【025】始まりの産声 作:海星

 ☆17 ☆☆10 ☆☆☆3 =46



 シンオウの神話を軸にした話としてよくできているが、いまいち話として感情移入がしにくいものであった気はした。こういう話は一人称でやるならば、自分の感情をもうすこし前面に出して描写し、三人称でやるなら、このような淡々とした文でやると良いとは思うが、この話は一人称で淡々と語っていたので中途半端感が漂っていたと思う
西条流月

(自由感想)
・ニックネーム「オギャー。」
・ごめん。アルセウスだってわからなかった。ただこれは私が伝説系に興味がないだけだからかもしれない
りえ大統領

☆☆☆
テーマはタマゴと思われる。誤字脱字誤用はなく、テーマは物語を通して使われていた。話の流れにも不自然な点は見当たらなかった。(いずれも5/16時点)以上の点から☆☆☆とした。
あつあつおでん

☆☆
 お題:タマゴ(物理的、誕生)
 アルセウスの神話を美しく語った作品。テーマの使い方もバッチリ。シンプルながら神話の世界がゲーム中の設定と重なり、生き生きと描かれていると感じます。段落の頭を下げてないのはわざとでしょうか。作品としては段落頭を下げないことで、効果を出しているのかもしれませんが、やはりコンテストという場である以上、気になってしまう点ではあります。
レイニー


 不思議な文章で綴られた作品だと思いました。残念なことに私にはよく分からなかったです。どこにポケモンの要素があったのでしょうか……。



 ネット小説でよくある何かのプロローグのような。ですが、こんな場ですのであくまで短編として読ませて頂きました。ご了承を。人間らしさがない話って、共感しようがないんですよね……。こういうのは珍しいですが、誰も頭に残らないだろうからやらないだけで。全てが普通過ぎて、なんて言ったらいいか分かりませんし、明日には忘れていると思います。ごめんなさい。
乃響じゅん。

☆☆
一読目:壮大すぎてピンとこなかったけどそういえば創造主もタマゴから生まれてるんだよなー…。って、誰も(人間的な意味でも)それを見たことがないのにどうしてそんなこと分かるんだろう。とか思った。野暮だな俺。二読目:改めてみるとこれだけの字数で始まりをあらわしてしまうのというのはものすごいこと(なのかも)。しかし、それだけなんだよね、これ。別に何かある?って考えると、始まりが始まりました。これから壮大ですね。なんか、ハイ終わり、みたいな。結局何で世界作ったのかって分かんないよね。…んなこと考えていちいち世界をつくってる奴いないか。三から八読目:さらっと読めるけども壮大すぎるなぁ、やっぱり。いや、そういうお話しなのは分かってるんだけどね。九から十読目:なんやかんやで☆2つです。だって卵のネタでこれ思いつかなかったし、ある種の発想の勝利。ただ、これやると絶対後が続かないと分かるけどね。
音色


 すみません、読後感がさっぱりでした。
 ドラマが無く、共感がまるで出来ず、あーなんかすごいことが起きたんだなあくらいで終わってしまいました。分かりやすく言うなら字幕なしのドイツ語の映画を眠たい目で見たような感じです。
 それもあってか再読する際にこの作品だけタイトル見てもどんな話か思い出せませんでした。
>自分はまだ未完成の宇宙を見た。
>しかし必要最低限の誕生は終えた。
 なぜ未完成か。なぜ必要最低限か。この話を読むのは神ではなくわたしたち一般人です。そんなこと言われましてもさっぱりです。
 作者は一体読者に何を読んでほしかったかが見えてきませんでした。
 でもアルセウスのタマゴという難易度の高いものに挑戦したことはすごい評価したいです。わたし出来ませんもの。
でりでり

☆☆
 創造神アルセウスによる始原の誕生。世界と神々の誕生を厳粛に描き、精密に作られたCGのような硬質で緻密な映像が頭に浮かぶ。完結した短編というよりも、むしろ、大長編のプロローグとしての1ピースにふさわしい作品のように感じた。
サトチ


 グッと来た文【自分はまだ未完成の宇宙を見た。】
 産まれていく時間と空間、反転の概念。更には感情、意志、知識の概念をも芽吹かせて……壮大な世界の始まりにドキドキしました。(汗)そしてポケモンの先祖ではないかと言われているミュウさん(間違っていたらすいません)が母神というのにも惹かれました。お題的には創造神というタマゴから世界が産まれてゆくといった感じがしましたが、創造神から飛び立ったポケモン達が鏡のように変わりゆく世界を映して、いつか目覚める創造神に見せるという役目もあるのかな……と考えると、個人的にはこの作品は両方のお題を取り入れているような気がしました。
巳佑

☆☆
<作品情報>
テーマ種別 →タマゴ
作品タグ →【物理的なタマゴ】【アルセウス】【誕生】
ポケットモンスターシリーズの二次創作としての意義 →問題ないレベルに達している。
テーマの消化度合い →こちらも問題ない。
<講評>
 本編中では一言も触れられていませんが、一読しただけでこれは「アルセウスの誕生」をモチーフにとっていると理解できます。参加作品中でももっとも短い作品で、ある一つのシーン及びテーマを切り抜いて精緻に描き出した作品と言うことができると思います。描かれているのは本当にその箇所だけで、無駄の一切を省いていると言えます。これくらい思い切りのいい話が書けるようになりたいものです……。 ただ、全体的にシンプルに終わっていて、淡白だと感じました。生命の誕生というのは(過剰な装飾は必要ありませんが)もう少し何がしかの「動き」を感じるところだと思うので、そうしたところを補強できればより読み応えのある作品になるのではないか、と思います。今後の更なるご活躍に期待しております。
586

☆☆
 最も短い作品にして、最も抽象的な物語。
 ……それもその筈、これは創世神話ですものね。全体を通してしっかりとした雰囲気が出ており、読み進めていくのが楽しかったです。 ……一部原作と違う設定もありましたが、それもまた良し。新しい神話を形作るのに、必要以上に枷に囚われるのも面白くないですしね!分量以上に楽しめました。
 創生神にはお疲れ様を!
クーウィ

☆☆
 読者を選ぶ作品である。いわゆる「物語」「ストーリー」を期待していると肩透かしを食らう可能性がある。でも個人的にはシンオウ神話が好きなこともあり大好きである。特にギラティナが影から生み出された描写や、知識、感情、意志の三神のタマゴを小突くシーンが好きだ。読者が退屈しないように描写にすごく工夫をしていると思う。ミュウとアルセウスはよく神話的役割がかぶって悩むのだけど、なるほど創造神と母神か。こういう解釈もありだなー、と思った。
 神話アンソロ的なものがあれば冒頭や、幕間のポジションに持ってくるとおもしろいと思う。
お題:タマゴ
タグ:一人称、アルセウス、ミュウ、創生、誕生、シンオウ神話
地方:たぶん宇宙
死亡:なし
No.017

☆☆
 創世の神話。可も不可もないし、力強さもない。そうしたものが生まれる前の話。どうにも淡泊で味気ないのだけれども、これからようやく世界ができるのだから、そんなものなのだろう。そもそも神々しさなどというのは、人間の期待に依拠するもので、神自身はそんなもの気にも留めないのだろう。
 創世神は原初であり、孤高である。全てが自己完結するので、その「記述」というのは面白い読み物ではないのだなあと知った。これが「語り」らしくなく、やはり「記述」かと思うのだが、この構成には神々しさがある。よく練られた、忍耐強いテキストだ。 ところで「罅(ひび)」という難しい漢字が用いられていて目に留まるのだが、“罅で砕けた”という言い回しはどうか。「罅が入って砕けた」ならすんなり読めるが、この場合は単に「砕けた」で十分だろう。
渡邉健太







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