモンファンだからである。(ポケ小説だからそれでいいんだけどね。)主人公に何か変化があるわけでなし、事件があるわけでもなし。結局主人公は時期がきてふらふらと旅立つだけである。もちろんそういう人生もあるし、そういうのを否定するつもりはないけれど、残念ながらあまり物語としての魅力は感じなかった。贅沢を言うならばポケモンを抜いた時にも残る何かが欲しいところ。
お題:タマゴタグ:一人称、テッカニン、ヌケニン、トドグラー、放浪
地方:ホウエン
死亡:あり
No.017

☆☆
 なんか、やたらと共感出来る所が多かった作品(汗) ある意味、今回最も肌にあった作品かもしれません。字数の割りには、読んでいると結構長く感じたのですが、これは恐らく、主人公とその周囲の説明に、文章の大半が注ぎ込まれている結果でしょう。
 直接的な動作や会話などと違い、設定そのものを説明する為の文章は、他の諸要素に比べると、冗長な感じで受け止められる事が多いものです。説明臭い文章は個人的には好きなのですが、純粋に物語そのものを楽しみに読み進められている方には、苦痛に感じられる可能性もありますので、その辺はまぁケースバイケースでしょうか……
 とは言っても、この作品の内容は、説明文が多くないと成り立たない部分が多いので、これは仕方ありませんね。主人公の人間性や物の見方、価値観などがいやに共感出来て、いざ評価する時、まともに好みに流されそうになって弱りました(笑)
 実際、やや斜に構えた視線で語られているとは言え、描き出されているトレーナー像や世界観はかなり説得力があり、飛び立ったロケットを基盤に進められる『上』『下』の論理も、捉え方としてなかなか面白い。ただ、ストーリー全体としては良かったものの、その落とし所での描写に、ちょっと勢いが無かったな? 特に絞めとなる結びの部分に、インパクトが殆ど無い。
 両者の間に異物を差し挟む必要はありませんが、手前に情景描写なりを入れて、一度シーンに色を添えておいた方が良かったような感じです。作品の最後に余韻が残るかどうかは、ひとえに最後の締めの部分に掛かっています。 ……スタイルを無理に変える必要はありませんが、もう一ランク評価を上げるには、やっぱり後一工夫が欲しかったですね。
クーウィ

☆☆☆
 せつなさとあこがれと気まぐれと。彼にとってもまた、旅こそが人生なのか。小説の主人公としては、多少毛色の変わったトレーナー。しかし現実の世界の日常として考えるなら、主人公たりうる以外のそれぞれ違う個性のトレーナーもまた数多く存在するのだろう。彼はツチニンになんと名前をつけたのだろう。その名前を聞いてみたい。
>初めての相棒は、すでにおくりび山からどっかに飛んだ後だった。
「だった」だと振り返った過去のさらに過去の事になると思う。「飛んだ後だった。」でなく「飛んで行った」ではどうか?
サトチ

(自由感想)
 あ、もしかしてコレがクーウィさんだったか・・・!? うん、それなら納得〜。
サトチ

☆☆
<作品情報>
テーマ種別 →タマゴ
作品タグ →【物理的なタマゴ】【ヌケニン】【死と生】
ポケットモンスターシリーズの二次創作としての意義 →問題ないレベルに達している。
テーマの消化度合い →タマゴが物語のキーアイテムとして有効に作用している。問題ない。
<講評>
 第二世代辺りから、特異な性質をもつポケモン(レベルアップでは「スケッチ」しか覚えないドーブル・カウンター特化のソーナンス等)が数多く登場するようになりましたが、その中でもヌケニンは専用特性「ふしぎなまもり」といいその入手方法といい、際立って異彩を放つ存在と言えます。テッカニンの置き土産ともいえるヌケニンを主眼に置いたことで、主人公が感じる親近感と違和感の同居がうまく表現されています。もう一つの置き土産ともいえるタマゴも、主人公が再び旅立つきっかけとなっていて、うまく消化されているといえます。  全体通して手堅くまとめられていますが、作品中で読者が驚かされる・あっと言わされるようなシーンにはやや乏しく、印象という点でさらに一歩踏み込みが欲しいと感じました。このレベルの高さを維持して、読者の心に容赦なく踏み込む手腕を身に付ければ鬼に金棒かと思います。今後の更なるご活躍に期待しております。
586


 THE 一人称って感じでした。これを読んで三人称とか言った人をはたきたいくらいに一人称でした。 その割には一人称の利点であるリズムの良さがあまり活かされてないと思います。
>不意に、島が揺れ始めた。
 一行目で何事!? と思いました。ロケット発射の度に揺れてたらトクサネに未来はないです。地盤緩すぎ。せめて揺れるような、とか震えるくらいにしてほしかったかなあ。まあここは作者のセンスの問題なんでしょうが。
 話はどちらかと言えば好きなんですが、他の話と比べると弱いです。
 特にこれと言った強い出来事がないので、感動も興奮もしませんでした。
 とか言いましたが、一番言いたいのはなんと言っても無駄の多さ。
 いっそ主人公がトクサネ出身とか宇宙センターがどうのとかは要らないと思います。話の主題に関わっていない。この話って夢とか憧れの無かった主人公がヌケニンやツチニンのお陰でまた旅に出る話でしょう? ついでに同様にトロピウスとかランターンとかも不要です。他の手持ちは知りません。一つずつ挙げるともうキリがないです。
 また、荷造り完了、からオレはしばらく親子の遊ぶ姿を眺めていた。までまるごと削った方が良かった。最後の最後でツチニンが孵ったんだと分かった方がインパクト出ます。いや、テッカニンの子供だから分かってるだろとかそんなんじゃなくて……。これだけ書けるなら分かりますよね? ただタイトルと言葉選びとかのセンスは良いなと思うのが度々あったのでそこは全面的に評価したいです。
 それと本当にトドクラーかわいい。
でりでり

☆☆
 雑で、どこか夢見がちな文章。中学・高校生くらいの不良のメタファーで、例えば先代はバイクで早逝した友人だろうか。
 だらだらのんびり流れるテキストは、一年間の休息(停滞)、歩いて始める旅にマッチしていていいが、読者としてはメリハリがなく辛い。
 雑なポイントは、例えば冒頭のロケット発射。これは日常茶飯事ではなく、慣れていても一大事だろう。事前に通達され、直前にも警報はあってしかるべき。“不意に”はどうにも現実感がない。(私も取材したことがないので、ぜひ調べて書き直してほしい。笑
 第六大段落では、“旅人が肌に合っていた。”割に、“身体を壊したり、”している。ここは“食うに困っ”てもケロッとしていないとまずい。 物語が始まったところではキーワードだった「憧れ」が最後に活きてこない。どこかで尻すぼみに消えてしまった。いろいろと転機になったツチニンの誕生だが、それだけでは説得力に欠ける。もう少し墓参り自体にドラマを持たせるなど、素材はあるので再構築してみてほしい。
渡邉健太







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